半年ほど前のWebを探すと、”AQUOS sense3″ と “OPPO Reno A” の比較記事が沢山見つかります。どの記事を見ても基本的には「それだけを持つ」ことを前提の比較であり、おサイフケータイ等のおサイフ用セカンドスマホとしての比較はありませんでした。そこで両方を持つ筆者がスペック比較だけではない、実使用してわかる比較をしてみました。
基本的な仕様
まずは基本のキなので一応簡単にスペック比較だけしておきます。
詳細な比較は以前記事にしておりますのでご参照ください。
セカンドスマホなので、カメラはメインスマホ(筆者はHUAWEI Mate 20 Pro)に任せるという大前提としていますので、カメラ関係は一切記載していません。
どちらもおサイフケータイ対応(Felicaチップ内蔵)です。
OPPO Reno A | AQUOS sense3 | |
メーカー | OPPO(中国) | SHARP(日本) |
発売 | 2019年10月1日発売 | 2019年11月1日発売 |
発売時の価格 | 3万円台半ば前後 | 3万円台半ば前後 |
筆者の入手価格 | 13,420円(税込み) OCNで格安SIMと同時契約 2020年3月、限定セール | 10,010円(税込み) OCNで格安SIMと同時契約 2020年6月、限定セール |
OS | ColorOS 6 (Android 9ベース) | Android 9 |
Android 10 | アップデート予定無し | アップデート準備中 |
大きさ | 75.4 x 158.4 x 7.8 mm | 70.0 x 147.0 x 8.9 mm |
重さ | 170g | 167g |
antutu ver8 (実測) | 193,848 | 115,829 |
CPU | Snapdragon 710 | Snapdragon 630 |
バッテリー | 3,600mAh 急速充電非対応 | 4,000mAh USB Power Delivery対応 |
待受時間 | 約300時間 | 約850時間 |
連続通話時間 | 約21時間 | 約44時間 |
ディスプレイ | 6.4インチ 2340 x 1080 ピクセル 有機EL Gorilla Glass 5 | 5.5インチ 2,160 x 1,080 ピクセル IGZO液晶 強化ガラス |
防水、防塵 | IPX7、IP6X お風呂非対応 | IPX5/IPX8、IP6X お風呂対応 |
OPPO日本法人のトウ氏が語る「Reno A」への意気込み
https://k-tai.watch.impress.co.jp/docs/news/1211617.html
AQUOS sense3 開発者インタビュー
https://k-tai.watch.impress.co.jp/docs/interview/1215388.html
AQUOS sense3(左)とOPPO Reno A(右)
セカンドスマホ(おサイフケータイ用)としての比較
パフォーマンス
パフォーマンスは、OPPO Reno Aのほうが高い。両方使うとAQUOS sense3は明らかにもっさり感じますが、おサイフケータイとして支障を感じるとかそんなことは全く有りません。
ハイパフォーマンスのメインスマホがあるという前提で評価すると、AQUOS sense3でもパフォーマンスには問題なしです。
大きさ・重さ
重さはほぼ同じですが、大きさ(フットプリント)はかなり違います。
メインスマホは大きくハイパフォマンスのものになるでしょうから、セカンドスマホは小さいに越したことはありません。
ただし、重さが同じで大きさが一回り違うので、もち比べると感覚的にAQUOS sense3が重く感じますが、単体で持つ分には差はありません。
男性のビジネスシャツの胸ポケットに入れると、AQUOS sense3は1cmくらい顔を出しますが、OPPO Reno Aは2cmほど顔を出すので存在感があります。悪く言えばOPPO Reno Aは胸ポケットでは邪魔になります。
Felicaのアンテナ位置
Felicaのアンテナ位置は、OPPO Reno Aは普通に背面ど真ん中ですが、AQUOS sense3はなんと背面左上のカメラ・レンズの間にあります。
下の写真で赤○のところです。
