ほとんど一人っ子状態で育ったラグドールのマロンと、兄弟や親代わりの大人猫、やさしい人間に囲まれて育ったメル。
ただでさえ人見知りする猫なので、そうそうすぐに新しい家族と仲良くはなれません。
最初のころのように、警戒して娘の部屋に閉じこもっていることはなくなってきましたが、マロンのほうからメルにすりすりしようなどとはこれっぽっちも思わないようです。
つかず離れずという言葉がぴったりの二人、いや二匹。
でも、時々、マロンのふさふさしっぽが猫じゃらしに思えるのか、飛びついたり追っかけたり。
「だから、おばさんはそういうのが嫌いだって言ったでしょう?シツコイ子ねぇ!」
「だって、マロンおばさんのしっぽを見ると我慢できなくて」
「おやめ、しつこいよ」
{おばさーーん」
「フー!」
ま、そういうことが時々。