Galaxy S21 Ultraを使ってみて望遠性能を試してみるチャンスがありました。感想は「凄すぎる! 何だ、これは!? もはやスマートフォンのカメラじゃないぞ」です。
Galaxy S21 Ultraのカメラについて
リアカメラについて改めてスペックをみてみましょう。
Galaxy S21はハイエンドスマートフォンでよくある3カメラではなく、超望遠を加えた4カメラとなります。
焦点距離は35mm換算で表記しておりますが、()内は実焦点距離です。実焦点距離はEXIFに記録されている数字です。
超広角 | 13mm (2.2mm), F2.2, 1200万画素, 1/2.55″センサー, dual pixel PDAF, 動画撮影時スーパー手ぶれ補正 |
広角(メインカメラ) | 24mm (6.7mm), F1.8, 1億800万画素, 1/1.33″センサー, 光学手ブレ補正, PDAF, レーザーAF |
望遠 | 70mm (9mm) , F2.4, 1000万画素, 1/3.24″センサー, 光学手ブレ補正, dual pixel PDAF |
超望遠 | 240mm (30.6mm), F4.9. 1000万画素, 1/3.24″センサー, 光学手ブレ補正, dual pixel PDAF |
青い部分が特筆しているところ。
Galaxy S21 Ultraカメラの凄いところ
スーパー手ブレ補正が凄い
特筆すべきが超広角動画でのスーパー手ぶれ補正で、アクションカメラとまではいきませんが、かなりアクションカメラに近いブレ補正ができます。
筆者は自宅近所で試したのですが、自宅近所の動画をあげるわけにはいかないのでYouTubeから探してきました。
実際、自分でやってみてもこんな感じ。
もちろんこのレベルになるとGoProとかOSMO Action(筆者はこちら)のほうが凄いわけですが、スマートフォンでの動画撮影としては、余計なジンバルなどなしにこれ一台でここまでイケるわけですから、今の時点では十分だと言えます。
注意すべきは水平維持です。これはGoPro(最新モデル以外)とOSMO Actionはブレ補正はしても水平補正はできません。撮ったのはいいけど斜めになっていて、あとあとPremier Proで補正しなければいけなくなったりします。それを避けるにはジンバルしかありません。
超望遠が凄い
超望遠の240mm相当でも凄いのですが、この超望遠光学240mm相当にさらにデジタル3倍をかけた30倍望遠(700mm相当)、デジタル10倍をかけた100倍望遠(2400mm)なんてのもあります。
ちなみに、CANONのEFマウントの800mm単焦点望遠はメーカー希望価格で200万円くらいします。
ま、CANONのEFマウントのレンズと比べるものじゃないですが、大きさ・重さ・価格・お手軽度を考えると素人日常写真にはある意味十分だと言えます。
そして光学のみで240mm相当の超望遠カメラ。
70mmくらいまではハイエンドスマートフォンであれば大抵光学でカバーしています。iPhone 12 Pro Maxも望遠カメラは65mm相当です。
この程度の焦点距離はポートレートには非常に使いやすいので意外に重宝します。
この240mm相当の超望遠カメラに、3倍デジタルズームをかけて30倍700mm相当、10倍デジタルズームをかけた100倍2400mm相当なんてのが可能です。
700mmはともかく2400mmなんて使うことはまずなさそうですが、しかし自慢するには格好のツールです(笑)。
それでは実際に撮ったものを焦点距離ごとに見てみます。
撮影実例:デジタルズームなし
仕事で出かけた合間の撮影なので、全く何も考えずにオート(デフォルト)での完全手持ち撮影で壁にすら持たれていません。
超広角 13mm
広角(メインカメラ) 24mm
望遠 70mm (光学のみ): 3倍
望遠 240mm (光学のみ): 10倍
撮影実例:デジタルズームあり(30倍~100倍)
さて、これがGalaxy S21 Ultraのカメラの凄いところ、他機種を寄せ付けないところです。
望遠?使わない?
それ、お使いのスマートフォンにまともな望遠がないから使わないだけだと思います。
Galaxy S21 Ultraを使えば旅行のときなどに大いに威力を発揮すると思います。
望遠 700mm (光学10倍 x デジタル3倍): 30倍
望遠 2400mm (光学10倍 x デジタル10倍): 100倍
感想
前掲の例をみていただくとわかりますが、超広角と広角(メインカメラ)で色味が結構違います。
撮影時設定はカメラまかせです。
どちらが好みなのかは個人差といえる範囲の差ではないでしょうか。
他にもいくつか撮ってみたのですがそこで感じたこと。
望遠 700mm (光学10倍 x デジタル3倍)– 30倍は十分実用の範囲内である。
これが2400mmの100倍になるとさすがに輪郭がかなりあやふやになりますが、普通の双眼鏡でも見えない倍率ですので記録として使うには十分かと思います。
なにより100倍(2400mm)という普通ではデジカメでも撮れない倍率を、スマートフォンだけで撮影できることにその存在価値が有ります。
Better than nothingであります。
こんな画質の100倍なんて笑わせる!と思う方も多かろうと思います。画質だけ見ればたしかにそのとおりなのですが、記録として欲しいときには画質が悪くても撮れないより撮れるほうが絶対に良いのです。
手ぶれ補正(静止画)ですが、100倍のときはさすがに手持ちだとディスプレイ内の画像がかなりふらふらしますが、頑張って少し動きをとめてフォーカスをあわせたいところをタップすると、あとはびっくりするくらいかなりぴたりと止まります。
光学手ブレ補正とデジタル処理を最大限使っているのでしょう、このモードで長時間・多用するとバッテリーの減少は大きくなるようですがそれは仕方ないです。
普通のメインカメラ静止画撮影ではバッテリー消費のダメージはありません。
旅行時には以外に望遠を使うことがあります。
デジタルズームを使わずに光学ズームだけで240mm相当を撮れるのはかなり嬉しいです。
下位機種にS21とS21+がありますが、ウリの光学240mm(10倍)がついた4カメラはS21 Ultraだけです。
図体はでかくなりますが、それでも重さ・大きさともにiPhone 12 Pro Maxとほぼ同等です。
大きさと重さが許せるのなら、そしてスマートフォンカメラにも望遠性能を求めるのであれば、もうこれ一択です。
まとめ
Galaxy S21 Ultraの背面カメラは一般のハイエンドスマートフォンの3つより多い4つ搭載。
光学望遠で3倍(70mm相当)と10倍(240mm相当)を搭載しており、デジタルズームではないので画質が良い。
デジタルズームを併用した30倍(700mm相当)と100倍相当(2400mm)という超高倍率もある。
30倍(700mm)までは、手ブレ補正が非常によく効き画質も十分実用に耐える。