お店のレジに置かれているリーダーによっては、奥側に衝立みたいなのがあり、左右も他の機器などがあってふさがっていて、スマホを縦長に置くしかないケースが稀にあります。
こんなとき、大型スマホでアンテナがど真ん中だと、ときにうまく読み込めないこともあります(そう頻繁には出くわしません)。
そんなときに隅近くにアンテナのあるAQUOS sense3は楽ちんです。
iPhoneのFelicaアンテナが上端にあるのと同じで、表向きだと右上隅を軽くタッチさせればOKなのです。これはお店のFelicaリーダーの状況によってはメリットがあることが、実際につかってみてわかりました。
Android 10
おサイフケータイとしてはあまり関係ないですが、OPPO Reno AはAndroid 10へのアップデートがないことはハッキリしています(ロードマップにない)が、AQUOS sense3はメーカーサイトにAndroid 10へのアップデート予定があります。
この明確な打ち止め姿勢というのは、細かなバグやセキュリティアップデートも提供されないのではという不安に繋がります。
Android 10への道は、OPPO Reno Aは可能性なし、AQUOS sense3はアップデート提供は4メーカー準備中です
ただし、おサイフケータイとしてはAndroid 9でもAndroid 10でもあまり関係ありません。
バッテリー
OPPO Reno AはSnapdragon 710で3,600mAh、AQUOS sense3はSnapdragon 630で4,000mAhですから、実際につかってみても、バッテリーは圧倒的にAQUOS sense3のほうが持ちます。
おサイフケータイ用のセカンドスマホとしては、メインスマホのように通勤電車の中や職場の休憩時間に使う、休日にバンバン使うというヘビーな使い方ではなく、あまり使わない待受状態が圧倒的に長いはずです。
バッテリーの待受時間が短いと使ってもいないのに電池が減るという気が滅入る状態に陥るわけですが、逆に使っていないと電池のヘリも少ないとこれは嬉しいわけです。
そりゃそうですよね、頭では待受でも電池を食うのはわかっていても、さわってもいないのに電池がガンガンなくなるのは腹立たしいです。
そういう意味でおサイフケータイ用のセカンドスマホとしては待受時間が長いほうがいいです。
OPPO Reno Aは約300時間、AQUOS sense3は二倍以上の約850時間と圧倒的な差です。これは出荷状態だと思いますので、その後のインストールアプリや設定などで大きく変わると思いますが、両機で同じように設定すれば影響の度合いもあまり変わらないとすれば、使わないときの電池の減りは圧倒的にAQUOS sense3が有利です。
おサイフケータイ用のセカンドスマホとしては、バッテリー容量も大きく待受時間が長いAQUOS sense3が間違いなく有利です。
防水・防塵・耐衝撃
防塵はどちらもIPX6ですが、防水性能はOPPO Reno AはIP7X、AQUOS sense3はIP5X/IP8Xで更に公式にお風呂対応です。
おサイフケータイなのでお風呂はあまり関係ないですが、雨に濡れたり濡れた路上に落としたり….。そういうことを考えるとAQUOS sense3が有利です。
耐衝撃性能はOPPO Reno Aは記載がありませんが、AQUOS sense3は「米国国防総省が制定したMIL-STD-810H Method 516.8:Shock-ProcedureIVに準拠した規格」をクリアしています。
おサイフケータイとして重要な防水・防塵・耐衝撃性能はAQUOS sense3のほうが優れている。
まとめ
ハイエンドのメインスマホがあるという前提で格安SIMでお安くおサイフケータイ用スマホを考えてみると、OPPO Reno AとAQUOS sense3が候補になることが多い。
おサイフケータイ用のセカンドスマホとして考えると、パフォーマンスはAQUOS sense3でも全く問題ない。
バッテリー駆動時間、防水性能・耐衝撃性能、Felicaのアンテナ位置、大きさを考えると、おサイフケータイ用セカンドスマホとしてはAQUOS sense3がかなりベターである。
筆者も両機をとっかえひっかえしておサイフ用に使った結果、おサイフケータイ用セカンドスマホとしてはAQUOS sense3のほうが使いやすく現在はAQUOS sense3に落ち着いている。