生成AIを気軽に使ってみるならChatGPTではなく、MicrosoftのBingAI自動下書き

生成型AIで急速に関心度合いが高くなり利用も進みつつあるChatGPT。MicrosoftのBingAIというのもあり、ChatGPT4ベースですが学習データはさらに新しいものも入っているようでなかなか面白い生成AIです。Edgeから無料で使えますので試してみる価値があります。

BingAI

BingAIはマイクロソフトのブラウザEdgeをインストールすることで使えるようになります。その際マイクロソフトアカウントでログインして（なければ無料で作れる）おかないと回数制限がきついです。

使うならBingAIの理由

ChatGPTは無料のGPT-3/3.5と有償のGPT-4があります。

一方PCやスマホのMicrosoft製ブラウザEdgeで使用できるBingAIは有償サービスのChatGPTのGPT-4がベースだそうですが、BingAIは無料で使えるかわりに回数制限があります。

BingAI：
・GPT-4がベース
・無料
・Microsoftアカウントでログインしていれば、1回のチャットのターン回数は30ターン、1日300ターンまで。
・回答を生成した情報元のサイトを明示してくれるので検証の手助けになる

大切なのは4番目の「回答の元になった主なサイトを明示」してくれることです。それらしい回答なので真偽を確認したいけど、これいったいどこからひっぱってきたの？を解決する手助けになります。これが大変重要で使うならBingAIと主張する理由です。もちろんGPT-4ベースのものが回数制限があるとはいえ無料で使えるのも大きな理由です。

結果的に事実ではない答えもある

生成AIはインターネット上に存在する有象無象をかき集めてそれらしい情報から文章を作り出しているだけです。すなわち生成AIに嘘が多いとしたら今のインターネット上に嘘が多いというだけの話です。

もう一つは情報の鮮度の問題。ChatGPTについていえば2021年9月までの学習内容からの生成ですので、日々変化する話題のことを聞くと一昔前の答えしか帰ってこなかったりします。

人間がネット検索しても同じような間違いを犯します。特にGoogle検索して先頭に出てくるのが正しい内容とは限らないのはみなさんも経験があるはずです。

忘れてはいけないのはAIとはいえ既存情報を学習して寄せ集めているだけなので、ゼロから考え出す創造力というのは持っていないということ。

BIngAIに聞いてみた；
質問：あなたには創造力がありますか？
BingAI：私は人工知能であり、創造力というものは持っていません。しかし、私はプログラムされた知識とデータを元に、文章や画像などのコンテンツを生成することができます。それらは創造的に見えるかもしれませんが、それらはあくまで私が持つデータとアルゴリズムに基づいて生成されたものです。

Microsoft BingAI

「生成」であり「創造」でないと自ら認めています。

情報鮮度についてBingAIとChatGPTを比べてみました。

BingAIとChatGPT（フリー版）に聞いてみた：
質問：石川県能登地方で過去に発生した大きな地震はありますか？
BingAI：石川県能登地方で過去に発生した大きな地震として、”2007年の能登半島地震”があります。この地震では、最大震度6強の激しい揺れが観測されました。また、2022年6月19日15時8分頃にも、石川県能登地方を震源とするマグニチュード5.4の地震が発生し、石川県珠洲市で震度6弱の激しい揺れが観測されました。（ソースURLも出ていますが割愛[筆者]）
ChatGPT：こちらは答えが長いのでもっとも最近の地震の答えを抜粋します（筆者抜粋）
2007年能登半島地震（新潟県中越地震）:
2007年7月16日に発生した地震で、震源地は新潟県中越地方でしたが、石川県能登地方にも大きな影響を与えました。この地震はM7.9の巨大地震であり、被害が広範囲に及びました。建物の倒壊や土砂崩れなどの被害が報告され、多数の死傷者が発生しました。

Mirosoft BingAI

BingAIとChatGPTでは明らかにBingAIのほうが学習している情報は新しいようですが上記の答えは嘘ではないですが最新でもありません。正解は2023年5月なのですが…

「最新の情報」といったキーワードを入れると答えはかなり変わるので使いこなしスキルは人間にも必要です。

BingAIとChatGPTの違い

細かいことは非公開も多く筆者もAIエンジニアでもありませんのでガバッと省略しますが、「BingAI ChatGPT 違い」などで検索すると山ほどの情報が出てきます。

