旅行で写真を撮っても動画を撮る人はまだまだ少ないです。仮に撮っても一度見てそれっきりの人が多いでしょう。旅動画を撮るときの道具にはスマートフォンが良いのか?動画デジカメが良いのか?ビデオカメラが良いのか?をちょっとだけ考えるヒントです。
明確にすべき4つのこと
1. 旅動画の目的
その動画は何のために撮るのかをはっきりしましょう。
自分の記録として保存したいのか、家族や友人とシェアして鑑賞したいのか、YouTubeなどのSNSにアップするのか、作品をつくるのか、何かのプロモーション動画にするのか、いろいろあると思います。
さらにそれは趣味なのか、趣味の延長で小遣い稼ぎ程度なのか、本格的な仕事なのか。
職業にしている人はこの記事などはどーでも良い戯言だと思いますので、ここは趣味か趣味に毛が生えた程度に絞りましょう。
身内・友人と鑑賞・シェア:自分たちが楽しんでいる光景などを中心にとることが多い
SNS:頭の中で流れを組み立てたり、アフレコナレーションを思い浮かべてカットを撮る
プロモーション動画だとプロとして仕事で撮るので除外しましょう。
・身内・友人と鑑賞・シェア:編集などほとんど不要で手軽さ最重視のスマートフォンでOK。
・YouTubeなどSNS:多くの人に見てもらうこと重視。編集必須で画質や撮影機能も重要。動画デジカメかビデオカメラ(鉄道系が得意なYouTuberのスーツさんや謎のチャンネルさんはビデオカメラ)。
余談:
スーツさんの動画は有名だと思いますが、その編集舞台裏動画がありました。実に手早くサクサクと行っておられますが、道具立ては実にシンプル。ビデオカメラよAdobe Premiere Elements。これは撮影時点から頭の中でアフレコナレーションを思い浮かべながらカットを撮っておられるわけでして、頭の回転の速さに脱帽です。
2. 旅の目的
1.に関係していますが、極論すれば、楽しむのが旅の主目的なのか、撮影旅行かということです。
楽しむ旅:荷物はできるだけ少なく軽く
撮影旅行:撮影重視の荷物構成
多くの人は「楽しむ旅」だと思います。
筆者も基本的に「楽しむ旅」でありついでに写真や動画の撮影です。
・楽しむ旅:荷物を少なくしたいですから、スマートフォンと小型ジンバルがあるとベターです。
・撮影をちょっと重視する旅:SONY VLOGAM ZV-1あたりの写真と動画のどちらにも優れたもの。手ブレ補正の性能がものすごい空間手ブレ補正機能のついたHANDYCAMも良い選択。
・完璧な撮影旅行:嵩張ること・重いことを覚悟で動画性能にすぐれたデジタル一眼と交換レンズとジンバル。
3.パートナーの有無
一人旅の場合、撮影に全く関心のない人と一緒の複数名の旅の場合、パートナーが撮影に興味や理解がある場合、これによって随分違います。
・一人旅:とにかく荷物の軽量化・コンパクト化
・撮影に全く関心のない人と一緒の旅:動画撮影は潔く断念
・撮影に興味や理解がある人と一緒の旅:ちょっと荷物が増えても高機能
・一人旅:荷物でヒーヒー言いたくないです。動画撮影に優れたスマートフォンと小型のジンバルの組合せ推奨。
・撮影に全く関心のない人と一緒の旅:通常の記念撮影以外はあきらめましょう。撮影に夢中になりパートナーの機嫌を損ねるリスクが非常に高いです。写真や動画を忘れてパートナーとの旅を楽しましょう。
・撮影に興味や理解がある人と一緒の旅:理想的です。機材は分散して持てますし、撮影に関しても理解があるのでお互いにアイデアを出し合ったり助け合ったりできます。高機能な動画デジカメと関連機材など好きに選んでも問題なし。
動画撮影機材は一通りではない
以上、簡単に旅の状況で機材が変わること簡単に説明しました。
「動画はスマホさえあればOK!」
よくWebなどで見る文句。
嘘ではありません、ある意味そのとおりです。
特に動画撮影不慣れなのに、いきなり高価なカメラを買うのは無駄に終わる可能性が高いです。
