JAL・ANAではFOP・PPの倍付けキャンペーンを各々7月末・6月末まで実施していますが、外出自粛を要請されている中でなんというキャンペーンなんでしょうか。当ブログでも紹介しましたが、今となってはなんと時期を誤ったキャンペーンであることか。一方で海外の航空会社では的外れのキャンペーンではなくステータス有効期限延長を決めたところが出てきました。
JALとANAの倍付けキャンペーン
細かいことは当ブログの記事で紹介済みですが、JALでは2020年2月1日から7月31日までの搭乗について、FOPをざっくり倍付け(正確にはボーナスポイントは含まない)するというものです。ANAでは2020年1月1日から6月30日までの搭乗についてPP倍付けです。
まだ感染拡大が大したことはなかったときには、私も気前良いなぁとか思いましたが、8日午前零時から東京都・神奈川県・千賀県・埼玉県・大阪府・兵庫県・福岡県の7都府県で緊急事態宣言が適用される胸内閣総理大臣より通知されました。
中身はすでに報道されていますが、当サイトでしつこくアピールしている「STAY HOME, SAVE LIFEを」がキーです。つまり通院・一条必需品(食品等)・やむを得ない通勤以外では外出せず他人と接触することを最小限に留めることが、我々一般市民には求められています。飛行機で社会的重要性がないのに呑気に行楽・修行にお出かけなんて論外です。
STAY HOME, SAVE LIFE
緊急事態宣言が出ており、日本国内のコロナ感染拡大はのっぴきならないところまで来ているのですから、我が愛するJALやANAはのんきに「乗ってくれればFOP・PPを倍付けしまっせ!修行にもどうですか!お得だよ!」なんて言ってほしくありません。
打ち出しちゃったものは仕方ありませんが、できれば取り下げるくらいの社会的責任を感じてほしい。コロナが沈静化してから盛大にキャンペーンをすれば搭乗もまたたく間に復活するでしょう。私だって乗ります!
デルタ航空の対応
デルタ航空の上級会員は「メダリオン会員」と言いますが、これに対してデルタ航空が救済策を出しています。
メダリオン会員は条件を達成した翌年の次、すなわち翌々年の1月末まで有効です。たとえば、2019年に基準を達成したら、2020年メダリオン会員としての期間となり期限は2020年末ではなく2021年1月末までとなります。
今回は有効期限を1年間延長を打ち出しました。
当社では2020年のメダリオン会員資格を2022年1月31日まで1年間延長することといたしました。また、2020に獲得されたすべてのメダリオン会員資格取得必要マイル(MQM)を2021年まで繰り越し可能といたします。これは業界初の措置です。
デルタ航空ホームページより
通常:
2019年に条件達成→2021年1月末まで有効
今回:
2019年に条件達成→2022年1月末まで有効(1年間延長)
私のANAとかJALで例えると、2019年に修行したので上級会員期間は2020年4月1日から2021年3月31日ですが、これを2022年3月31日まで延長するということに相当します。
JALもANAも新型コロナウィルス感染症まっさかりの時期にFOP・PP倍付けなんて非常識なことをしないでいただきたい。それよりは、終息してから半年間倍付けとか、デルタ航空のように上級会員全部1年期限延長とかにしていただきたい。
ユナイテッド航空の対応
ユナイテッド航空の場合はマイレージプラスのプレミア会員と呼ばれます(プレミアムゴールドとかプレミアプラチナといったグレードがあります)が、有効期限の考え方はデルタ航空と同じです。
2018年じ基準を達成すれば翌年2019年から翌々年2020年1月末までとなります。
現在お持ちのプレミア資格を2022年1月31日まで延長いたします。また、2021年のプレミア資格を取得するための条件を50%緩和しますので、今年すでにご利用いただいたフライトや今後のご旅行により、来年さらに上位のステータスを獲得しやすくなります。
ユナイテッド航空ホームページより
デルタ航空もユナイテッド航空も同じようなスタンスでの上級資格会員の1年延長です。
JALやANAの倍付けはよくよく考えると上級会員に対してのメリットはありません。一方デルタやユナイテッドは上記会員に対しても手を差し伸べています。
上級会員は上客のハズです。それくらいの配慮はすべきではないでしょうか。
まとめ
デルタ航空やユナイテッド航空は、上級会員の有効期限1年間延長を打ち出したのに、JALやANAは感染拡大阻止のための人の移動抑止が重要ななかで呑気にFOPやPP倍付けでお茶を濁している。ここは強く再考を求めたい。