コロナによるテレワークの急速な普及により、インターネットは下り速度だけではなく上り速度も重要になってきました。YouTuberの方々共通の悩みかもしれないし、クラウドをガンガン使う方の悩みでもあるインターネット接続の上り接続の遅さ。なんとかなる方法ってあるのでしょうか?
J:COM NETの実例
筆者宅は最初からJ:COMがマンション全戸にひかれており、通信に関して利用可能なのは従来のメタル(電話線)とJ:COMのみとなります。
J:COM NET特徴と制約
・マンションに既設であれば改めてケーブルを引く工事は不要でケーブルモデムの設置だけで良い。
・下りは集合住宅では最大(ベストエフォート)320Mbps、筆者宅でも概ね200Mbp前後はでる。
・上りは8〜20Mbps未満と下りの1/10以下の速度でめちゃ遅い、これはモバイル通信と同じ。
・上りは1日あたり30GBの容量制約があり、超えると配達証明郵便が来て512kbspに落とされる。
J:COM 1Gのサービスエリアであれば数百Mbpsは普通にでるようですが、あいにく筆者宅マンションは1Gのサービス対象外であり320Mbpsが上限速度のサービスです。
では、筆者宅の実態は?
こちらで測定してみました。
測定:平日の午後14時台
下り:200.62Mbps
上り:11.06Mbps
Jitter: 8.68ms
Ping:15.0ms
接続するWifiルーターや有線LANで多少差はありますが、おおむねこんな感じです。
J:COM 1Gはエリアが狭い
J:COMは筆者宅のマンションは現時点では1G非対応で320Mbpsまでです。いずれ1G対応になるのかもしれませんが、いつのことやら….
[J:COM] J:COM NET 1Gコース
1Gコースだと上りは最高100Mbpsなので話半分としても50Mbps程度は期待できそうですが、現状の10倍とかではなく、まあ2倍、良くて3倍程度ですのでイマイチ。
上り速度と容量制限
VDSLの上りはCATVより速い?
光を自宅室内まで引いているFTTH以外のユーザーはCATVであれ何であれ似たようなものです。
マンションまでは光でそこから先はVDSLという場合(筆者宅マンションも光に切り替えるとそれになります、フレッツ光はすでにMDFまで来ている)は、フレッツ光(VDSL)を導入している居住者に聞くと上りに関してはVDSLはCATVほど遅くはないようです、一方で下りは最高でも60Mbps程度らしく間違いなくCATVより遅い。
光+VDSLにすると上りは速くなり下りは遅くなります。
どちらのほうが使用頻度が高いかといえばもちろん下りです。
J:COMの30GB制限にひかっかった話
30GB/日というのはどれくらい使うと制限がかかるのでしょう?
1日24時間30GB制限で30,000MB=30,000 X 8bits=240,000Mbits/日が上り容量上限。
24時間は24 X 60 X 60で86,400秒なので、24時間かけて30GBの上り容量を使い切ることができる速度は240,000Mbits / 86,400sec = 2.777Mbps。
2.7Mbps以上の速度で24時間アップロードし続けると超えますが、さすがにいくら遅いとはいえ2.7Mbpsというのはありません。
仮に15Mbpsくらいだとしたら4.4時間で30GB制限を突破します。
動画アップロードでは超えそうもないですが、リアルタイム配信とか続けると結構ヤヴァくなるのではないでしょうか。
下りを犠牲にしない上りの高速化手段はあるのか?
ベストソリューションはFTTH、すなわち自宅室内まで光ファイバーを敷設すること。これ以外のソリューションは今の所存在しません。
我がマンションでも管理組合が住民要望を受けて調査してもらったらしいのですが、配線スペースがないのでFTTHは無理とのこと。マンションまではすでにフレッツ光が来ているのでVDSLなら簡単に導入できます。しかしVDSLは理論値100Mが上限で実際に使っている人に聞くと良くて60Mくらいだとか。VDSLだと上りは現状の2倍以上は期待できますが、下りが1/2以下になってしまいますので無意味。
先々J:COM 1Gプランが導入されたとすると同プランは上りは100Mbpsとされており、30GB/日制限は生きているので現状よりは速くなるし下りも速くなります。
我が家の場合はJ:COM 1Gプランを待つことでしょうか。
結論
上りが遅くて困る、しかし大規模マンションでVDSLしかできないような場合は絶望的です。今の回線で我慢するか、お引越しするかです。
残念!