Galaxy S24を1年半使用した筆者が、Galaxy S25 Ultraに買い替えた実体験レビュー。サイズ・重量、カメラ性能、Sペン、バッテリー持ちなど、実際に使って感じたメリット・デメリットを詳しく解説。スペック表だけでは分からない実用面での違いを紹介します。
愛用のスマートフォン
筆者が使用しているスマートフォンは以下の機種であり、これらを普段使っている上でのメリットとデメリットです。iPhone 15 Pro Maxも使用しているので、単純にGalaxy S24からGalaxy S25 Ultraに買い替えた方とは感じているメリットやデメリットが異なるかもしれません。
・Galaxy S24(これをGalaxy S25 Ultraに買い替えた)
・iPhone 15 Pro Max
過去にはGalaxyのUltraシリーズで以下のものを使用していました。
・Galaxy S21 Ultra 5G
・Galaxy S23 Ultra
こうした経験からの比較になりますので、小型スマホだけを使っている方が使った場合の感想とはかなり異なる可能性があることに注意してください。
S24からS25 Ultraで感じた大きな違い
サイズと重さで感じる違い
項目 | Galaxy S24 | Galaxy S25 Ultra |
---|---|---|
サイズ(mm) | 70.6×147×7.6 | 77.6×162.8×8.2 |
重さ(g) | 167g | 218g |
当たり前ですが、Galaxy S24のほうが小型軽量であり、Galaxy S25 Ultraは、幅7mm、高さ15.8mm、厚み0.6mm、重さ51gと大きく・重くなっています。しかし使用しているiPhone 15 Pro Maxが221gであることから、筆者の感覚では「重くなった」とはあまり感じませんし、大きさについても違和感はありません。
とはいえ、パンツのサイドポケットでは存在感が増しています。夏場でゆったりしたシルエットでポケットも大きなハーフパンツでは大差ありませんが、ジーンズを履いた場合に違いが大きいです。
Galaxy S24ではジーンズ(ユニクロ「レギュラーフィットジーンズ/セルビッジ」)は前ポケットにぎりぎり収納できますが、Galaxy S25 Ultraは大きくて入りきらないので、このようなポーチを使います。
これはOneTigris(ワン・タイガーと読みます)ですが、ハクバのOUTDOOR PRODUCT スマートフォンポーチ05でもOKです。


大きさと重さに関しては、大型スマートフォンを併用しているか否かで感じ方は大きく異なると思います。
単純にGalaxy S24と比較した感想は「デカっ!」「重っ!」です。
ディスプレイ・CPU・パフォーマンスで感じること
項目 | Galaxy S24 | Galaxy S25 Ultra |
---|---|---|
CPU | Snapdragon 8 Gen 3 Mobile Platform for Galaxy | Snapdragon 8 Elite for Galaxy |
メモリ | 8GB | 12GB |
ディスプレイ | 6.2″ | 6.9″ |
解像度 | 2340×1080 | 3120×1440 |
ディスプレイが大きくなり、解像度は縦横それぞれで33%増しになりましたので、一画面でより多くの情報が表示できるようになりました。
ディスプレイ解像度が高くなったことで、ニュースを読むときの一画面表示内容が多くなった、Amazon Kindleで読書するときの1画面表示量が多くなったのは大きなメリットです。
写真や動画撮影においても、画面が大きいためより細かなところまでみやすくなりました。これに関しては一眼カメラでも、外部モニターをつけないと敵わないメリットです。
CPUはSnapdragon 8 Gen 3 for GalaxyからSnapdragon 8 Elite for Galaxyになったことで、パフォーマンスはより高くなりました。
ベンチマーク項目 | Galaxy S24 | Galaxy S25 Ultra |
---|---|---|
Geekbench 6 CPU Single | 2025 | 2877 |
Geekbench 6 CPU Multi | 6358 | 9508 |
Geekbench 6 GPU Valkan | 15143 | 24024 |
Geekbench 6 GPU OpenCL | 14470 | 18042 |
Antutu V10 総合 | 1740416 | 2565104 |
Antutu V10 CPU | 437637 | 624392 |
Antutu V10 GPU | 661625 | 1098129 |
Antutu V10 MEM | 345966 | 470812 |
Antutu V10 UX | 295188 | 371771 |
