エコノミストの記事で面白いものを見つけました。the National University of Singapore(シンガポール国立大学)とOura Ringという身体活動トラッキングデバイスで知られるフィンランドの健康技術系の会社Oura Healthが、35の国・地域の22万人以上についてウェアラブルデバイスからの匿名での収集した睡眠データの分析結果が載っていました。
調査対象の国・地域
<大洋州>
ニュージーランド、オーストラリア
<欧州>
フィンランド、オランダ、アイルランド、エストニア、ベルギー、英国、ロシア、スウェーデン、オーストリア、スロバキア、デンマーク、チェコ、フランス、ポーランド、ドイツ、スイス、ギリシャ、ポルトガル、ノルウェー、スペイン、ルーマニア、イタリア
<北米>
米国、カナダ
<アフリカ>
南アフリカ
<中南米>
メキシコ
<中東>
アラブ首長国連邦
<アジア>
タイ、香港、シンガポール、インド、韓国、日本
これだけの国・地域の22万人について2021年1月〜2022年2月まで調査したそうです。
睡眠時間のトップ5とワースト5
睡眠時間の長さでのトップ5とワースト5を見てみましょう。
以下の記載では、平日の睡眠時間 / 週末の睡眠時間 で記載しています。
睡眠時間が長いトップ5
1. ニュージーランド: 7.0h / 7.3h
2. フィンランド: 7.0h / 7.4h
3. オランダ:7.0h / 7.3h
4. アイルランド:7.0h / 7.2h
5. エストニア:7.0h / 7.4h
大洋州のニュージーランドがトップで、同じ大洋州のオーストラリアは6位です。
睡眠時間が短いワースト5
31. 香港:6.5h / 6.8h
32. シンガポール:6.5h / 6.7h
33. インド:6.4h / 6.5h
34. 韓国:6.3h / 6.6h
35. 日本:6.1h / 6.4h
ということで35の国と地域の中では日本が最も睡眠時間が短いようです。
日本の週末の6.4時間は、ニュージーランドの平日の7時間より0.6時間も短いわけで、休日だとほぼ1時間ほど短いようです。
就寝時刻と起床時刻
もっとも睡眠時間が長いニュージーランドは23時前にはベッドに入り6時40分ごろがお目覚めタイムのようです。
一方日本は日付が変わった午前0時半ごろにベッドに入り、7時20分ごろにお目覚めのようです。
個人差はあるにせよ平日の朝はサラリーマン家庭なら7時には起きていることが多いでしょうし、夜は0時前には寝ているのではないでしょうか。
ただ注意すべきは、睡眠時間が長いから上質の睡眠が取れているとは限りませんし、睡眠時間が欧米より1時間短いからといって欧米人より睡眠の質が悪いとも言えません。
この論文では、なぜアジアが軒並み睡眠時間が短くベッドに入るのが遅いのかはわからないとしています。
アジア人は6時間から6時間半程度が平均的な睡眠時間のようですので、自分の睡眠時間が長いか短いかの尺度にはなると思います。
1日5時間眠ればOKという人も、7時間は寝ないとキツイという人もいると思いますが、日本人の平日は6.1時間ということで…
ちなみに、筆者はドンピシャでこのあたりです。
典型的な日本人か?