新型コロナウイルスのおかげで当面(春まで?夏まで?)のリスクが高くなりました。日々刻々と変わる状況の中でリスクに着目します。未だかつて経験したことのない世界中が鎖国状態というピークが過ぎてやや緩和傾向にあります。だからといって即海外旅行でもないでしょう、まだまだリスクはあります。
コロナ禍における海外旅行のリスク
今回のコロナは、海外旅行におけるリスクというものを冷静に見てみるいい機会でもあります。この記事では強盗や障害・殺人といった普通に有り得るリスクではなく、コロナに焦点を絞ってリスクを考えてみます。
大前提
普段ならちょっと熱っぽいかなぁ、ちょっとだるいなぁってときでも、今更キャンセルできないってことでちょっと無理して旅立つということは、わりと普通にあったりしますが、今回に関してはちょっとでも具合が悪いなら海外旅行は断念すべきです。
また、基礎疾患がある人は今回は断念すべきです。
新型コロナ感染リスク
これは昨日の記事の中で「まず感染予防の基本を知ろう!」で書いたことの裏返しでもありますが、以下のことは間違いなく感染のリスクを高めるでしょう。
- 手をよく洗わない。
→とにかく石鹸と流水で頻繁によく手を洗う。 - 洗っていない手で眼・鼻・口を触る。
→何があっても直接素手で眼・鼻・口には触れない。 - 閉鎖空間に大勢の人が居る場所に出かける。
→閉鎖空間は避ける、コーヒーショップもテラス席ONLY。 - 屋外で大勢の人が密集するような場所に出かける。
→とにかく大勢の人が集まる場所は避ける。 - 不特定多数の人が素手で触れるつり革・手すり・ドアノブなどに素手で触れる。
→こういうところは触れない。手袋をして触れてその手袋のまま眼を触ったりするとだめ。
今までの海外旅行を振り返ると3番目とか4番目とか結構あるあるですよねぇ。
相手国に入国できなくなるリスク
これは、事情が変わって相手国が日本からの渡航者の入国拒否をしたような場合です。
入国拒否されるとそこへ送り込んだ航空会社の責任で送り返す必要があるので、通常は日本でのチェックイン時のときにわかるはずですが、酒刻してから到着までの間に状況が急展開する可能性無きにしもあらず。
そうなると入国できないまま日本に戻ることになります。
相手国で隔離されるリスク
前項に近いですが、相手国のルールが変更され日本からの渡航者は全員14日間隔離を強制とかになった場合です。
もう一つ。機内で具合が悪くなり微熱が出たり軽くであれ咳が出たりすると、強制隔離を言い渡されて旅行どころではなくなる可能性もありますね。
旅行中にコロナでなくても、風邪をひいたりインフルエンザにかかったりすると強制隔離される可能性がある。コロナの初期症状は風邪やインフルエンザの初期症状と酷似しており医師でも区別ができないというからです。
せっかく行ったのに強制14日間隔離されてそのあとは帰国するしかない。
休みとお金と体力を失っただけ。
帰国時に隔離されるリスク
ある日突然というのはないとは思いますが、ある国からの帰国者は全員強制14日隔離とかいうのも100%ありえないと否定できない現状です。
実際、日本が9日からの中国・韓国からの入国者に14日間の自主隔離を要請するということが報道されて、訪韓中・訪中中の日本人が急遽帰国を繰り上げるなんてニュースが流れていましたね。
旅行が中断されるリスク
行き先がどこであれ、その地域の事情が変わってそこから先にいけなくなるとか、いきなり帰国しないといけなくなるといったリスクは通常よりは高くなっていると思うべきです。
それでも出かける人へ
これは筆者独自の考えかもしれませんが、そうはいっても行く場合には以下のような注意が必要です。
常用薬は2週間以上余分に持つ
現地で2週間隔離されたときの対策です。
逆にそれだけ多量の薬を持つことで入国時の検査が厳しくなる可能性がありますので、医師の英文診断書や英文処方箋を持つのが無難です。
体温計を持つ
滞在中は朝晩必ず検温し記録する。
異常をいち早く見つけるためでもありますし、体温状況を聞かれたときにデータを提示して答えるためでもあります。
旅行保険は手厚く
疾病治療(入院を含む)を手厚くした保険が必要です。
旅行期間も急に延長になる(隔離される)可能性があるので、そうした場合にも臨機応変に対応できたり、現地に相談できる窓口があったりする保険がベストです。
疾病以外でも旅行が途中で中断を余儀なくされときに余分にかかる費用の補填、現地隔離して別途帰路手配をカバーしてくれるようなものがあればなおよろしい。
上記のような条件を満たす保険はないかもしれませんが、それに近い条件でいくと結構保険代が高くなるでしょうがやむを得ません。
非常における現地にしっかりした相談窓口がほしい
ゴールドカード以上のクレジットカードとかの窓口とかは役に立つ「かも」しれません。できれば電話より現地に対面の窓口があるほうがいいですね。
ツアー利用も名案
普段なら個人旅行オンリーの人もこの状況ではツアーを使うというのは大きなメリットがあります。面倒事をかなりツアー会社が引き受けてくれる可能性があるからです。
もちろん、申し込む前に途中で帰国を余儀なくされたらどうなるか(自分が具合がわるくなったり、拒否されたり….)を確認するのは重要です。
仕事対策
万一14日隔離されたら会社の仕事に穴があきます。セキュリティ的に問題ないなら、万一に備えて仕事道具も持っていくとか、リモートワークが許されるならPCも持っていくなどの工夫も必要かもしれません。
14日隔離されて出社したら退職勧奨されたなんて笑い話になりませんから。あるいは長期無断欠勤で解雇なんてのもあるかもしれません。
出かけるなら出かけるで会社の上司にはきちんと話をしておくこと。国内旅行のフリをして嘘をついて…となるとこの時期ですから、クビになる可能性だってあります。
ちなみに懲戒免職になると、再就職先の人事部門は前職場の人事部門に退職理由を問い合わせるのが普通です。自己都合退職なら何ら問題はありませんが、懲戒免職だと採用を見あわせるのが普通です。つまり懲戒免職を食らうと、もう生涯二度と大きな会社には就職できない可能性が高くなるということ。
まとめ
普通なら無視するであろうちょっとくらいの具合の悪さでも、今は旅行を断念すべきである。
いつもは考えなくていいようなリスクが高くなり、それをカバーするための保険費用なども跳ね上がる可能性がある。
突然の帰国は航空券も取りにくいしとれてもバカ高い。
筆者としては現状での海外渡航のリスクは相当高いと言わざるを得ない。