マスクが不可欠のものになって早くも2年がたちました。コロナ流行後に生まれた子供は2歳になるわけですが、その子供たちは家族以外の顔はマスク顔しかしらないわけです。それって顔の認識能力において致命的な影響はないのでしょうか?心配です。
顔の認識能力
中央大学研究開発機構の山口真美教授、市川寛子機構助教、生理学研究所の柿木隆介教授らの研究によれば、「赤ちゃんのヒトの顔認識能力は生後5-6カ月ころに発達する」そうです。
人間は生まれてから比較的早い段階(経験的に一歳になるずっと前)に人の顔を人の顔として識別できるようになり、さらに自己との関係で親とそうでない人の識別ができるようになります。
親以外のほとんど全ての人が顔の下半分をマスクで覆っているなどということは近代史においてはなかったわけで、日本人にとってはほぼ初めての経験と言っても良いでしょう。
今までは人の顔といえば、髪(髪型や色)・顔の輪郭・眉・目・鼻・口・肉付きなどで総合的に人の顔を見ているわけで、中でも目は非常に重要です。
カルロス・ゴーンが東京拘置所から保釈されたときに、望遠レンズ越しに出口付近を撮っていたカメラマンが、特徴のあるゴーンの目でいち早く変装を見破ったという話は有名です。
顔の下半分を隠すと別人のような顔になってしまう、言い換えれば顔全体を出すとマスク顔とは別人のような顔になる人も現実に居ます。
親・親戚以外は鼻と口と頬の半分近くをマスクで覆った顔しか見ずに育った赤ちゃんの人の顔の認識能力はどうなるのでしょうか?
人の顔を怖がるようになる??
顔を見るのが怖い?
近代史でこのような例がないので、どうなるのか見当もつきません。
他人の口元をほとんど見たことがないので、マスクを外した顔をみると恐怖を覚えるとか、マスクをしていると人物が判別できるが、マスクを外した自然な顔では人物の識別が難しくなるあるいは出来なくなるとか行ったことが起こらないのでしょうか?
まだマスクをし始めて2年しかたっていないですし、マスクなし生活ができるには最速でも1年とかそれ以上かかるでしょう。
マスク社会で生まれ子供が幼稚園に行く頃にマスクを外して良い状況になるとしたら、幼稚園では他の子供を見て泣き出す・騒ぎ出す子供とかが出てくるかもしれません。
そういう意味では、政府の規制が緩むと即マスクを外す欧米の国々の赤ちゃんたちのほうが、こうした心配は少ないかもしれません。
テレビが救う?
幸いにもテレビの出演者たちは基本的にはマスクはしていません。
それが救いになってマスク顔なし恐怖は和らぐかもしれませんが、実際どうなのかは見当もつきません。
テレビは救いになるかもしれませんが、目の前にどどーんと素顔の他人がどわーっと並んだりしたら恐怖を覚える可能性があるかもしれません。
今の時点ではこれは全て想像の域を脱せず、実際にその時が来るまではわかりません。
対策は?
話は簡単でマスク顔と素顔と両方を見せて育てればよいのです。
コロナの状況が許せば、できるだけマスクを外した人々の顔を見せる生で見せたほうが良いのでしょうか。
本来の人の顔はマスクなんかしていない顔なので、それが普通なのだと子供の脳に知らせる必要があるでしょう。
幼稚園のお絵かきの時間では、親以外は皆マスクをして同じ顔に書いてしまうかもしれません;
そんなことにならないことを祈ります。