餌の時間になって愛猫にいつもの餌をあげてもクンクンするだけで、プイッと顔を背けて行ってしまうことってありませんか?そして直後に足元にすりすりしてきておねだり。「入れたばかりの新しいゴハンだから食べてよ!」願いもむなしくプィ。どうすれば良いのでしょう?
猫にとってニオイは大変重要
犬の嗅覚が優れているのはよく知られていますが、犬ほどではないけれど猫も嗅覚が非常に発達しています。
犬の嗅覚は人間の100万倍以上、猫は人間の20万倍以上だそうであります。「猫はニオイで食べる」など言われますが、まず最初にクンクンして食べて良いものかどうか、自分が好きなニオイかどうかを判断しているのです。
これは猫に餌をあげたときに、ほぼ間違いなく最初にクンクンすることからもわかります。
クンクンすることで、自分がこれまだ食べたことのある餌かどうか判断し、好きな餌ならガツガツ食べるかもしれません。
クンクンのあとプィする理由
環境が以前と全く変わらないのに、クンクン・プィをするのはなぜでしょうか?
筆者宅の2匹を観察していて、さらにいろいろ調べてみてわかることがあります。
そのカリカリに飽きたから
一番多いのがこれ。
「そのカリカリは飽きたにゃん!」
同じ餌だけを与え続けると飽きることがありますが、それ以外にも味覚が決まる子猫時代に色々な餌を取っ替え引っ替え与えてしまうと、同じ餌に飽きやすくなるようです。
クンクン・プィが多い猫は、子猫時代に飼い主さんもよくわからなくて取っ替え引っ替え違う餌を食べさせた経験がないでしょうか?
我が家のおばあちゃん猫のラグドールがこれかもしれません。最初はよくわからないこともあり、飼い主も楽しいのでいろいろな餌を買って与えたりしました。今から思えばこれがいけなかったのかもしれません。
個体差が非常に大きいとは思いますが、経験的には2種類とかせいぜい3種類くらいの中で食べ具合を見ながらローテーションするといいように思います。

あまり取っ替え引っ替えすると、「今日はこのゴハンの気分じゃないの、違うのチョーダイ」という状態になります。そして違うのをあげると食べてくれることも多々あります。根負けってやつで人間が白旗。

クンクン・プィの場合そのうち食べるだろうと放置しておくと、餌のニオイが薄くなってしまい食欲につながるニオイで無くなり結果として食べなくなる可能性もありますので適宜様子を見ることをお忘れなく。
過去犬を2世代5匹飼った経験から、犬はがっつりあればあるだけ食べてしまう傾向がありますが、猫はちょっと食べてうたた寝して、ちょっと食べて遊んだりして、また食べて…最後はちょっと残す猫残し。
ちょっと食べては他のことをしてまた戻ってきて食べるようなら心配はないでしょう。ある意味猫の自然な姿ですので、気にせず放っておけば(衛生上の問題で数時間以内程度にする、特に夏場は注意)そのうち空になっていたりすることがよくあります。
病気かも
注意しなくてはいけないのがこれです。
好みの餌を2種類とか3種類取り替えて与えても食べない、そして水ばかり飲んで、ちゅ〜るは食べるけど餌は食べないということであれば何らかの病気が原因の可能性があります。
具合が悪いと食欲がでないのは人間も猫も同じです。
子猫であれば12時間、成猫でも24時間食べない状態が続くと獣医さん案件かもしれません。
(出典:キャットフードセレクト )
当たり前ですが、食べない状態を放置すると命に関わるので、そういう状態が成猫で1日続いたら獣医さんに診てもらいましょう。特に子猫や老猫では要注意だと思われます。
猫缶は取り扱い注意
ドライフード(かりかり)より猫缶のほうが開封後のニオイが抜けやすいです。開けた直後の日本製の猫缶はめちゃいいニオイがします。特に一般食のほうは魚のいいニオイで食欲をそそります(笑)。
猫缶を開けたら残りは必ず別の容器に移して、ラップをかけて冷蔵庫に保管します。缶詰は開けたら缶のまま保存しないのは人間用の缶詰も同じです。
冷たいと猫は嫌がるしニオイも少なくなるので、猫に与える前には猫食器(陶器)に移して、室温程度になるように電子レンジの弱(200W程度)で冷たさを感じない温度に温めます。
猫缶は開けたらできるだけ早く消費してしまいましょう。時間が経つと「ニオイ」が加速度的に薄れていって色も悪くなります。消費し切れるできるだけ小さな容量の缶にしましょう。
猫が餌をクンクン・プィする原因と対策まとめ
一番多いのはその餌に飽きたから。猫の好みと体調に応じた2〜3種類を様子を見ながらローテーション。
猫はニオイで食べるのでドライでも猫缶でも開封後時間が経ったものはニオイが薄れてしまっている可能性がある。できるだけ小分け包装されたもの、小容量の缶を選び、開封後の保存に注意。
子猫では12時間、成猫でも24時間餌を全く口にしないのはちょっと危ないので、獣医さんに診察してもらったほうが良い。病気が原因で食欲が落ちている可能性もある。
<参考記事> 猫が餌をクンクン・プィ、我が家の二匹の実例と対策、猫の性格に応じた対応