情報源:Geekbench6、GSMArena、GARUMAX
筆者はゲームはやりませんので、Galaxy S24のパフォーマンスに不満はありませんでした。したがって現時点ではCPUやパフォーマンスに関しては違いをあまり実感できません。
パワーの余力が相当大きくなったのは間違いなく、近い将来でパワー不足で悩む可能性はかなり減少したと言えます。
カメラの違いで感じること
項目 | Galaxy S24 | Galaxy S25 Ultra |
---|---|---|
超広角カメラ | 12MP, f/2.2, 13mm, 1/2.55″ | 50MP, f/1.9, 13mm, 1/2.5″ |
メインカメラ | 50MP, f/1.8, 23mm, 1/1.56″ | 200MP, f/1.7, 23mm, 1/1.3″, |
望遠カメラ | 10MP, f/2.4, 67mm, 1/3.94″, | 10MP, f/2.4, 67mm, 1/3.52″ 50MP, f/3.4, 115mm, 1/2.52″ |
フロントカメラ | 12MP, f/2.2, 26mm, 1/3.2″ | 12MP, f/2.2, 26mm, 1/3.2″ |
動画(メイン) | 8K@24/30fps, 4K@30/60fps, 1080p@30/60/120/240fps, HDR10+ | 8K@24/30fps, 4K@30/60/120fps, 1080p@30/60/120/240fps, 10-bit HDR, HDR10+, |
動画(フロント) | 4K@30/60fps 1080p@30fps | 4K@30/60fps 1080p@30fps |
情報源:GSMArena(カメラの焦点距離はLightroomによる実測値)
最大のメリットはカメラ性能の向上です。
背面カメラはセンサーサイズが大きくなり解像度も高くなり画質は別物です。特に超広角カメラと望遠(5倍)が50MPになり、劇的と言っても良いほど差があります。同様にGalaxy S24の望遠カメラよりGalaxy S25の超望遠カメラのほうが大抵の場合は綺麗なようです。
理解に苦しむのがGalaxy S25 Ultraの3倍望遠カメラ。10MPで1/3.52”というGalaxy S24の望遠カメラと同じ超小型センサーの3倍を残したのが理解できません。200MPのメインカメラの光学2倍相当がありますので、画質が落ちる3倍はほとんど使わないのです。
筆者が使用しているiPhone 15 Pro Maxでも1倍、2倍(クロップズーム)、5倍となっているので3倍がなくても問題ありません。
標準カメラアプリで倍率を切り替えると、被写体との距離に応じて自動的に適切なカメラやデジタルズームが選ばれる賢い仕様なのがGalaxy S25 Ultraです。
【実測検証】Galaxy S25 Ultraのカメラ自動切り替えを距離別テスト
過去に使用していたGalaxy S21 Ultra 5G、Galaxy S23 Ultraでは超望遠は230mm相当の10倍カメラに10倍デジタルズームを合わせて最高で100倍まで拡大できましたが、そもそもセンサーが10 MP, f/4.9, 1/3.52″と貧弱なので超望遠カメラの画質はかなり悪かったです。
Galaxy S25 Ultraでは、50 MP・f/3.4・111mm・1/2.52″と約5倍望遠となりセンサーも大きくなりました。5倍までは50MP超望遠カメラの光学ズーム、10倍はそれのクロップズームで5倍×2で10倍、さらに10倍のデジタルズームをかけると最高で100倍となります。
やはりSペンは便利
Galaxy S23 Ultraで便利に使っていたSペンがGalaxy S24でなくなったのは想像以上に不便でした。
GalaxyのSペンは、画面真っ暗のスリープ状態であってもSペンを取り出していきなりメモができます。メモは自動的に保存されアプリでPDFに落とすことも可能ですし、OCRをかけてテキストにすることもできます。
Galaxy S21 Ultra 5Gでは本体にSペンが内蔵できず、Sペンを刺せるケースを使っていましたが、Galaxy S22 Ultra以降は本体にSペンが内蔵できるようになり、格段に便利になりました。
Galaxy S24に変えてSペンが使えなくなったのは痛かったです。
いつも持っているGalaxy S25 UltraでSペンを本体から抜き出すだけで即メモが取れますので、手書きメモより迅速に対応できるのです。
ただし、内蔵Sペンは細いので書きづらいのは事実で、昔の手帳についている細い鉛筆のような感じであり、これがいまいちといえばいまいち。
この場合、純正の”S Pen Creator Edition”を使用すれば普通のペンのサイズ・太さになりますので書きやすくなるでしょう。本体には内蔵Sペンがありますので、TPOに応じた使い分けができるでしょう。残念なのはその価格です。想像以上に高い!

