北朝鮮が試射したミサイル、 日米韓はICBMだといい、ロシアはICBMにはあたらないという。
どっちがただしい?
結論から言うとどちらも正しい。
そもそもICBMの厳格な技術的定義はありません。唯一、かつての米ソ間で結ばれた戦略兵器制限交渉のときに、両大陸間のもっとも近い距離である5,500km以上射程距離を持つミサイルをICBMと呼ぶことになったという。
そういう意味では先のミサイルはロフテッド起動ではなく、通常のICBM発射軌道にすれば数千キロは飛ぶらしいので、ぎりぎりICBMに入らないこともない。しかし、米国から見ると北朝鮮からみて米国本土に届くかというと、アラスカにぎりぎり届くかどうかの微妙なところ。なんとも解釈次第という状況。
これがなんでもあっても、核弾頭有無にかかわらずロフテッド軌道で日本を狙われたら迎撃可能な有効手段は無いという。なので、論理的に取りうる策は、
- 対話により北朝鮮に核を諦めさせる→これは政権崩壊しない限り恐らく不可能。
- 撃たれる前に撃て、先制攻撃をする→これは憲法上も現自衛隊の装備からみてもあり得ない。
なので、日本が単独で対応できる策は皆無だといえます。まさに暗礁に乗り上げています。
そこに、ロシアが出てきてさらに話がややこしくなった。北朝鮮には意外にも?地下資源(鉱物資源)が非常に高品質で豊かなのだそうです。中国が原油供給を止めたら多分ロシアが自国の衛星国家とすべく原油供給をするでしょう。中ロどちらにとっても、絶対避けたいのは、南北統一っで北にも米国軍が駐留する事態。これは悪夢だと言います。
そういう意味で、北の政権崩壊が何らかの理由で実現したら、間違いなく中国は北にいの一番に侵攻し影響下に収めようとするでしょう。そこで米中衝突が起きる可能性がありますし、あるいは米ロ衝突かもしれません。
どちらにしても、北朝鮮問題は暗礁に乗り上げており、日米韓が何もできずにいるうちに、ちゃくちゃくと技術を高めています。ただし、その膨大な費用は人民の相当な犠牲のもとになりたっているといわれており、そこが最大のアキレス腱とも言えます。いくら徹底的に抑圧された人民でも、ある一点を超えると爆発する可能性があります。そうして世界のい歴史が作られてきました。
私が子供のころには、日本付近が世界で最も危険を孕んだ地域になろうなんて夢にも思っていませんでした。
万策尽きた感はなくもないですが、まだ諦めててはいけません。戦いに持ち込んでも誰も得をせず何も残りませんから。