Apple社のAirPodsを皮切りに、急速に完全ワイヤレスイヤホンが販売されてきて、Amazonのサイトでは無名の中華製から有名オーディオメーカーまでピンキリのよりどりみどり。どの完全ワイヤレスイヤホンでも、いい音で聞くためには従来のカナル型とはちょっと違う装着上の注意が必要です。
有線カナル型と完全ワイヤレスイヤホンの違い
音質とか信号伝送方法とかいうのは当たり前に違いますので、ここではその話ではなく、装着という点でみてみます。
上の写真はSONY MDR-XB55です。
このイヤホンは有線のカナル型イヤホンですが、ハウジングはやや大きめです。
上の写真は私の手持ちの完全ワイヤレスイヤホンの右ユニット。
右上:SONY WF-1000XM3
右下:GLIDiC Sound Air TW-5000
左下:AKIKI TWS-P10 (Amazonで販売されているもの)
左上:Joyhouse TWS-T9 (Amazonで販売されているもの)
当然ですが、ハウジング(ユニット部)が大きいです。中にイヤホン駆動回路やバッテリー、Bluetooth関係のユニットがありますから当然です。
その結果、大きさのみならず重さもそれなりになります。
装着感に深く関わるのが以下のポイントです。
・完全ワイヤレスのハウジングは有線より大きくて重い
・耳孔に入るカナル型の耳栓部分の長さが短い物が少なくない
カナル型イヤホンは、耳孔に耳栓部分を差し込むことでハウジングを支えます。
ということは、ハウジングが大きく重い完全ワイヤレスでは耳栓部分のフィット感がより重要になるわけです。
有線カナル型イヤホンでもフィット感は重要ですが、完全ワイヤレスではハウジングの重さを支えなければいけないため、さらに耳孔へのハマり具合が大事な要素になります。
完全ワイヤレスイヤホンでのフィットチェック
完全ワイヤレスに限らず、カナル型イヤホンでフィットが甘い場合にはどうなるか?
すぐに感じるのは音の違いです。
- 低音が全くでない
- 高音も上手くでずに、中音部だけでシャカシャカしている
カナル型イヤホンの耳栓部分がしっかりと奥まで入っていないとこのような浅い音になります。
耳たぶを後ろにひっぱり耳孔を少し広げてイヤホンをねじ込むように入れるとしっかり入ります。
装着した状態で、イヤホンを少し外側に引っ張るとイヤーピースが耳孔にくっついて耳孔の皮膚が引っ張られるような感じがすればしっかり装着できてきます。
少し外側にひっぱるとなんの苦もなくするりと外れるようでは、イヤーピースが耳孔の大きさにあっていません。
大きすぎて奥まで入らないか、小さすぎてスカスカかのどちらかです。
また、人間の顔は左右対称ではなく耳孔の大きさも右と左で違ったりします。パートナーの耳垢取りをしてみるとわかりますが、どちら片側のほうが耳の中をみやすいほうがあるはずで、耳孔の大きさの違いがわかるはずです。私は左のほうが大きいです。
カナル型イヤホンにはどのタイプでもS/M/Lの最低でも3種類の大きさのイヤーピースが付属していますので、面倒がらずに左右それぞれ違う大きさに取り替えながらフィッティングすると良いでしょう。
購入した状態では普通はMサイズのイヤーピースが装着されています。その状態で耳孔にしっかりと差し込んで、低音がちゃんとでているか、ハウジングを軽くひっぱっただけでなんの抵抗もなくするりと抜けたりしないかをチェックしましょう。
先入観を捨てて付属する全ての大きさのイヤーピースを試してみましょう。
中には片側だけ低音が浅いとかいった状況もありえますが、その場合は例えば左はぴったりフィットだけど、右があっていないので低音が浅いといったことになっている可能性があります(聴力の左右バランスが極端な場合は別です)。
完全ワイヤレスイヤホンではこのフィッティングがことのほか重要になりますので、しっかりとやって快適なワイヤレス生活を送ってください。
まとめ
完全ワイヤレスイヤホンのハウジングは、有線カナル型イヤホンのそれよりは、大きくて重いので、イヤーピースのフィッティングがことのほか重要。
イヤーピースがあっていないと、外れやすい、低音がでないといった状況になります。
イヤホン装着は耳たぶを後ろに引っ張りながら、ねじ込むように装着するとしっかりと耳孔にはまる。
ぴったりあっていると、イヤホンを軽く外側に引っ張ると、耳孔の皮膚が軽くひっぱられるように感じるのはフィットしている証拠。あっていないとこれがするりと抵抗なく外れる。