マンションの自治会役員、順番が回ってくると嫌だが、やってみると付き合いと視野が広がる

住まいと日常
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筆者の住まいは数百世帯の大規模マンションで、管理組合の役員や自治会の役員は抽選で回ってきます。筆者は昨年から自治会役員をやっており、当選してしまったときには凄く気が重かったですが、実際にやってみると良いことはたくさんありました。

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管理組合と自治会の違い

この二つをごっちゃにしている人もいるかもしれませんが、明確に異なるものであり分譲マンションであれば管理組合が存在するのが普通ですが、自治会は必ずしも存在するとは限りません。

管理組合とは

管理組合というのは「建物の区分所有等に関する法律」(以下「区分所有法」と記す)に基づいて設置される組織であり、区分所有者(賃貸にしている場合の賃借居住者ではなく不動産としての所有者)は自己の専有部分は法律や規約の範囲内で自由に使えるが、同時に共有部分(敷地内の設備や共有建造物、植栽、エレベーターや階段など)を全区分所有者と共同で維持・管理する義務が生じます。

区分所有法
第三条 区分所有者は、全員で、建物並びにその敷地及び附属施設の管理を行うための団体を構成し、この法律の定めるところにより、集会を開き、規約を定め、及び管理者を置くことができる。一部の区分所有者のみの共用に供されるべきことが明らかな共用部分(以下「一部共用部分」という。)をそれらの区分所有者が管理するときも、同様とする。

この条文にある「建物並びにその敷地及び附属施設の管理を行うための団体」が管理組合であり、区分所有者(すなわちその部屋のオーナー)が住もうが住むまいが発生する義務であり、所有している以上逃げることはできず、管理組合があれば必ず加入しなければならない義務です。

私は管理組合に加入したくないから加入しないということは許されません。

所有はしているけど賃貸で貸しているので俺は管理には関係ねぇということも許されず、管理組合があればその区分所有者(登記名義人)は加入義務があります。

管理組合は区分所有法に裏付けられた組織であり、建物や敷地の維持管理の義務を負います。

自治会とは

自治会は戸建て住宅の住宅街でいうところの町内会です。

小規模なマンションでは自治会がないか、管理組合がかねることもありますが、数百戸の規模になるとまず間違いなく自治会あるいは名称は自治会ではなくても居住者コミュニティのようなものはあるでしょう。

管理組合には区分所有者が加入する義務がありますが、自治会は実際の居住者(分譲の賃貸であれば賃借人)が加入するのが普通であり、加入も義務ではなく任意となります。

管理組合が建物や敷地の維持管理を義務とするのに比べて、自治会の活動幅は広く住民同士のコミュニケーション向上活動、生活環境の維持向上などが目的です。例えば自転車置き場の使い方マナー啓蒙やゴミの出し方の啓蒙、ペットの糞の処理を行うことの啓蒙、近隣自治会との交流、騒音など生活マナーの向上啓蒙などを主に行います。

いずれも「啓蒙」であり「強制」することはその権限も持たないため不可能です。

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自治会役員をやってみて

筆者は昨年から任期2年で自治会役員をやっています。

こまかな役割には触れませんが、十数名の役員(半数は2年目、残り半数は1年目として引き継ぎが容易にしている)で、毎月の自治会広報紙の発行や夏祭りなどを行っています。

役員をやって良いこと:

・今まで知らなかったマンション全体のことや近隣自治会との関係などがわかるようになった。
普通に生活していてたのでは絶対話すことすらなかった人たちと知り合いになり、気軽に話せるようになった。
・自治会役員をやることで、住民として居住マナーで気をつけないといけない点に改めて気づいた

役員をやって困ること:

・行事が多い季節になると準備などのために土日が取られることが多い。

実際にやってみて困ることというのはあまりなくて、土日が潰れることがあるくらいのものです。それもしょっちゅうではないのは言うまでもありません。

全体としては自治会に関しては役員をやってみるメリットのほうが多いと感じました。

マンションという生活環境ですからなかなか他の居住者と話すチャンスがありません。小さな子が居る家庭のお母さんや、犬を飼っている犬友などができる可能性がありますが、お父さんたちはまず無理です。

自治会活動をすることで、他の役員と話をしたり時に飲み行ったりすることもあり、敷地内を歩いていても以前は挨拶することもなかったのが、役員同士だともちろん挨拶しますし、他の居住者の方もすれ違ったら軽く挨拶するくらいにはなりました。これは自分的には大きな変化です。

機会があればマンション自治会役員はやった方が良い

面倒ではないというと嘘になりますが、機会があればぜひやってみたほうが良いと思います。

今まで一居住者では気づかなかった居住マナーや、住民同士の交流の大切さなどがわかるようになりますし、マンション内で普通であれば話すことのない方々と知り合いになれます。

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