大規模分譲マンションと戸建て住宅、パンピー的視点にガジェヲタ・趣味的視点を加えて比較してみた

大規模分譲マンションと戸建て住宅、パンピー的視点にガジェヲタ・趣味的視点を加えて比較してみた

大規模分譲マンション vs 戸建て住宅、どちらがいい?などという比較は山ほどあります。この記事ではごく普通のパンピー的視点に加えて、ガジェヲタ的視点を加えてみました。筆者の住居は分譲マンションですが、親は戸建て住宅や分譲マンション(庭付き、庭なし両方)を住み替えてきましたので結果的には両方の経験があります。ここでいう分譲マンションは大規模マンション、管理や大規模修繕でもスケールメリットが出てくる数百戸レベルのものを考えます。数十戸以下の小規模マンションはかなり事情が変わります。

パンピー的視点

まずはごく普通の比較です。

大規模分譲マンション戸建て住宅
建物の維持管理・管理費と十分な修繕積立金があれば、管理組合と管理会社にお任せでOK。・5年毎めどのシロアリ対策、10年毎めどの外壁塗装、20年毎めどの屋根の修繕やメンテナンスなど、全部自分で手配してやらなければいけない。

・費用は毎月2万円程度を修繕積立金として積み立てることが必要。年間24万円、10年で240万円、20年で480万円。

建物以外の土地などの維持管理・共有部分の土地や建物などは管理組合と管理会社にお任せでOK。・庭の草刈り、植木の手入れは必須。放置するとあっという間にジャングル化し、隣近所からのクレーム不可避。
近所づきあい・良くも悪くも隣は何をする人ぞ・マンションより付き合いのレベルは濃くなる。それゆえ一旦激しくこじれると近所付き合いが地獄になり転居を余儀なくされる可能性がなきにしもあらず。住んだ当初は良くても周囲の住民が変わると事情も変わる可能性高し。
防犯・きちんとしたオートロックや監視カメラなどがあり、24時間管理人・夜間警備などがいればカジュアル犯罪の抑止力になる。

・玄関の鍵をかければすぐにでかけられる。

・そもそも在宅か否かがわかりにくいので空き巣的には狙いにくい。

・防犯対策も全て自分で考えて、自分で機器を買ったり警備会社に契約する必要がある。

・出かける前に防犯で雨戸を閉めたりする必要がある。マンションより窓が多いので、侵入路も多く鍵かけ確認にも手間がかかる。

・在宅かどうかが比較的わかりやすいので空き巣狙いのターゲットになりやすい。

防災・地震や洪水に対して強い場所や土地の上に立っているマンションを選べば、大地震などのときも自宅避難で過ごせる。ただし十分な備えが必要。食品・飲料水・非常トイレなど。
・ただし、タワマン上層階で長期に停電かつ断水してしまうと居住継続は不可能になる避難所行きになるのは避けられない。
・一般的に鉄筋コンクリートマンションよりは地震には弱い。土地をよく選ばねばならないのはマンションと同じだが、耐震性と洪水対策には十分注意が必要。備えが必要なのはマンションと同じであるが、避難所行きの可能性は大規模マンションより高くなる。
各種設備・マンション用の給湯器は設置スペースの関係から限られたモデルから選ぶしかなく、概して戸建て用のやつより高い。・昨今、屋外に設置したエアコン室外機だけ盗まれるような犯罪も出てきている。

・給湯器や暖房機器はかなり自由に選べる。

リフォーム・構造壁を壊すようなリフォームはできない。リフォームの内容もマンションの構造や管理規約の制約を受ける。減築も増築も不可能。・建築基準法の範囲内でお財布次第で自由自在。減築も増築も方の範囲内でOK。
バリアフリー・バリアフリー物件であれば建物設備も含めて問題ないことが多い。・そもそも門扉から玄関ドアまでに段差があったり、室内でも当たり前に段差があることが多い。
・注文住宅でバリアフリー設計にしないかぎりバリアありありになるのは覚悟が必要
歳をとってから・近隣との交流が少ないので孤独死のリスクは戸建てより高いが、建物や庭の面倒をみる必要がない。・子供と同居していない限り、建物の手入れ、庭の手入れなどの面倒がみられなくなってくるので、庭や建物がだんだん荒れてきてしまう。

