コロナ禍で乗客が減り、ANAにおいても国内線長距離(羽田-札幌/那覇など)やプレミアムクラスのニーズの高い路線(羽田-福岡/大阪)では運用コストが高い大型機の777から中型で燃費が良い787を当てています。そのなかには時刻表でみると78Mと現れされた国際線仕様機材をほぼそのまま導入しています。今回筆者は羽田-札幌線でプレミアムクラスに乗りましたのでそのレポートです。
78Mとは
78Mは国際線仕様の787-8を一部国内線転用に変更したものですが、座席などはそのまま国際線仕様が使われています。
国内線転用されているのは、ビジネスクラスがスタッガード配列(前後が交互に配置されて隣に人が座らないため、隣の邪魔をせずに通路に出られる)ではなく、「ANA BUSINESS CRADLE」というタイプです。
ANA BUSINESS CRADLEの特徴
78Mの座席は基本的に国際線のままです。
シートピッチは脚を伸ばしても全然前の席につかない余裕の150cm、幅は50cm。
電動リクライニング。
4段階のフットレスト。
ユニバーサル仕様のAC電源(ノートPCやスマホ用)。
スマホ充電用に5V2A迄供給できるUSB Aポートが一つ。
機内のエンターテインメントプログラムは国内用となっています(当たり前)。
78Mはプレミアムクラスは残座席数は17.5%にあたる全座席数240席の国内線最大の42席もありますので、相対的に737や767、777の便より取りやすいはずです。
ANAにとっても価格の高いプレミアムクラスの割合が高く収益に貢献できるだろうと想像します。
国際線787-8との違い
78Mには国際線仕様にあるビジネスクラスの間の楕円形のブースがそのまま残っています。
これは国際線仕様でのバーコーナーの名残です。
機内プログラムは国内用に変更されており、機内Wifiは日本国内用に改修されていますので普通に利用できます。
シートを交換するなど大改装ではなく、国際専用に戻す時に簡単に戻せるような改修になっていますので、逆にいえば今がチャンスでもあります。
国際線需要が復活してきたら国内線で78Mを狙えなくなるかもしれません。
時刻表ではこれを見て予約
予約時に機種で78Mを探しましょう。
羽田→札幌では1日2便程度のようです。
ただしコロナ禍の折、機材変更もありうるので、78Mで予約したけど普通に767-300のプレミアムクラス(76P)になったりすることもありうることは覚悟してください。78MでないからとANAに文句をいうのは筋違いですのでくれぐれもご注意ください。
上のスクリーンショットは2021年12月1日の羽田→札幌のもののの一部です。
赤枠の78Mが国際線仕様です。
基本的にこれでいいわけですが、前述の通り機材変更は昔より多発しますのであまり期待はしないように。
筆者はラッキーにも往復とも国際線仕様の78Mでした。
機内の様子
では機内を紹介します。
通常のプレミアムクラスよりずっと広い「ANA BUSINESS CRADLE」です。
横から見ると普通のプレミアムクラスのシートとは違うのがよくわかります。
こんなふうにクレードル(ゆりかご)スタイルです。
足元は余裕のよっちゃんの広さ。
食事
プレミアムクラスでは食事がでます。
時間帯により朝食、昼食、軽食、夕食です。経験的に一番ボリュームがあって同じ料金ならお得感があるのはもちろん夕食です。
今回は搭乗時刻の関係で往路は朝食、復路は軽食です。
朝食
フルーツのグレープフルーツは酸っぱかった(笑)。
スープは茅乃舎の野菜スープで美味でした。
軽食
復路は軽食です。
軽食は箱に入った菓子がついてきます。
飲み物はアルコールは遠慮しました。
新千歳空港でサッポロクラシックを松尾ジンギスカンと一緒に頂いたので!
ま、なかなかヘルシーであります。
菓子はお持ち帰り(ちゃんと袋[無料]をいただけます)
まとめ
ANAの羽田-札幌/大阪/福岡/那覇線などプレミアムクラスのニーズが高い路線では国際線仕様の787-8の国内線転用機が飛んでいる。
国際線専用機は予約時にWebで「78M」を狙う。ただし直前の機材変更などでだめになる可能性がある。
78Mのプレミアムクラスは国際線の「ANA BUSINESS CRADLE」そのもの。
機内の改修は最小限に留められており、国内線では使用しないビジネスクラスのバーコーナーもそのままで、コロナからの回復時には簡単に国際線に戻せるようにされている。
国際線のビジネスクラス仕様に国内で乗るのは今がチャンス!