ワイドショーは相変わらずコロナ・コロナとよく飽きないなとか思います。しかしその中で気になるのは陽性者数の報道です。
明らかに変なコメント
東京都の発表するコロナ陽性者数については、増加傾向にあるのは間違いないところですが、それを「4月のころと比べても非常に多い」とか、もっとひどいと「4月より多いのになぜ非常事態宣言しないのか」といった「アホコメント」が実に多いです。
数字だけ比べると嘘を言っているわけではなく、東京都発表数字として正解のことを言っているのです。しかし、対比して比べて良いものではないことに彼らは気づいていないか、気づいていないふりをしているとしか思えません。
当初の頃:
37.5度が4日以上続かないとPCR検査をしてもらえなかったような状況。
現在:
濃厚接触者はもとより、医師があやしいと思ったら、あるいは地域によるでしょうが全額自費でよければ自主的にPCR検査を受けられる。
乱暴にいえば、当初はもうほぼ間違いないであろう人しか検査しなかったのに、今は怪しいかも程度で検査をして陽性者をあぶり出しています。
決して今の方法がわるいと言っているのではなく、PCR検査にかける基準が全く異なるものを同列に比較することは科学的ではないといっているのです。
旅路の部屋流分析
では、死亡者は?
いえいえ、死亡者も基準がふらふらしているしばらついているのであてになりません。
詳しくは読売新聞Webサイト2020/06/14 10:25の記事を御覧ください。
時間がたつとリンクアウトする可能性が高いですが、一応URLを記します。
そこでとりあげたのが比較的ばらつきが少なそうな重症者数です。
具体的には8月9日の東京都発表重症者数23名を基準として、それ以前の各日の重症者数の比率を計算し(各日の重症者数÷8月9日の重症者数)、その比率を8月9日の陽性者数でかけたものです。
この推定には欠点もあります。
陽性になって発症してから重症化に至るまで一週間から10日ほどのタイムラグがあるらしい。
とはいえ傾向を見るにはとりあえず十分かと思います。
その結果をグラフにしたものが以下のものです。
グラフはクリックで大きくなります。
単純に考えて、37.5度を4日間連続で超えた人しか検査しなかった時期と、とりあえず怪しいと検査・自費でも検査可能・濃厚接触者も必要に応じて検査をしている現在とは、どう考えても状況が違います。
このグラフが正しいとはいいません。
考え方の一つとして紹介しています。
少なくとも、4月のころに比べて陽性者数が激増しているとかいったワイドショーやヘボニュースの言い回しには疑問を持つべきであり、例えばこういう考えもできるということです。
いや、まて、ちがうんじゃね?
検査にかける条件がぜんぜん違うでしょうが!
ここに気づいてほしい!
まとめ
テレビの数値化情報が、数値化されているから鵜呑みにして良いものではない。
メディアは自分たちが世論誘導したい方向に有利に働くデータしか提示しない。