Foldable(折りたたみ)スマートフォンとして先行しているのはSamsung Galaxyですが、Googlも Pixel Foldをひっ下げてFoldableの世界に殴り込みをかけてきました。広がるスマホか?折りたためるタブレット?
広がるスマートフォンとおりたためるタブレット
現時点で市場にある折りたたみスマートフォン(フリップタイプではない)の最新モデルは、Samsung Galaxy Z Fold4とGoogle Pixel Foldの2つのモデルだけです。Galaxyについては近々日本でもFold5が発売予定のようです。
こうしたFoldableスマートフォンはそのコンセプトが「広がるスマートフォン」なのか「折りたためるタブレット」なのかでずいぶん使い勝手が違ってくると思っています。もちろん理想的には折り畳めば完璧なスマートフォン、広げれば完璧なタブレットなのですが、世の中そう甘くはなさそうです。
ここから先は筆者の独断と偏見になります。
閉じた状態でカメラ機能も含めて通常のスマートフォンとして全く問題なく、さらに広げると単純に画面がデカくなったスマホ+α的な機能がある感じなのが広がるスマートフォン。
一方、閉じた状態でも一通りのスマートフォン機能はあるけれど、開いて使うと画面隅々まで縦横無尽に使えるタブレットのような使い方ができるのが折りたためるタブレット。
重きを置くのが折り畳んだ状態か開いた状態かではなかろうかと感じています。
Pixel Fold
使った人の話を聞くと、Samsung Galaxy Z Fold4は広がるスマートフォン、Google Pixel Foldは折りたためるタブレット的なイメージだといいます。
上記リンク先の記事ではGoogle Pixel FoldとSamsung Galaxy Z Fold4だけではなくMicrosoft Surface Duo 2とも比較しているのが面白いのでぜひご覧いただきたいところです。
Google Pixel Foldは閉じた状態で横幅が8cm近いというiPhone 14 Pro Maxより微妙に大きいけれど、高さは寸詰まりの139mmほど。ある意味ころんとした厚みが12mmほどあるので、ずんぐりむっくりのコロンとしたスマートフォンでフットプリントが小さめのゆえに283gは手にずしりと響きました(店頭で触ってみた!)。
この状態で左右に開くと、ディスプレイの横幅が15cmほどになりいい感じで16:9の動画表示もできるようです。
基本的には上下に開くのではなく、もったままの左右に開くことで都合がよくできていそうなのがGoogle Pixel Foldみたいです。
Galaxy Z Fold4
前述と同じリンクの再掲です。
こちらはサブディスプレイの解像度が904 x 2316という横が1080に届かない縦長スタイル。
ニュースサイトのように盾スクロール前提のコンテンツを見るにはいいのかもしれません。
一方左右に開いたままではその形状から16:9の動画再生すると上下に大きく黒い空白がでてしまいますが、90度回転してやるといい感じになるようです。
広くて当たり前のGoogle Pixel Foldと広くなったから君はどう使う?的なSamsung Galaxy Z Fold4の違いは面白いです。
Appleはどう出る?
例によってMac Rumorsをみてみました。
これらによれば広げたディスプレイは20インチクラスという巨大なものであり広がるiPhoneでないのは明白です。
ディスプレイのサイズからしてもポケットに入るようなものではなく、価格的にもかなり高価なものでしょう。
広げて対角線20インチということは半分におると単純に考えると対角線14.6インチ、つまり約15インチのiPadとなります。今のiPad Proのでかいほうが12.9インチで20万円を超えますので、おそらく軽く40万円は突破でしょうか。
そんなでかい折りたたみタブレットにどれほどの価値があるのかわかりませんが…。
折りたたみiPhoneに関してはMacRumorsにも噂の噂の噂程度しかなくて、2025年ごろだろうかよくわからん状態。
折りたたみiPadとも広がるiPhoneのどっちつかずのものを出すなら、割り切ってでかい画面だけ折り畳んで少しコンパクトなる巨大iPadと画面が大きくなるiPhoneの両方を出してくれるといいかもしれません。
Androidと違って、iPadとiPhoneの両方に使えるユニバーサルアプリや画面解像度に応じた柔軟な表示などはAndroidよりiOS/iPadOSのほうが圧倒的に進んでいますので、ソフトウェアではAndroidよりずっとこなれるのでは?
いずれにせよまだ当面先のようです。
まとめ
いろいろなレビュー記事やレビュー動画をみてきたのですが、Samsung Galaxy Z Fold4とGoogle Pixel Foldはそのコンセプトに大きな差があり、前者は画面が大きくなるスマートフォン的なつくり、後者は折りたためるタブレットのようだ。
どちらが良いとか悪いという話はなく、どういう使い方をしたいのかで向き不向きが別れてくる。ということは、気安く買うと失敗るということでもある。
Appleはまだ確たる情報がなく、MacRumorsでは広げると20インチの二つ折りディスプレイなんて噂もあるようで、まだまだ噂の噂の噂レベル。Foldable市場は当面はAndroid勢先行のもよう。