ソニーのハイエンド完全ワイヤレス・ノイズキャンセリングイヤホンWF-1000XM3を通勤で使い始めてから1ヶ月経ちましたので、ファーストインプレッションに続くレビューとなります。
前回記事は下記のリンクをどうぞ。
環境
使用プレーヤー
プレーヤーはiPhone 8で、音源はiTunes for MacでリッピングしたJ-POPやPOP、クラシック(256kbps・44.1KHz・AAC)。Amazon Music UnlimitedでダウンロードしたJ-POPやPOPがメインです。
デバイスとしてAndroidのAQUOS R Compactも持っていますが、WF-1000XM3の対応コーデックがSBCとAACのみで、apt-xやLDAC非対応なのもAndroidで使わない理由の1つです。
XperiaのSONYなのにLDACもapt-xも非対応とは…。
使用環境
WF-1000XM3を購入したのはJGC修行が終わってからですので、残念ながら飛行機の中ではまだ使用経験がありません。
これについては今月2回ほどJALとANAに乗りますのでその結果を報告したいと思います。
さて、この一月で使ったのは通勤電車の中で、地上走行のJRと地下走行の東京メトロです。
駅までの道すがらも時々使いますが、危険回避のため左側のみの装着で、電車に乗ってから右耳を追加装着します。
1ヶ月通勤で使ったレビュー
接続性
相手はiPhone 8(iOS12.4.1)ですが非常に良いです。ただ、音声ガイダンスで「接続しました」が聞こえてくるまでに、つまりiPhoneの上部にヘッドフォンアイコンがでるまでには一呼吸ときに二呼吸あり、オーバーイヤータイプのWH-1000XM3に比べると確実に間が開く感じがします。
しかし、接続エラーになるとか接続が途中で切れるということはまずありません。
1ヶ月間毎日2時間程度往復で使ってみて、一度だけ途中で切れたことがありますが、何もせずともすぐに再接続され音楽再生が継続しました。
片耳使用
WF-1000XM3の特徴として左右それぞれのユニットが各々プレーヤーとBluetoothで同時接続するということで、従来のように片側のユニットがプレーヤーと接続し、残りのユニットはそのプレーヤーと接続したユニットと接続するのでバッテリーの方減りがあったり、プレーヤーと繋がっていない方のユニットだけ切れやすかったりする場合があります。
しかし、WF-1000XM3は先に書いたようにそれぞれのユニットがプレーヤーと接続します。
Androidであれば2つのWF-1000XM3 (LeftとRight) が出てくるそうですが、iPhoneの場合は通常のデバイスと変わらず一つだけ。
SONYのHeadphoneアプリを見ると左右独立情報が現れます。
どちらか片方だけケースにしまうと、しまったほうがグレーアウト表示になりますので、片側だけ接続されていることがわかります。
そのままケースから出して装着すると両耳が接続され、今度は反対側をしまうと残った側だけで再生継続し、再び取り出して装着すると両耳復活します。
この間、プレーヤー操作などは一切不要です。単にケースから出して装着したりしまったりしてるだけ。
経験的に完全ワイヤレスイヤホンは、片耳が切れやすいとか、片耳で聞くには左右どちらかに決められている(当然プレーヤーと接続する側のユニットでないとだめ)というのがありますが、WF-1000XM3はどちら側でも問題なし。
ノイズキャンセリング性能
1000Xシリーズのノイズキャンセリングはそれ以下のモデルのノイズキャンセリング性能とは出来が全く違います。実際使っていてそれをヒシと感じます。
オーバーイヤーのWH-1000XM3も持っていますが、とかはノイズキャンセリングの王者といわれたBOSEをも凌駕していると感じます。
このWH-1000XM3に採用されいてるノイズキャンセリングプロセッサー「QN1」を左右独立イヤホン用に最適化したという「QN1e」を使っているのだそうでありますな。
では、実際にはどうか。
その前に、オーバーイヤータイプとはことなりカナル型は耳にフィットするいや大きさや素材のイヤーピースを使う必要があります。これをせずして音質云々、ノイズキャンセリング云々を論ずるのは大きな間違いです。
まず、一番フィットしているイヤーチップを選ぶこと、そして正しく装着すること。これをせずしてカナル型イヤホンを論じることはできません。
実際に、地上走行するJR通勤電車と地下走行する東京メトロで使っているわけですが、ノイズキャンセリングをオンにすると走行音はほとんど消えます。もちろんゼロにはならず、アナウンスなどはわずかに聞こえますが明瞭に聞き取れるほどではないです。
この状態でラベルのボレロとか聴き始めると、普通のイヤホンでは最初のピアニシモで始まるスネアドラムの部分も聞き取れます。これは正直驚きですね。普通のイヤホンではありえない、ましてAirPodsでは絶対不可能です。
音質
音質は好みがありますので絶対評価とかないと思いますが、私の好みはBOSE竜の低音と高音がマイルドな感じではなく、低音・高音ともにはっきりと伸びた音が好みです。
その好みからいうと、まさにドンピシャ。低音の伸びはよく高音は荒れることなく煌びやかさをたもってきます。ドンシャリのようですが明らかにドンシャリとは違う伸びの良さです。
このあたりは聞くソースと音の好み、聴力によって相当違いますので、音は自分の耳で視聴されることを強くお勧めします。
バッテリー
初代から大きく進歩したのがバッテリーです。
公称本体6時間、付属ケースで3回分のフル充電可能ということで合計24時間分の駆動力を持っているというのがカタログスペック。
私の使い方は1日使って帰宅したら充電しちゃうので、バッテリーがLOWになったことは皆無です。これってテストが難しくて、無くさない・壊さないためにケースにしまいますが、そうするとケース充電されちゃいますので通勤環境でバッテリー寿命は測れません。
1日2時間なら少なくとも1週間くらい充電しなくても平気のはずですね。
ケースへの収納と取り出し
完全ワイヤレスイヤホンで意外な盲点がケースへの収納と取り出し。
WF-1000XM3はケースへの収納は完璧。しゅぽんと吸い込まれるように磁力で固定されケースからの充電が開始されます。取り出すときも、つまみやすく簡単に取り出せます。
以前、このブログで紹介しましたが、GLIDiC TW-5000は収納は特にしゅぽんと吸い込まれるほどではないのですが、問題が取り出し。これが超絶取り出しにくいです。ハウジングの半球部分だけがでている感じで指が非常にかかりにくい。
それに比べると、WF-1000XM3は本当に気持ちよくしゅぽんと収納され、取り出して指が滑ってうまくとれないということはありません。
取り出しが確実・簡単なのは重要で、うまく出せなくて悪戦苦闘すると手が滑ってホームの下に落下とか大いにありえますので要店頭確認です。
まとめ
WF-1000XM3のBluetooth接続性の良さは天下一品。左右どちらかだけ使っても良いし、その状態で装着していない方をケースから出して装着するとそのまま両耳で使えるようになる。左右にこの操作の差はでない。
ノイズキャンセリング性能は、その前提としてよくフィットしたイヤーピースをつけてきちんと装着することで、非常に高いといえます。ラベルのボレロが冒頭から電車の中で聞き取れとれる。
使いにくさのまったくない左右独立イヤホンであり、これから完全ワイヤレスイヤホンを買おうと検討している人の筆頭候補に入れるべき。