Amazonオリジナルドラマ『アップロード ~デジタルなあの世へようこそ』が配信されています。Amazon Prime契約がある方は見た人も多いかもしれません。基本はコメディ(時々ブラックコメディ)でして、メッチャ面白くてハマっています。実現するかどうかもわからない未来の話ですが、そのなかであったらいいなというテクノロジーがありました。
UPLOADあらすじ
この時代では人は死を迎える直前に全ての記憶と精神活動をクラウドにアップロードすることができるようになっています。クラウドの中にはバーチャル世界が広がり、アップロードされた(元)人間はそこであたかも生きているかのうように暮らすことができます。
もちろん無料ではなく月額か年額かわかりませんが、結構な額のサブスク?が必要で金持ちほどあの世でもより豪華な生活ができるという仕組みです。
車は全てAIによる自動運転にもかかわらず不審な事故で渋滞となり、裕福なガールフレンドのイングリッドが負担して、デジタルあの世「レイクビュー」にアップロードされて眼を覚ますのが主人公のネイサン。
デジタルなあの世に「生きている」故人と、現実世界で本当に生きている人間とはビデオ通話などを通じて繋がることができます。まるで旅行中の人とビデオ通話するようなものです。
物語が進むうちに、アップロードされた精神も人工的に復元した意識を持たない肉体にクラウドから意識をダウンロードできるようになりリアルな現世に戻ることができるようになります。このあたりから物語はミステリー風の様相を呈していきます。
Amazon Prime契約者であれば追加費用なしで観ることができますので、興味のある方はご覧になってください。
あったらいいなぁという技術
実現可能性が低いものから。
故人との通話
これは結構便利で「お父さん、あの書類どこにしまったのよぉ、どこ探してもないよ!」なんて時に「デジタルなあの世に電話」して聞いてみることができるかもしれません。
昨今問題になるデジタル遺産も、クラウドを通じて操作できれば問題はほぼ解決できそうです。特に準備なく突然亡くなった場合など遺族は途方にくれるのがデジタル遺産。多額のビットコインがあるとか、通帳なしオンライン取引だけの銀行口座や証券口座など、手続きはできますが少々厄介なもの。
あるいはこのブログのようなものはどうするかとか….(笑)
とはいえ、故人といつまで繋がっているんだよ!って話もあり、本来ならば時間経過とともに記憶から薄れていき、人の心は前向きになるわけでもあるので、良し悪しではあります。
ドラマ中ではネイサンは自分の葬式に大型ディスプレイを経由して出席していたりしますが…。
空中ディスプレイ携帯電話
シーズン3の予告編の0:16のところに映像がありました。
この部分です。主人公のネイサンと同じくアップロードされたルークが通話しています。
親指と人差し指を直角に広げると空間ディスプレイが浮かんでスマホのディスプレイのようにそこで通話ができ、別のシーンではゲームをしていたシーンもありました。
通話終了は手をグーにすればOK。
見ていると埋め込みとかではなく手首にリストバンドを巻くと使えるようになる機能のようです。上記動画の0:16のところでネイサンの左にディスプレイが空間投影されていて、その手首にはリストバンドがありますね。
でも、ずっと親指と人差し指の間を開いているって結構大変かも。
動画みながら寝落ちしてもスマホが顔に落ちてきて痛い思いをすることもないというメリットもありますが。
空間投影ディスプレイというか空中ディスプレイは多くのSFに登場しますし、現実に技術開発も進んでいるようです。
それなりの大きさの機器が必要ですので、現状だと宇宙船のコンソールのような感じに近いものは近い将来実用化されるかもしれません。
しかし、手首のブレスレットだけ投影するのは不可能なので、これは指に何か埋め込まないと無理か…。
歩行可能なVR空間
現世の人間がゴーグルをつけてクラウドに入ると、デジタルなあの世である「レイクビュー」に入りこんで、個人と会話したり触れ合ったりすることができます。
さらに特殊なスーツを着ると個人と擬似的な性交渉を持つこともできて「感じる」こともできるようです(笑)。
VRはすでにある程度、特にゲームの世界で使われていますが、UPLOADで不思議なのは歩き回ること。現世の人間が空のバスタブに寝そべった状態でゴーグルをつけていても「レイクビュー」内では自由に歩き回れること。
実はこうした歩行型VRデバイスというのは、技術的には初期の段階であるとはいえ実現できていて体験もできるようです。
UPLOADの中ではこうした大げさなデバイスなしで、ノートPCと小型ゴーグルだけで「レイクビュー」というVRの世界に入り込んで自由に歩いたりしています。
これどうやってるんだろう?と素朴な疑問。
でもあったらいいよねぇ、めちゃ楽しそう。
全自動のAI自動車
ドラマ中の車には運転席がありません。
すべて全自動目的地まで走行しますので、人間は対座シートで会話を楽しんだりするわけです。
多分、技術的にはこれが一番実現に近い位置にいますし、近い将来そうなるような気がします。実際アメリカでは全自動運転タクシーが試験提供されているそうです。
多分、技術的にはこれが一番実現に近い位置にいますし、近い将来そうなるような気がします。
ちなみに、ドラマ中ではマニュアルモードも不可能ではなくてゲームコントローラーのようなものでマニュアルモードにして運転するようです。
今の現実の社会でも、仮に車を全部自動運転にして人間が運転しなくなれば事故は激減するのではないでしょうか?人が運転するから事故に繋がるわけです。全自動にしても気まぐれな歩行者はチャリがいますからゼロにはならなくても、アクセルとブレーキを踏み間違えるとか煽りで事故といったことは防げますよね。
車の運転好きな人は猛反対するでしょうけど、事故は人間が運転するから起こるケースが圧倒的に多いわけで。
映画やドラマでSFジャンルのものは、これらの中でどれが実現しそうかなといった視点でみるとまた面白いかもしれません。