現在のAQUOS sense5Gはミッドレンジスマホですが、本格的にハイエンド5Gを後継機として買うなら何が良いのか?iOS/Androidにこだわらない筆者はiPhone 12 Pro MaxとAQUOS R6を候補にしました。しかし、AQUOS R6が予選落ちした今、ニッポンハイエンドAndroid勢の候補は何か?
iPhone 12 Pro Max vs AQUOS R6
ある程度以上のレベルのハイエンドスマートフォンならゲームをするでもない筆者にとっては皆どんぐりの背比べ。
現在の筆者の欲求的にはカメラ性能(静止画と動画)を是非重視したいと思っています。
iPhone 12 Pro MaxはDXOMARKのUSA指定で最高スコアの130を叩き出しているものです。
一方のAQUOS R6はシャープがライカと協業で1インチセンサーを搭載して送り出した話題のスマートフォン。
この2つをAQUOS R6発売前(実機に触れる前)に筆者目線で机上比較した記事がこちらです。
この時点では筆者の条件をより多く満たすのはAQUOS R6に見えました。
しかし、実機を触ってみてウリの1インチセンサーカメラが逆に足をひっぱってしまいました。
脱落理由はご自慢の1インチセンサーカメラ:
- 1インチセンサーカメラは標準画角で明るい場所で撮るとたしかに綺麗(店頭確認のみ)なのは間違いないと思うのだが、シングルレンズであるから昔のスマートフォン同様に望遠はすべてデジタルズームしかない。いくら画像処理してもデジタルズームはデジタルズーム。
- 手ブレ補正は光学手ブレ補正やセンサーシフト手ブレ補正ではなく、電子手ブレ補正しかないので効きは光学による補正ほどではなくないよりましの程度、望遠側の手ブレ補正が非常に弱いようだ(店頭で確認した)。
- 電子手ブレ補正なので有効にすると画角が狭くなる。
物を買うときに筆者が大切にしているのは手にとったときの、あ、これいいなという感覚です。
とても残念なのは「お、これ良いな!」をAQUOS R6に感じることはできなくて、逆にiPhone 12 Pro Maxをいろいろいじってみて「いいじゃん、これ!」と感じたことです。
経験的には「いいじゃん」を感じなかったものを購入しても、早々に手放してしまうことが非常に多かったので、この段階で残念ながらAQUOS R6は候補から落選しました。
Xperiaはどうだろう?
検討しているハイエンドスマートフォンはSIMフリーかdocomoのモデルです。
中華スマホは安くて高性能ですが、いろいろな意味でリスクもありますので選外です。
SamsungのGalaxyはいいと思います。とてもいいとは思いますが理屈を超えた好き嫌いの問題で今の時点では好きではないのでやはり選外。中華スマホと違って単純な好き嫌いだけの問題なので、突然嗜好が変わって好きになる可能性はあります。
そうするとハイエンドモデルで残るのは次の2機種です。
SONY Xperia 1 III (エクスペリア1 マークスリー)
SONY Xperia 5 III (エクスペリア5 マークスリー)
両モデルの違い
比較表….を作るのは面倒なのでこちらを御覧ください。
とても良くできています。
- CPUはどちらもSnapdragon 888 5G。通常は下位モデルのほうがCPUのグレードが落ちるのですが1 IIIと5 IIIに関しては同じです。
- メモリは1 IIIが12GB、5 IIIが8GB。まあ、当面は8GBもアレば十分でしょう。大いに越したことはないですが。
- ストレージは1 IIIが256GB、5 IIIが128GB。iPhoneと違ってmicroSDXCが使えるので十分です。
- ディスプレイは1 IIIが4K(3840×1644)、5 IIIがフルHD+(2520×1080)です。
- バッテリーは両方とも4,500mAhです。
- カメラの基本は共通です。
- 1220万画素 1/2.6型 16mm F2.2 デュアルPD (超広角)
- 1220万画素 1/1.7型 24mm F1.7 OIS デュアルPD (標準)
- 1220万画素 1/2.9型 70mm F2.3と105mm F2.8で切り替え可能 OIS デュアルPD ペリスコープ構造 (望遠)
- 3D iToFセンサーは1 IIIのみ搭載です。
- 両方とも人間や犬猫などの瞳を捉えてトラッキングできます。
- 情報が錯綜していますが海外情報などを見るとリアルタイムトラッキングAFも両機種搭載のようです。
- ワイヤレス充電は5 IIIは非対応らしい。
比較表をみてポイントだけえ抜き出して驚いたのは、思った以上に違いが少ないこと。
カメラで一番の違いは3D iToFがセンサーが1 IIIのみということで後はユニットそのものは共通なのですね。3D iToFセンサーは暗所でのAF速度・精度向上するものでレーザーを使って測距します。これがあることで暗所でAFが素早く会いやすくなるわけですね、一般的には….。
1 IIIにするか5 IIIにするか?
正直どちらも極端な差は感じませんよねぇ。
特にカメラユニットも同じもので唯一の違いは3D ToFセンサーとリアルタイムトラッキングAFの有無。
これだけみれば1 IIIだろう!とか思いましたが心配な点があります。
4Kディスプレイなので消費電力が大きくなりバッテリー駆動に響かないか?
phoneArenaのレビュー
バッテリーの問題は後で触れますが、まずは海外のphoneArenaのサイトにGalaxy S21 UltraとXperia 1 IIIを比較レビューした動画がありましたのでみてみましょう。
こちらの記事はGALAXY S21 UltraやiPhone 12 Pro Maxと比べていますが、全体的にXperia 1 IIIのカメラは暗めに写るように評価されています。
この中で、Xperia 1 III vs iPhone 12 Pro Maxでのビデオ撮影手ぶれ補正の状況動画があります。
これは一見に値します。
さらに低照度でのXperia 1 III vs iPhone 12 Pro Maxでのビデオ撮影比較。こちらはかなり衝撃的であります。
そして問題のバッテリー。
都合の良いことに、Xperia 1 III、Galaxy S21 Ultra、iPhone 12 Pro Maxで比較があります。
出典:phoneArena Sony Xperia 1 III Review – PhoneArena
BROWSING(60Hzと120Hz)で相当差が開いています。
Xperia 1 IIIは60Hzブラウジングや120Hzブラウジングにおいて、Galaxy S21 UltraやiPhone 12 Pro Maxと比べてかなりバッテリー駆動時間が短いようで、これはやはり4Kディスプレイが足を引っ張っているのではないかと推測します。
どうも危惧した通りのようで、この時点で筆者の頭からはXperia 1 IIIが脱落しつつかります。
そして単なる好き嫌いで嫌いだったGalaxy S21 Ultraに急速に興味が湧いてきました。
Xperia 5 IIIではどうなのでしょうか。
今後phoneArenaでのレビュー掲載を待つことにしましょう。
現時点でのまとめ
期待のXperia 1 IIIは懸念したとおりバッテリー駆動時間がGalaxy S21 UltraやiPhone 12 Pro Maxより相当短いようで、この時点で筆者の選からおちた。
もし5 IIIもアウトならハイエンドスマートフォンに関しては日本勢完敗となり、筆者の選択肢はiPhone 12 Pro Max(またはiPhone 12s Pro Max)とSamsung Galasxy S21 Ultraになりそうだ。
価格的に見れば、iPhone 12 Pro Max(あるいはiPhone 12s Pro Max)のほうが優勢だ。