はじめはスマートフォンから
形から入るのは止めませんが、無駄な出費を防ぐためにもまずは手持ちのスマートフォンで始めてみましょう。
手ブレが気になるなら安いけど高性能なスマートフォン用ジンバルも使ええます。
【Amazon】
【国内正規品】DJI Osmo Mobile 3
DJI Osmo Mobile 3はなんともお財布に優しくて最安だと1万円でお釣りがきます。
小型とは言えないかもしれませんが、スマートフォンに特化してこれさえあればOKというもの。
筆者も仕事で幾度か使っていますがまずは十分なものです。
フレブレ動画を撮るくらいなら、ちょっと荷物になってもこうしたものをつかったほうがいいです。ブレブレ動画って気持ち悪くなって二度と見返しません!家族に見せても嘲笑されるか見たくねぇ!と言われるのがオチ。
高級スマホかVLOGCAMかビデオカメラか
次のステップでは少しわかれてきます。
あくまでスマホにこだわるのだけれど、今のミッドレンジスマホではちょっと動画撮影は不満。
多分、そうなってくると思います。
荷物を増やしたくない:高級スマホ
多少荷物を増えても画質と機能性重視:VLOGCAM ZV-1のような写真・動画両刀遣いのデジカメ
動画重視のスマホなら、指定した場所にフォーカスを合わせ続ける機能、人の顔や瞳を自動的に認識して露出とフォーカスをあわせ続けるものが重要です。
これらの機能はミッドレンジスマホにもあることが多いですが全般的に動作がのろまでいらいらします、ハイエンドの高級スマホはSoCも高性能なのでこれらの機能や操作が軽快にスイスイ行えます。
高級スマホは、スマートフォンを買い換えることになり、価格も10万円台に乗りますのでちょっとためらいますよね。筆者がその立場なら動画のために10万円のスマートフォンを買うより他の選択をします。
ちなみに、どちらの場合の選択でもあてはまりそうなのが、空間手ブレ補正のHANDYCAM FDRーAX45。
ビデオカメラなので動画を撮るのが本職の機械。当然それに特化していて使いやすくできますが、逆に言えば動画以外の潰しがきかない。写真とかとれなくもないけどスマホで撮った写真のほうが多分大抵の場合はGOODでしょう。
撮影の腕と頭の回転の速さとビジネスセンスに長けていればスーツさんみたいになれる….かも?
ビデオカメラは大型バッテリーを使えば撮影時間を長く取れますので、スーツさんや謎のちゃんねるさんのように鉄道旅を撮るにはもってこいです。
ミッドレンジスマホ動画卒業生には、やはり写真+動画両方に優れているSONY VLOGCAM ZV-1のようなものをおすすめします。
あるいはPanasonic LUMIX DC-G100もいいですね。G100はミラーレス一眼なのでレンズ交換が可能なのがメリットですがその分荷物は増えますのである程度荷物の覚悟が必要です。
レンズ交換はメリットもありますが、レンズ交換の手間がかかるというディメリットがあることを忘れてはいけません。
その先は?
旅行撮影においてSONY VLOGCAM ZV-1やPanasonic LUMIX DC-G100でも不満なら、ミラーレスの高級一眼かプロ用ビデオカメラを持つしかありません。
高級一眼は画質や機能には優れていますが、重い・嵩張ることが最大のネックであり、理解あるパートナーがいる車移動での撮影旅行でないと非現実的です。
高級一眼は自宅や自宅近くでさほど遠くないところで動画を撮るのに適しています。
自宅をスタジオ代わりにしての発信などには必須とも言えます。
まとめ
旅動画は旅の目的や同行者により機材選択は大きく変わる。
とりあえず始めるなら最初はスマホ+お手軽ジンバルで十分。
なれてくればVLOGCAMとか空間手ブレ補正のついたHANDYCAMなど。
それ以上は高級一眼など装備も重く嵩張るようになりお楽しみ旅行の動画の道具立てとしては不適。