このFirtContactといういサイトを運営しているのは株式会社バイタリフィという会社で、Web制作、アプリ開発、システム開発、SNS運用、オフショア開発、自社製品のAIチャットボットやシェアドライブサービスを提供している会社のようです。

内容的に読むのに少々パワーが必要かもしれませんので。もっと簡単に要約できないかとBingAIで答えを求めました。

質問：BingAIとChatGTPの違いを教えてください
BingAI：Bing AIとChatGPTは、両方とも人工知能を使用したチャットツールですが、異なる点がいくつかあります。
Bing AIは、検索に特化しており、情報の引用元や最新情報の収集に適しています。また、PDFやサイトの要約機能が備わっており、Microsoft Edgeの下書き作成AIも利用可能です[1]。
一方、ChatGPTは、OpenAIが提供する自然言語処理モデルであり、大規模なテキストデータからトレーニングされたAIアシスタントです。一般的な対話から特定のトピックに関する質問への回答、クリエイティブな文章の生成など、多岐にわたるタスクに利用できます[1]。
また、Bing AIとChatGPTは異なる企業によって開発されています。Bing AIはMicrosoftによって開発されており[2]、ChatGPTはOpenAIプロジェクトです[2]。

ソース: Bing との会話 2023/7/14
(1) ChatGPTとBing AIの違いと使い分け｜Martin – note（ノート）
(2) chatGPTとBingAIの違いをchatGPTに聞いてみた｜せ – note ….
(3) BingAIとは？できることや使い方、ChatGPTとの違いをわかり ….
(4) 【比べてみた】BingAIとは何？ChatGPTとの違いは？～使い方 ….
(5) Chat-GPTより凄い!?BingAIとは概要とChatGPT との違いを解説 ….

Microsoft BingAI

生成AIが毒を食って食当たり

最近言われているのが、初期の生成AIが生成した内容がネットで拡散され、それを食って（学習して）次の世代の生成AIがまともな答えやへんちくりんな答えを出す。世の中へんちくりんな情報のほうが拡散速度が圧倒的に速いので、次の生成AIはへんちくりんな答えを食って、さらにへんちくりんになるという食当たり状態の懸念。

仮に「人類は外宇宙からの移民であり地球で進化したのではない」というエセ情報が世界中に広く拡散されたとすると、いずれは「人類は外宇宙からの移民だと言われています」と答えるようになる「かも」しれません。

生成AIが人間の頭脳の産物だけを学習している限りはあまりに変な情報は淘汰されますが、なんでもかんでも選ばずに食うと食当たりを起こすということになりかねません。変なものを食べると腹を壊すのは人間だけじゃない。

生成AIの毒回答で人間が中毒を起こさないために、使い手である人間に必要なのは情報精査の能力です。

情報を探して集めるのは、どう考えてもコンピューターのほうが速いのでそれは任せれば良い。しかし、そこから導き出される生成物に関しては、それを鵜呑みにするのではなく精査しなくてはなりません。

単純な計算ならコンピューターが間違えるわけがないというのは概ね本当ですが、生成AIについては間違っている物が多数あるのを承知しておかねばなりません。玉石混合の回答を出すのがChatGPTやBingAIといった生成AIです。

まずは怖がらずに手軽に使えるBingAIでいろいろやってみましょう。

慣れることが必要です。

最後にChatGPTへの一問一答を掲載して終わります。（回答の下線は筆者）

質問：ChatGPTは嘘つきですか？
ChatGPT：
ChatGPTは嘘をつく意図を持つわけではありません。ただし、ChatGPTはトレーニングデータから学習した情報をもとに生成されたテキストを提供します。したがって、与えられた情報に基づいて応答を生成しますが、必ずしも正確な情報を提供するわけではありません。
ChatGPTは大量のデータを学習しており、一般的な知識や一般的な表現パターンを理解していますが、その情報が必ずしも最新の情報であるとは限りません。また、誤った情報がトレーニングデータに含まれている場合、それを反映する可能性もあります。
そのため、ChatGPTの提供する情報を利用する際には、確認済みの情報源や専門家の助言と照らし合わせることが重要です。特に重要な情報や専門的な知識については、正確性を保証するために信頼性の高い情報源を参照することをお勧めします。

Microsoft BingAI

ぶっちゃけ「嘘を学習させたあんたが悪い」といっているわけで…..

全くその通り。