(メーカー注:この製品はSペンに対応しているGalaxyスマートフォン、タブレット、PCでご使用いただけます。(Galaxy Z Foldシリーズには非対応となります。)
バッテリー持ちの違い
項目 | Galaxy S24 | Galaxy S25 Ultra |
---|---|---|
バッテリー | 4000mAh | 5000mAh |
Battery Usage※1 | 11:54h | 13:31h |
Battery Usage Standard | 12:02h | 14:49h |
※1:GSMArenaでWEB(60%)、VIDEO(40%)に設定した計算値
情報源:GSMArena
iPhone 15 Pro Maxを併用しているので、Galaxy S24でもバッテリーが夜には空に近くなるようなことはなりませんでしたが、Galaxy S25 Ultraにしてからは筆者の使い方では消費量が1日50%を超えることはなくなりました。
これまでのGalaxy S24の使い方ですが、通常のメール・SNS・Webなど以外に、週に4回2時間〜2時間半ほどジムトレーニングにおいてWi-Fi接続でSpotifyでPodcastやランニングのペースメーカーとして180BPMのテクノを聞きながら走っています。
こういう使い方をして、Galaxy S24では1日で50%を切ることもありましたが、Galaxy S25 Ultraでは50%を切ることはなくなりました。
まとめ
大型スマホを過去に使っていて大きさや重さに不満はなかったか、大型スマホを現在併用している方には、Galaxy S25 Ultraの大きさや重さはおそらく問題にはならないでしょう。
しかし小型〜中型のスマホをメインに使っており、そのサイズと重さが心地良い方にはGalaxy S25 Ultraの大きさと重さはかなりストレスになる可能性があります。
カメラに関しては超広角と望遠が大きく進化しており、単純に解像度だけでも10MPから50MPに増えておりセンサーサイズも大きくなっています。画質でも明らかに差がでます。しかし、Galaxy S25 Ultraの3倍望遠はGalaxy S24の3倍望遠と変わらないので、ここに関しては期待してはいけません。
筆者のように過去にGalaxy SのUltraでSペンを便利に使っていて、Galaxy S24で不便になったと感じている方には大きな恩恵があります。紙のメモ帳よりメモを迅速にとることができます。ただし、内蔵Sペンは手帳の附属鉛筆のように細いので、書きやすいとはいえないかもしれません。
バッテリーはGalaxy S24の4000mAhから5000mAhへと大きくなっていますが、ディスプレイも大きくなっていますので単純には比較できません。しかしGSMArenaのテストではGalaxy S24の12:02hに対し、Galaxy S25 Ultraでは14:49hと12%長くなっています。
ディスプレイは解像度が高く、一画面で表示できる情報が増えたので、ニュースを読んだりAmazon Kindleなどで電子ブックを読むには好都合です。
大きさと重さが受け入れられないという人を除けばGalaxy S25 Ultraは満足度が高いスマホだと思います。