筆者が持っているiPad Proは昨年夏にiPad Pro 10.5から買い替えた2018年版のiPad Pro 11です。パフォーマンス的にも非常に満足していますが、用途によってはやはりもう少し大きな画面がほしい….かな。そこで目に止まったのが新しいiPad Pro 12.9です。本当に買う価値あります?ってことで自己抑制の意味も込めて冷静に検討してみます。
所有機のiPad Pro 11 (2018)について
筆者のiPad Pro 11 (2018) は1TBです。
Appleは公式の仕様では実装RAMはあきらかにしていませんが4GBだというのがGeekbench実行結果からあきらかなのです。
しかし、ストレージ1TB版だけは6GBなんですよ。
ですから事実上1TBストレージは持て余すサイズではありますが1TBをお買い上げでした。
4GBと6GBのメモリの差は何をするかによりますが、動画編集(LumaFusion)やDAW(Cubasis)で遊ぶ(あえて使うとは言いません[笑]、お察しください)にはメモリはでかいほうがいいのです。
2020年版は全部6GBだそうなのでご心配なく(笑)。
iPad Pro 12.9 (2020)を検討する
大きさと重さの話
画面が大きくなるってことは、当然サイズも大きくなって重さもそれなりに重くなりますね。
そこでiPad Pro 11(2020と2018)、iPad Pro 12.9 (2020)、さらに手持ちの比較対象としてPCですが愛用のHP Spectre x360 13-aw000(WWANモデル)と比較表を作ってみました。
表はクリックで拡大します。
本体だけではなく、Smart Keyboard Folioを装着した状態での重さを見ましょう。
iPad Pro 12.9は1kgオーバーです。筆者のiPad Pro 11 (2018) は約0.76kgで、Spectre x360 13-aw000は1.25kg。SpectreとiPad Pro 12.9の差は約200gしかありません。それならiPad Pro 12.9でなくてもいいし!
これは想像以上に重いです。
さらに大きさ。
近似サイズでいくとiPad Pro 11はほぼB5ノートサイズ、iPad Pro 12.9はA4ノートサイズで長辺が2cmほど短い程度。
手持ちのiPad Pro 11とA4コピー用紙を比べると(A4ノートとか普段使わないしそんなでかいサイズのノートは持っていない)結構違います!
A4のクリアファイルより一回り小さい程度ですし、重さも筆者のSpectre x360 13-aw000と200gしか変わりません。
iPad Pro 12.9を買う前に厚さ6mm程度のA4ノートを買い求めて2cmほど短辺側をカットして長辺をiPad Pro 12.9にあわせたサイズにしてかばんに入れてみましょう。買ってからデカすぎたでは多額の投資後ですが、A4ノートなら100円玉2~3枚程度の被害ですみます。
手間はかかりますがカッターナイフで簡単にできます。
近いサイズのもので試してみたら…デカすぎます、私の場合。
iPad Proであれば、持ち歩きなら文句なく11インチですが宅内で使うなら12.9インチです。
スタパ齋藤さんのような例もあります。購入資金がかなり必要ですが….。
筆者の場合宅内がiPad Proである必然性があるのか?というところを考えねばなりません。
自宅で持ち出しも兼ねたモバイル用にはLTE通信ができるHP Spectre 13-aw000があります。宅内モバイルでやりたければ、これでAdobe Premier Proを使えるし(メモリ16GBなのでまあOK)、CubaseのWindows版も利用可能です。
ノートPCは立ったままではつかえないというのはそのとおりなんですが、Spectre x360は画面折り返せばタブレットモードになります。iPad Pro 12.9でSmart Keyboard Folioを装着したものよりさらに200g重くなりますけど。
余談:iPad ProはPCの代わりになる?
一言。
なるわけないでしょ! (キッパリ)
いくら良くできていても所詮はスマートフォンの延長上にあるiPadOSで動くデバイス。
PCやMacと同じことができるわけないし代替にはなりえません。
といっても、使っているすべての機能ではなく、ある機能だけをとりあげるとiPadのほうが向いているとか使いやすくなるというのはあると思いますが一般的にPCやMacの代わりになると思うのは大間違いだと断言します。
何より普通のマルチウィンドウ(ウィンドウの重ね合わせなど)ができないのが致命的です。画面スプリットとマルチウィンドウは別のものです。
対案:モバイルディスプレイ導入
モバイルディスプレイとは?
昔はそんなものはなかったのですが、最近密かに….でもないか….出てきているのがモバイルディスプレイというやつです。
バッテリー内蔵(機種によります)でCPUやメモリ・ストレージを持たないタブレットのディスプレイというのを想像するといいでしょう。
これをiPad Proにつないでみては?
iPad Proに外部ディスプレイをつなぐと基本的には本体ディスプレイと同じものが映るミラーリング表示ですが、アプリにより外部ディスプレイで画面拡張を使えるものがある。
LumaFusion:
外部ディスプレイを使うことでマルチモニター化できます。外部ディスプレイにはプレビュー画面を飛ばせるので本体でタイムラインによる編集画面が大きく使えます。
LumaFusionはプレビューを外に飛ばせると複数のタイムラインを載せて編集するのが格段にらくになります。単に画面の大きさだけではなく作業スペースの広さがほしいアプリなんです。
Cubasis:
調べてみましたが、画面拡張に対応しているという情報はありません。
Cubasisは持っているので外部ディスプレイを繋いで試せばいいのですが、USB TYPE-Cでつながるディスプレイをもっていないので….。USB TYPE-C→HDMIのアダプタも持っていないので….
CubasisをiPad Pro 12.9で使うと、そもそも画面が大きくなるので見やすい・使いやすいというのが大きいと思われます。解像度に関しては縦横400pxほどおおきくなる「だけ」です。
モバイルディスプレイのメリット
筆者の場合のメリットを考えてみます。
単独でのとりまわしや可搬性を考えると、12.9インチのiPad Proはでかすぎるので、必要なときにiPad Pro 11に13~15インチの外部モバイルモニターをつけるほうが良い。それであればSpectre x360 13-aw000使用時に画面拡張用としても使える。
ミラーリングにしてもFHDの解像度だとiPad Proのそれを下回りますので、iPad Proをカバーする3Kか4Kじゃないとね。
でも、4Kのモバイルディスプレイってレアなんです。
Amazonとかで見かけるのは中華製。中華製だから悪いとはいいませんが、ネガティブ評価を見るとこれはちょっと…ってのもありますからね。一般論として品質管理の問題でしょうか、当たり外れが多いのは間違いないです。
まとめ
どうにも話が発散しましたので思い切りまとめます。
- 筆者はiPad Pro 11 (2018, 1TB)を持っており、必要な外出時にはナイスパートナー。
- iPad Pro 11でLumaFusionやCubasisで遊ぶにはもう少し大きな画面がほしい。
- iPad Pro 12.9はとてもいいけど、持ち出しには重いし大きすぎる。(それに高い!)
- モバイルなら11インチ、宅内なら12.9インチが手頃。
- 筆者はHP Spectre x360 13-aw000がありフルスペックPCなので普通にPremier ProとかCubaseも使えるので、高額投資で12.9を買うメリットは薄い。
- モバイルモニター(できれば4K)を導入するとiPad Pro 11やSpectreで外部ディスプレイとして使えるのでそちらに走るようが良さそう。