ハイエンドスマホは高いしそこまで必要ないけれどエントリーではパワー不足、中華製は勘弁….そういう方に適しているのが日本製ミッドレンジスマホです。現在日本製ミッドレンジスマホを出しているのはSHARP、FCNT、SONYの3社。最新のモデルについて、未発売の予測スペックも含めて調べてみました。
比較する3機種
SHARPは来月発売予定の噂があるAQUOS Sense9を取り上げます。発表前なのでスペックは噂レベル、SONYは2024年7月に発売されたXperia 10 VI、FCNTは最近CMを流している2024年8月発売のarrows We2 Plusです。
スペック比較
SIMフリー価格はメーカー直販があればその価格、ない場合はヨドバシカメラWeb価格です。
Xperia 10 VIのデータはgsmarena.comより、We2 Plusはメーカー・キャリアなどの公式サイトより、Antutuスコアはgarumax.comより引用しています。
Xperia 10 VI | arrows We2 Plus | AQUOS sense9 | |
---|---|---|---|
発売日 | 2024年7月5日 | 2024年8月9日 | 2024年11月予定? |
SIMフリー価格 | 69,300円(直販) | 59,500円(ヨドバシ) | 7万円前後? |
サイズ | 155 x 68 x 8.3mm | 162 x 75 x 8.5mm | 153 x 71 x 8.4mm? |
重さ | 164g | 182g | 159g? |
ディスプレイ | 6.1”, 2520 x 1080px, 449ppi | 6.6”, 2400 x 1080px, 399ppi | 6.1”,? |
リフレッシュレート(最高) | 60Hz | 144Hz | ? |
OS | Android 14 | Android 14 | ? |
CPU | Snapdragon 6 Gen 1 | Snapdragon 7s Gen 2 | Snapdragon 7 Gen 3? |
メモリ | 8GB | 8GB / 12GB(IIJmio版) | 6GB? |
ストレージ | 128GB | 256GB | 12GB? |
外部メモリ | microSDXC (1TB) | microSDXC (1TB) | microSDXC (1TB)? |
メインカメラ | 48MP, f/1.8, 26mm, 1/2.0”, OIS | 50MP, f/1.8, 28mm程度, 1/2.7” | 50MP? |
超広角カメラ | 8MP, f/2.2, 16mm, 1/4.0” | 8MP, f/2.2, 14mm程度, 1/4.0” | 8MP? |
フロントカメラ | 8MP, f/2.0, 26mm, 1/4.0” | 16MP, f/2.45, 1/3.1” | 8MP? |
イヤホンジャック | ○ | ○ | ○? |
スピーカー | ステレオ | ステレオ | ? |
USB | USB Type-C 2.0 | USB Type-C 3.1 Gen 1, PD3.0, PPS | ? |
バッテリー | 5000mAh | 5000mAh | ? |
ワイヤレス充電 | X | X | ? |
防水 | IPX5 / IPX8 | IPX5 / IPX8 | IPX5 / IPX8? |
防塵 | IP6X | IP6X | IP6X? |
MIL | X | MIL-STD-810Hの23項目 | ? |
SIM | nano-SIM / eSIM | nano-SIM / eSIM | nano-SIM / eSIM? |
指紋認証 | 側面指紋センサー | 側面指紋センサー | 側面指紋センサー? |
Antutu (V10) 総合 | 550000程度 | 606211 | ? |
Antutu (V10) GPU | 110000程度 | 120737 | |
販売キャリア | docomo au SoftBank Rakuten Mobile | docomo Rakuten Mobile | |
販売MVNO事業者 | UQ mobile IIJmio mineo NURO Mobile OCN | AEON MOBILE IIJmio HIS Mobile mineo QTmobile LIBMO NifMo |
arrows We2 Plusがすごい
Xperia 10 VIとarrows We2 Plusは発売日にすると1ヶ月ほどしか変わりませんが、スペックの違いは歴然たるものがあります。
- CPUは1グレード違う(Antutu V10スコアで1割ほどの差)
- USB速度は2.0に対しWe2 Plusは3.1という激烈な速度差(理論値で10倍以上)
- ストレージ容量はWe2 Plusが2倍大きい
- 価格はWe2 Plusが1万円ほど安い
- リフレッシュレートが60HzのXperia 10 VIに対し144HzのWe2 Plus
Xperiaは今回から5シリーズがなくなったようで、ハイエンドの1とミッドレンジを目指したはずの10だけになりましたが、ちょっと両者の差が開きすぎというか、Xperia 10 VIのスペックを少し落としすぎた感じです。その割に価格高めなので、正直なところよほどのXperiaファンでない限りは買う価値なしだと思います。
ミッドレンジにカメラは期待できない
スマートフォンのミッドレンジとハイエンドで決定的に差が出るのは、CPUパワーとカメラです。
CPUパワーでは、過去AQUOS Sense8を使っていた経験からこのレンジでも日常はほとんど不自由ないですが、カメラは流石にハイエンドに比べると普通に撮っても結構差が出ます。
SNS投稿用とかPCの大画面では見ないのであればそれでもいいですが、暗所や夜景撮影、手ぶれ補正などではかなりの差が出るのが普通です。特に動画撮影時の手ぶれ補正と結構差がありますし、ハイエンドはさすが….ということです。
写真や動画を重視するなら、ミッドレンジで妥協すると絶対後悔しますので、ハイエンド(Pixel 9 ProとかGlaxy S24、あるいはiPhone 16 Proなど)を買うべきです。
AQUOS Sense9への期待
Sense8は結構出来栄えが良く、日常使用においては全くパフォーマンスの点で問題を感じませんでした。
ただし前述のようにカメラはミッドレンジなりなのでこれは期待できないです。
AQUOS Sense8にあり他社ハイエンドにはない機能として、充電100%になったあと使っているとダイレクト給電となるものがあり、100%になったのに充電モードが続くようなことはなく、バッテリーの長寿命化にもつながるのはGOODだと感じました。これはWe2 Plusに搭載されています。
arrows We2 PlusはAQUOS Sense8を研究したのでしょうが、非常に良くできていてAQUOS Sense8を改良したような感じです。
arrows We2 Plusがここまで追い込んできて6万円でお釣りがくるとなると、AQUOS Sense9は苦しい戦いになる可能性があります。
- 価格は同程度か7万円程度か?(高くても6万円台半ばが限度だろう)
- ストレージが256GBを出してくるか?(128GBでは負ける)
- メモリは8GBを積んでくるか?(6GBでは負ける)
- リフレッシュレートはAQUOS Sense8の90Hzから120Hzないし144Hzくらいになるか?
- 前任機より準拠項目が減ったMIL-STD-810Hへの準拠はどうなるか?
- サイズはAQUOS Sense8を維持するか?
ミッドレンジ選びは11月まで待とう
ミッドレンジスマホを選ぶなら、SONY Xperia 10 VIは潔く候補から捨てましょう。
そして急いでFCNT arrows We2 Plusに手をだすのではなく、SHARP AQUOS Sense9が来月に発表されるのを待ってから決めても遅くないと思います。