就職面接で「弱点」を聞く理由

日常生活・猫
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先日とあるサイトで「就職面接で苦手なものを聞かれて正直に答えたら大爆笑になった結果不合格」という記事を読みました。なぜ、就職面接で弱点を聞くのでしょう?どう答えればよいのでしょう?

この方はすぐに思い付かず「昆虫が苦手」と答えそうでしばらく面接会場は大爆笑になったあげく不合格だったとか。

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なぜ弱点を聞くのか?

まず理解しなければいけないのは、面接官は弱点そのものを知りたいわけではないということ。

知りたいのは以下のようなことです。

・自分を客観視できるか?
・自分の弱みを誠実に告げることができるか?
・弱みという課題に対する解決力があるか?

他にもありましょうが大きいのはこういうところです。

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弱点を聞かれて答えてはいけないこと

第一は自分には弱点はないという大嘘。

本人はそう思っているのかもしれませんが、弱点のない神様のような人間は絶対存在しません。

「弱点はない」といった時点でそれは「大嘘つき」か「自分のことを客観視できない人物」となり、どちらも不採用確定のようなものです。

第二に肉体的な欠陥や病気などのこと。

採用側は原則としてこれらを理由として採用の差別をしてはいけないことになっています。

筆者も何度か面接官の経験がありますが、人事担当者に釘を刺されるのは「政治・信条・宗教の質問」や「肉体的・外見に関する質問」は絶対にNOということ。

なので、いくら面接を受けるほうであっても「私にはハゲがあります」などと言ってはいけません。

仕事上配慮が必要な障害などであれば、それは面接の場ではなく別に人事担当のほうに告げることです(障害者枠採用などは別です)。

第三に社会人としての資質を疑わざるをえないようなこと。

時間にルーズだとか協調性がないとか暴力的だとか….。

あまりこういうことを面接の場で言う人は流石にいないとは思いますが一応。

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弱点を強みに表現する

弱点は誰にでもあります。

まずはそれに気づくことが大切であり、思い付かないようなら過去を振り返りましょう。

新卒であればあまり大昔を振り返っても意味がないので、高卒なら高校時代、大卒なら大学時代あたりを浮かべて、失敗したことや他人に迷惑をかけてしまったことを振り返ります。できれば忘れたいことですが、なんとかそれを乗り越えたはずですのでここは自分に正直に。

  • 部活でリーダーに選出されたけど、決断力に乏しくてイベントに支障をきたした。
  • すぐに飽きてしまい、長続きしたサークルはなかった。
  • 頑固で妥協をしたくないのですぐに他人と衝突してしまう。

この程度であれば弱点には違いないですが、それを自分はきちんと認識してこういうふうに解決しようとしている(してきた)といえばいいのです。

弱点は誰にでもあるので、いかにそれを客観的に捉えてカバーしたり修正したりできる力があるかを知りたいわけであります。

  • 決断力に乏しい
    → 「物事を慎重に考えすぎて結論をなかなか出せない」と言い換える
    → 時間・納期を決めて、メリットとディメリットを総合的に判断して科学的に分析して決断するようにした
  • 飽きっぽい
    → 「新しいことに目が無い」と言い換える
    → 常いアンテナを張りそこからアイデアを生み出すことに向いている
  • 頑固
    → 「自分の考えに強い思いを持ちすぎて、他人の意見を聞かないことがある」と言い換える
    → 自己主張をするまえに、他人の意見をよく聞き自分の考えと冷静につきあわせて、両者の良し悪しを把握する

ま、いつもいつもこんなふうに上手くいくわけではないですが、新卒にせよ中途採用にせよ面接ではかなりの確率で聞かれる可能性が高いのが「弱点」「欠点」です。

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ヒーロー・ヒロインは自分の弱点をよく知っている

TVや映画でもヒーローやヒロインは弱点をよく知っています。

下手な例えで申し訳ないですが、ウルトラマンの最大の弱点は地球上では3分間しか活動できないわけですが、彼はそれを十分承知していて、3分の間に怪獣をやっつけるわけです。

最後は必殺技のスペシウム光線でやっつけてシュワッチと飛び去るわけで、それなら最初からスペシウム光線使えよ!とか思うのは皆同じ。

野球選手だってそうです。内角低めに来られると自分はほとんど打てない。ならばどうすれば内角低めを打てるようになるかをコーチとともに考えて一所懸命練習して克服するのです。大切なのはこの姿勢。

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採用側にも物申す

ここまで書いたのは主にはそこそこ大きな会社の面接の話です。

冒頭の例のように「苦手はものは?」と聞かれて一所懸命考えて「昆虫です」と答えたことを評価しても良いと思います。

普通ならそうきかれて、なんとか無難な答えを探し出そうとして「共同作業が苦手」と言ってしまったりして後悔するわけであります。もちろん無難に答える人が多いのですが。

そう言う中で、「昆虫」と答えるのはかなり勇気と決断力が必要だと思います。こういう人材はいざというときにとんでもない力を発揮する可能性がありますので、様子を見ながら力を活かせるように使うと大いにメリットが出ると思います。ただし、使う方にもそれなりのスキルが必要ですが、そういうスキルを持った上司がたくさんいる会社は活発でイキイキしているはずで、大変でしょうが面白い仕事ができると思います。

どうもまとまりのない話になりましたが、苦手なことは?昆虫です!というニュースを読んで思ったことでした。

 

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