まあ、色々他にもあるとは思いますがこのあたりで。



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ガジェヲタ・趣味的視点

さて本題。ガジェヲタ視点に加えて趣味的視点もみてみましょう。

大規模分譲マンション戸建て住宅
インターネット接続・各住戸まで光ファイバーが引かれているFTTH対応ならよいが、そうでない場合はあとからFTTHにするのは、特に大規模マンションではほとんど不可能。

・CATVが入っていれば、CATV経由のインターネットという手があるが上りは10Mbps程度しかでないのが普通。YouTuberには向いていない。

・自宅まで光ファイバーが引き込めれば、あとはお金次第でどうにでもなる。ただし、引き込みのために他人の土地をケーブルが通らないといけない場合は、その土地の所有者の同意が必要でり、同意が得られなければ諦めるしかない。これはCATVでも同じ。最悪は5Gホームルーターになるかもしれない。
自宅スタジオや作業部屋・充当できる部屋があれば問題ない。・充当できる部屋があれば問題ない。
ガジェット収納スペース・増殖するガジェットに対してスペースは多くない、常に収納スペースとの戦いになる。・広さ次第であるが、マンションよりはどうにかなることが多いと思われる。
楽器演奏・防音防振をした部屋がないかぎりは、アコースティック楽器を遠慮なく弾くのはかなり難しい。

・電子楽器も難しいものが多い。電子ドラムNG(音はでなくても叩く振動が構造体を当してかなり伝わる)、電子ピアノもハンマーアクションのものは十二分すぎるほどの防振対策が必要でかなり費用をかけないと難しい。振動が伝わることを認識している人が少ないので注意。ヘッドホンだけつければOKではない。

・EWIや電子サックスなど音も振動もでないものはOK。

・電子バイオリンはアコースティックバイオリンはどの音は出ないが夜間は無理。

・ピアノやバイオリンなど大きな音を出すものは防音対策必須。生バイオリンは100dB以上の音を出します。

・電子ドラムなどは家族の同意が得られれば問題なし。

・振動については、家族がOKならば問題ないが、音は要注意。

DIY(特に大工道具を使うようなもの)や大がかりな趣味スペース・作業スペースがないのでまず無理。作業する時の音や振動も大きな問題になりクレーム不可避。

・サーフボードなども保管できる場所がなかなかない。

・土地があれば作業小屋も作れる(建造物として固定資産税課税対象になる)
ペット・熱帯魚や小鳥以外の猫や犬は管理規約で可能になっている場合以外は飼育不可。猫は室内飼育ONLYで自由に出入りさせてはいけない。・通常の犬(闘犬など特別の飼育環境が必要な犬種以外)、猫程度であれば鳴き声などに注意すればOK。

・猫は室内外出入り自由にすることも可能だが、近隣への糞などの迷惑を考えると望ましくない。

自宅以外に利用できる設備大規模マンションであれば、共有設備にゲスト宿泊施設があったり、楽器練習部屋があったり、充実していることが多い。・土地の広さと建築基準法の範囲でなんでもOKであるとはいうものの、設備をつくるのはお金がかかるし、維持費もかかる。

こちらもキリがないです。

まとめ

大規模マンションを買うか、戸建て住宅を買うかは難しいところで、どちらが良いということはない。

一般的には歳をとってくると戸建て住宅は重荷になってきて、売却して手頃な広さのマンションに移り住む人も少なくない。

自由度(その裏には責任もある)を求めるなら戸建て、維持管理の簡単さを求めるなら大規模分譲マンション。

ガジェヲタや趣味的には戸建て住宅のほうが潰しがきくことが多く自由度も高いであろう。



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