以前の記事「動画撮影を重視して選ぶとAndroidなのかiPhoneなのかを考えてみると、iPhoneが絶対有利だという結論」に書いていますが、内蔵カメラアプリ以外のサードパーティ動画撮影アプリでは、機種というかベンダー依存がかなり大きいようでGalaxy S23 Ultraや知人のもっているGalaxy Z Flip3では30fpsが限界のようです。これはどうにも納得いきません。動画をサードパーティアプリで撮るならiPhone一択なのか?
Galaxy S23 Ultraの例
Galaxy S23 Ultra(Android 13)で具体的にみてみましょう。
Filmic Proという動画撮影アプリがあります。結構高価なサブスクアプリ(Ver6までは買い切りでしたので筆者は買い切り版所有)なので、動作環境確認用のFilmic Pro Evaluatorというアプリで、内蔵アプリ以外の動画撮影アプリで使えるフレームレートなどを調べることができます。
それによれば例えばフレームレートはこんなふうです。
解像度ごとの最大フレームレート
SD→30fps
HD→30fps
FHD→30fps
2K→30fps
QHD→30fps
3K→30fps
4K→30fps
見事に30fpsが上限です。
筆者が使っているジンバルのDJS OSMO Mobile 5(OM5)の解像度設定画面の部分です。
解像度は4Kと1080P、720Pがでてきますが、フレームレートは30fps一択。この部分をタップしても何も出てきません。
DJI OM5を使うアプリDJI Mimoの解像度設定をみますと1080pでも30fopsしか出てきません。
“Camera2 Probe” というアプリでメインカメラについて調べてみます。
Hardware Support LevelがLEVEL_3なのでCamera2 APIはサポートしているようですが、Target FPS Rangesを見ると30fpsが上限ですねぇ。
なんてこった!
聞くところではGoogle Pixel 7 ProやSONY Xperia 1 Vでは60fpsもいけるそうです。高機能外部カメラアプリを使わせないSamsungの策略かも?
iPhone 14 Proの例
ではiPhone 14 Pro(iOS16.6)でみてみます。
iPhoneの場合はハードウェアがAndroidのように千差万別ではないのでFilmic Pro Evaluatorはありません。Filmic Legacy(Ver6のFlimic Pro)で解像度・フレームレートの選択画面をみましょう。
解像度は4K、3K、2K、1080p、720p、540pの6種に対応しており、フレームレートは4Kでは最高60fps、1080pでは最高240fpsまで対応しています。
他にも外部マイクへの対応などで結構差があります。
筆者として実用的なのは紛れもなくiPhone 14 Pro(iOS)ということになります。
こういうこともありますので、iPhone 13 miniからの買い替えはiPhone 14ではなくiPhone 14 Proにしたわけです。
DJI Mimoの解像度設定も4K(UHD)60fps、FHD(1080p)60fpsに対応しています。
どう控えめにみても外部アプリでの撮影はiPhoneの勝ちですし、ジンバルを使うならiPhone一択ということになります。
まとめ
Android 13でGalaxy S23 Ultraは外部カメラアプリには30fpsを超えるフレームレートは許していないようです。
Galaxy S23 Ultraを使ってDJI MimoやFilmic Proなどの外部カメラアプリを使って60fpsを撮ることは不可能だ。
Galaxy S23 Ultraはカメラスペック上4K60fps、FHD60fpsとか書かれていても、内蔵カメラアプリの場合であり外部カメラアプリでは30fpsが上限だ。
外部カメラアプリで30fpsを超えるフレームレートで動画を取りたければ、残念ですがGalaxy S23 Ultraを選んではいけない。