スマートウォッチ入門、はじめてのスマートウォッチの後悔しない選び方の2回目です。連日掲載なので1回目は前日の記事をご参照ください。前回はスマートバンドはやめた方が良いとか、使っているスマホにより使えるスマートウォッチが違うこと、バッテリー駆動時間は非常に重要であることを書きました。今回は用途による違いを解説します。
連載1回目:スマホの種類による選択肢の違い、バッテリー駆動時間の注意
連載2回目:用途による違い (今回)
連載3回目:カタログベースではなかなかわからないポイント
ライフログとスポーツトラッキング
スマートウォッチの機能は以下のように大別できます。
・ライフログモデル
・スポーツトラッキングモデル
初めてのスマートウォッチで尚且つ運動をほとんどしない方ならばライフログモデルを買って慣れるのが良いでしょう。
少しでも軽いランニングやウォーキングをしているような場合はGarminのVenuシリーズ・vivoactiveシリーズであればランニングの基本的なデータはトラッキングできますので、GPSで走ったコースと速度や時間を記録するくらいは全く問題なく可能です。
鍛えることを目的でランニングやスイミング、サイクリングをしているのであれば、ライフログモデルでは役不足なので、スポーツトラッキングモデルを選びましょう。
価格はライフログモデル < スポーツトラッキングモデルとなります。価格に比例してガラスもサファイアガラスになったり、ケースも樹脂やアルミからチタンになったりします。
はじめてのスマートウォッチなら最初からスポーツトラッキングを狙うのでない限り、お手頃価格モデルも多いライフログモデルから入った方が良いでしょう。
ライフログモデル
日常の歩数や心拍、睡眠状態などのデータをとることができる「ライフログ」機能は、今時のスマートウォッチでは基本的に備えている最低限の機能です。
・スマートフォンのメール・SNS・カレンダー・電話着信を通知で知ることができる、機種によっては簡単な返信もできる
・スマートフォンで再生している音楽のリモコンができる(機種による)
・ウォーキングの歩数を把握できる
・ストレスレベルを把握できる(機種による)
・日中・運動中・睡眠中の心拍数を把握できる
・日中・運動中・睡眠中の血中酸素レベルを把握できる(機種による)
・睡眠モニターが出来る(機種による)
GarminではLilyシリーズ(女性向け)、Venuシリーズ、vivoactiveシリーズ、vivomoveシリーズ、vivoシリーズがこれにあたります。Venuシリーズは最低限のランニング、サイクリング、スイミングなどのトラッキング機能が入っていますので、単なるライフログモデルよりは長く使えると思います。
HUAWEIに関しては、トレーニングやワークアウトでどういうデータが取れるのかがWebサイトには明記されていません。メーカーとしての本気度を疑うところですが、ライフログに特化するなら特に問題はないと思います。
Amazfitでは「ファッション」のラインナップがこれにあたり、Balance・Active・GTR Mini・GTS 4 Mini・GTR 4・GTS 4などがそうです。バッテリー駆動はGTS 4が最大8日間ですが、それ以外は最大14〜15日間となり話半分でも1週間は持ちますので、十分とは言わずとも不満はない感じ。
このラインナップで選ぶならGarminかAmazfitだと思います。
スポーツトラッキングモデル
ライフログモデルではカバーできないのが、本格的なランニングやスイミング、サイクリングのトラッキングです。
とりあえず軽くランニングしているだけという人でも、走っているときの体の状態を知ることは、無茶をしないために、軽すぎないランニングのためにも単にGPSでコースを追うだけではないランニング中のデータ把握は必要です。アウトドアランに限らずジムのトレッドミル(ランニングマシン)を使って走る場合も同様です。
スポーツは全く無縁という方ならともかく、休日には軽くランニングくらいはしているとか、ジムで走っている・泳いでいるという方・ゴルフで頑張っている方には有用なモデルでしょう。プールでの腕時計類の使用は禁止しているところもありますので、事前に施設に確認してください。
データをとることがトレーニングのモチベーションアップにも繋がります。
・ランニング、スイミング、ゴルフ、ダイビング、アウトドアなどそれぞれに特化した機能を持っているモデル。
・機種によってはほぼ全てのアクティビティをカバーできるものもあります(Garmin fenix 7 Proシリーズやepix Pro (Gen2)、tactix 7シリーズなど)。
・防水は10気圧防水が普通で、機種によってはMILスペックをクリアしているものもあります。
・デザインはがっちりした感じでGarmin Lilyのような華奢でおしゃれな感じはなく、男性ならオフでもオンでも使えますが女性にはちょっとゴツすぎる感じがしなくもない。
・AmazfitではCheeterシリーズがその名の通りランニング系、T-Rexシリーズがアウトドア系(GarminではInstinctシリーズにあたる)、Falconがアウトドア&マルチスポーツのようです。
Garminではこの領域を担うモデルは非常に多くあり選ぶのに迷いますし、価格もライフログ系より高くなります。
ガッツリ本格的に取り組むパートナーとしての役割ならGarminのfenix 7 Pro・epix Pro (Gen2)・tactixでしょう。用途特化になるとランならForerunner、ゴルフならApproach、ダイビングならDescent、アウトドアならInstinctとなります。
とにかく種類が多いのがGarminで、それだけに自分のニーズにあったものも見つけやすいです。
大は小を兼ねる
ゴルフはしないからゴルフ機能がないモデルを探すよりは、欲しい機能やバッテリー稼働時間、デザインが好みに合えば余計な機能はあっても困りません。
要らない機能は使わなければ良いだけです。