毎回謎を残して次につながるTBS日曜劇場「VIVANT」。巷では考察ドラマなどと言われて盛り上がりまして、初回視聴率(ビデオリサーチ調べ、関東地区)が11.5%だったのですが、最終回は19.6%とネット配信全盛時代のドラマ放送としてはかなり驚異的な数字を叩き出しました。このドラマは展開が早く、前回からの流れもとても重要なので、放送が終わってからも配信などで再度全話一気観するとまた違うテイストです。
VIVANTはヒューマンドラマ
「VIVANT」=「考察ドラマ」という図式がなんとなく出来上がってしまったような気がします。これは毎回伏線が散りばめられており、その伏線は最終回で全て回収されすっきりし、後に残るのは生き別れた親子の再会というヒューマンドラマのテイストなのだとわかります。
(Real Sound) 『VIVANT』は“考察ドラマ”なのか? 視聴者を作品に“参加”させる3つの要素
流れが早くて、特にシリーズ後半はトイレに立っている間に「なぜアンタがそこにいる?」みたいなことが頻繁に起こりました。
録画している人も多いと思いますが、これは自分の録画か配信(全話配信はU-NEXTのみ)、あるいはちょっと根が張りますがDVDかBlu-rayを買って一気観するとストーリー全貌や人物関係がとてもクリアになります。
筆者は敬老の日の三連休で、TVerの1〜3話と録画した4〜10話を一気に観てすっきりしました。
すっきりすると同時に、巷で「考察」「考察」と騒がれていた最大の理由である「多くの伏線」が全て最終回までに綺麗に回収されました。
そして残ったのは「生き別れた父と子の再会」というヒューマンドラマのテイスト。
いまいちだと感じたところ
追求すればキリがないですが、初回からして「え!」と思ったのが、第1話の砂漠のシーン。
いや、砂漠でスーツだけで水も何も持たず、それもジャケットの前ボタンきっちりとめて…..普通は死んじゃいますよねぇ。
このあたりはインパクトを狙ってのことかもしれませんが、ちょっとゲンナリして「最初からこの調子なら先が思いやられる」と思った最大のネガティブポイント。
視覚的インパクトが大きいので惹きつけるのは確かですが、筆者のような理系人間には「これ絶対生存継続不可能条件が揃っているじゃん」と思ってしまいます。
さりとて、この部分は鼻っから現実的に落とし込むとドキュメンタリーではないので面白さが減ってと視聴者の興味喚起に繋がらないでしょうからやむを得ないのでしょう。
見直し・一気観推奨
放送だけを観ていた方、全10話を欠かさず離席せず観られた人はまあいいと思うのですが、途中回を観なかったとか用事で途中席を長時間外したという方はなんとなくすっきりしない、自分の中で回収されない伏線などが残っていると思います。
冒頭に 書いたとおり、シリーズ後半は展開が早いドラマです。
そこで第1話から全部通しで一気観をお勧めします。
録画した人:自分の録画で
録画していない人:U-NEXTの配信(31日間は無料トライアル)かBlu-ray、DVDを買ってみる(昨今レンタル屋さんがなくなってきました)
TVの脚本からノベライズされた文庫「VIVANT(上下)」も扶桑社文庫から出ていますので、一気観のあとに文庫本を読むのもよいかもしれません。
ドラマでは乃木はがっちりと一本筋が通っており「日本を守るためなら手段は選ばない」というところ。決して自己の欲望のためにブレたりしません。それを考えながら第1話から見るとまた違った味わいがあるかもしれませんが、とにかくこの一本通った筋がとても重要な要素であり、考察ネタになるような伏線が出てきるポイントにもなります。
おまけ:「VIVANT」のタイトルフォントは?
似たようなものをMacのMicrosoft PowerPointで探して、本物のスクリーンショットと重ね合わせたらばっちりでした。
色はmacOSのプレビューアプリのカラーピッカーで調べました。
フォント:Futur(Condensed Extra Bold)
文字色:#AF1917
背景色:#202326
意外に普通のフォントでした。