最近のスマートフォンはイヤホンジャックがないのが当たり前で、USB Type-Cにイヤホンアダプタを介して接続します。USB Type-Cにアナログ音声信号が出ていないのも珍しくありません。そういうときに必要なのがDAC内蔵イヤホンアダプタです。DACにはその対応ビットレードはいろいろありますが見た目ではわかりません。本記事ではUSB DAC内蔵イヤホンアダプタの対応ビットレートの調べた方を紹介します。
本記事は以下のOS上で検証したものとなっています。
・macOS:14.1.2
・Windows:22H2, ビルド22621.2506
OSのバージョンが異なる場合は、表示などが異なる場合があります。
確認前の注意事項
確認作業をするにあたり、事前にUSB DAC内蔵イヤホンアダプタには必ずイヤホンあるいはヘッドホンを接続しておきます。
以下の説明で「イヤホンアダプタを接続」と書いている場合は、「イヤホンあるいはヘッドホンを接続してあるUSB DAC内蔵イヤホンアダプタをMacあるいはPCに接続」ということです。
アダプタだけ接続した場合は、ものによってはUSB
Macの場合
Macの場合は、macOS標準ユーティリティである、AUDIO MIDI設定を利用します。
AUDIO MIDI設定は通常のアプリケーションフォルダーではなく、その中にあるユーティリティフォルダー内にあります。
AUDIO MIDI設定アプリのアイコン。
AUDIO MIDI設定を開くとこのような画面が開きます。
イヤホンアダプタを接続(イヤホン接続済みのみの)をMacのUSB Type-Cに差し込みますと、左側ペインに表示が増えます。
アダプタによって表示が変わりますが、この場合は赤枠の「USB-C Audio 1」というのが表示され「入力0/出力2」といったふうに出力のチャネル数が0でないものを選びます。通常ステレオなので「出力2」のものを選びます。
DAISOの300円のDAC内蔵アダプタ
2ch / 16ビット / 48KHzというのがこのDACの最大スペックとなります。
まあ、価格なりといったところ。
ELECOM AD-C35SD
ハイレゾ対応をうたいだけあって、2ch / 24ビット / 96KHzというのがこのDACの最大スペックとなります。
ハイレゾを使わなくても個人的にはこれくらいは欲しい。
UGREENのDAC内蔵アダプタ (80154)
こちらもハイレゾ対応がうたい文句で、2ch / 24ビット / 96KHzというのがこのDACの最大スペックとなります。
ものはよくてしっかり作られていますが、UGREENのケーブル製品全般に言えるのはケーブルが硬いこと。編み込みナイロンケーブルで丈夫そうですが、スマートフォンやタブレットのUSB端子への物理的な負荷が気になります。
特にケーブルが短いのでケーブルで曲がりを吸収し綺麗ない可能性があります。
AKG製Galaxy向けType-Cイヤホン
Type-CのDAC内蔵イヤホンで、Galaxy S23 UltraなどFMラジオチューナー内蔵スマートフォンでアンテナケーブルを兼ねる機能を備えています。
Galaxy S23 Ultraでは、このイヤホンでないとアンテナが繋がれていないとしてFMラジオアプリは動きません。
ケーブルはナイロン網被覆で丈夫そうなのもありますが、何より非常に絡みにくいのが良いです。Galaxyでなくても買って損はないものです。
2ch / 32ビット / 96KHzというのがこのDACの最大スペックとなります。
音質は好みですが、AKGだけあってバランスもよく低音・高音もしっかりしていて気持ちのいい音です。
Windowsの場合
WIndowsでは「設定」アプリを起動します。
左側ペインで「システム」を選びます。
システム設定の中をスクロールして、「詳細設定」ブロックの中の「サウンドの詳細設定」を選びます。
小さな「サウンド」ウィンドウが開き、デフォルトで「再生」タブが選択された状態です。
ここで「イヤホンアダプタを接続」しますと開いている表示が増えますので、それをダブルクリックすれば詳細がわかります。
DAISOの300円のDAC内蔵アダプタ
当たり前ですが、Macで調べたのと同じ2ch / 16ビット / 48KHzというのがこのDACの最大スペックとなります。
ELECOM AD-C35SD
2ch / 24ビット / 96KHzであることがわかります。
UGREENのDAC内蔵アダプタ (80154)
2ch / 24ビット / 96KHzであることがわかります。
AKG製Galaxy向けType-Cイヤホン
こちらもMacで調べた結果と同じで2ch / 32ビット / 96KHzです。
アナログ接続アダプタの場合
DAISOで100円で売っているようなアダプタ、DAC内蔵と書いていないものは基本的にアナログ接続のもので、USB Type-Cジャックにアナログ音声信号が出ていないものでは差し込んでもうんともすんともいいません。
これは壊れているのではなく、そもそも音声信号がアナログでは出ていません。
こういうアダプタをさして確認すると、MacではAUDIO MIDI設定で左側ペインのデバイスリストに増減がなく、Windowsでは「サウンド」の小さなウィンドウの中のデバイスに変化はおこりません(何も増えない)。