日本でトップクラス規模の空港といえば、羽田空港と成田空港ですね。飛行機好きとしてはやはり世界の旅客機を撮りたいと思いませんか?
世界の飛行機を撮る
多くの海外航空会社の飛行機写真をもっとも間近で撮影できる場所があるのは成田空港です。羽田も国際線がありますが、成田ほど社数的に豊富ではありません。なので、国際線の各国の飛行機を撮ろうと思えば、もう、日本中探しても成田空港一択になります。そりゃそうですよね、日本一就航社数の多い空港なんですもの。
成田空港の滑走路運用の話
成田周辺には飛んでいる飛行機を見ることのできるスポットは多くあります。
このサイトに書かれていますが、飛行機は風上に向かって離着陸します。成田空港の2本の平行滑走路はほぼ南北を向いており、北風の日は南から北へ離着陸しますし、南風の日は北から南に向かって離着陸します。これをまず覚えておく必要があります。
また、A滑走路は4,000mでB滑走路は2,500mであるため、レア機のA380や貨物機でかろうじて残っているジャンボ(747)はA滑走路しか使えませんので、これらを撮るにはA滑走路を狙える場所であることが必要です。
そして、聞くところではラッシュ時はA/B量滑走路の同時離着陸が行われるが、それ以外ではA滑走路は主に離陸、B滑走路は主に着陸の運用にしているらしいのですが、確たる運用情報はどうにも得られないのでflightrader24などのアプリでその日・その時の状況を見ていればわかると思います。
では、先のサイトを開いていただきこの記事を読みながら参照してください。
オススメのNo.1は「成田市さくらの山公園」
何と言っても成田市さくらの山公園です。
北風運用時はこんな風に離陸する長距離便を腹からみることができます。
Googleマップでみるとこのような位置になります。
4,000mのA滑走路の北端近くに位置する小高い公園で、さくらが多く植えられておりさくらの季節は大変美しいのですが、今年の3月31日のときは都内では普通に満開でしたが、まだこの公園の桜は意外なことに5分咲き程度でした。
桜はともかくとして、A滑走路から北向きに離陸する場合は、長距離便が狙いです。午前中10時半〜正午あたりまでに集中している欧州線は燃料満載の大型機が飛ぶので、離陸距離が長いためさくらの山公園のほぼ上を通るときは、まだ車輪格納中だったりします。しかし、数少ない国内線や中国・韓国・台湾など近距離は離陸距離が短いため、さくらの山公園のはるか手前で離陸して上昇してしまいます。なので、ここでの狙い目は10時から12時過ぎまでの欧州へいく便と夕方から夜に多い北米路線です。
この公園はA滑走路の北側にあるので北風運用では飛び去る旅客機の腹も狙えます。A滑走路は主に離陸用途っぽいのですが、南風運用でA滑走路に着陸する飛行機が低空で侵入してきて、着陸地点(Touch Down Zone)を狙って着陸します。これは長距離も短距離も関係ないので低空で着陸しようとする飛行機を横から狙う感じになりますので、飛行機の腹は狙えませんが、着陸寸前の機体を横から狙えます。ただし、南風運用でA滑走路がほとんど着陸に使われない場合は、ここは離陸前に誘導路から滑走路に入る飛行機の側面とお尻が見えるだけなので、かなりさみしいかもしれません。ただ、離陸時ピークには誘導路に各社の飛行機が列をなして順番を待っているので、それはそれで面白いと思います。
カメラに必要な条件
- ある程度の速度で連写できること
- 連写中もファインダ(EVF)の反応が速いこと
- 精度が高くて合焦の早いコンティニュアスAF(AFC)があること
- 望遠レンズは35mm換算で300〜400mmもあればOK。それ以上は不要。
別に一眼でなくても良いですが、連写と速いAFCと望遠。これだけあればネオ一眼(言葉が古い?)でもOKですが、さすがにスマホは無理でしょう。コンデジでも厳しいと思うのでやはりミラーレス一眼がオススメです。私の手持ちカメラではOLYMPUS E-M1 Mark IIでは無問題ですが、Panasonic LUMIX G8だと連写中のEVFの反応と使うレンズによってはAF速度に難がありこの用途にはイマイチな気がします。
そして狙うときにファインダー越しに目はどこをみればよいか?ついつい、主翼やエンジンなどに視線がいきがちですが、そこばかり見ていると連写の流し撮りで機首が切れたりします。常に機首に視線をおいてちらちらと全体を見るのが良いのです(プロの航空写真家の方の受け売りです….)
さくらの山へ交通
この付近は片側1車線の狭い道路しかなくて、さくらの季節の土日には渋滞してしまいます。さらに公園の駐車場もキャパが小さいため朝イチで乗り入れないと厳しいかもしれません。
公共交通だとJRバス関東がJR成田駅から出てています。京成成田からも徒歩数分程度です。本数が少ないですがオススメはJR関東バスの成田駅からの利用です。もちろん第1ターミナルや第2ターミナルからもJRバス関東のJR成田駅行き(逆方向)のバスが出ていますが、何と言っても鉄道の駅からバス停までがかなり歩くし、料金も高くなるのでやはりJRの成田駅でしょう。
JR関東バスのJR成田駅時刻表(さくらの山公園をとおる路線)
この記事の日付時点では、おすすめはJR成田駅8:50でさくらの山に9:05に到着するバスです。
バスの最終はJR成田駅行きは15:20発、ターミナル行きは15:05発ですので、夜狙いだと自家用車かタクシーを雇う(帰してしまうと呼んでもきてくれるかどうかわからないので)かです。午前に撮るとしたら帰りは11:40発の成田駅行きにのるか、12時の空港まで行くバスの利用になると思います。帰りに空港によるにしても、季節のよい土日は混みますので、場合によっては11:40のバスにのって成田駅に戻り、鉄道で空港に向かうのも手です。
<長くなりますので次回(翌日記事)に続きます>