米Evernoteは2023年(今年)7月に、全米とチリのほぼ全ての従業員を解雇し、本拠地を親Bending Spoonsのあるヨーロッパに移転しました。サービスも改悪・値上げされ脱Evernoteを考えている人もいらっしゃるでしょう。現在年間利用料を払っている人も更新せずに他のサービスに乗り換える良いチャンスです。
Evernoteサービス改悪のあゆみ
・2008年6月:本格サービス開始
・2010年3月:日本語版:提供開始
・2011年6月:Evernote Peekサービス開始
・2011年12月:Evernote Helloサービス開始
・2013年3月:Evernote Foodサービス開始
・2014年11月:Evernote Work Chatサービス開始
・2014年11月:Evernote Contextサービス開始
・2015年2月:Evernote Helloサービス終了
・2015年2月:Evernote Peekサービス終了
・2015年9月:Evernote Foodサービス終了
・2016年6月:無料版(「ベーシック」)の端末台数を2台(Webは除外)に制限、「プラス」が年額2,000円から3,000円、「プレミアム」が年額4,000円から5,200円に値上げ。
・2020年10月:無料版(「Free」)の端末台数をWebも含めて2台に制限
・2021年7月:「プラス」は「PERSONAL」になり年額5,800円に値上げ、「プレミアム」は「PROFESSIONAL」になり年額8,500円に値上げ
・2023年5月:「PERSONAL」は年額9,300円に値上げ、「PROFESSIONAL」は12,400円に値上げ、「Teams」新登場し年額21,000円/ユーザー。
・2023年10月:Evernote Work Chatサービス終了
・2023年10月:Evernote Contextサービス終了
・2022年11月:Bensing Spoon社に買収され完全子会社になることを発表
・2023年12月:突然、無料プランを大幅制限開始(ノート上限数激減)
2015年以降は衰退・改悪の歴史しかありません。
2023年12月のノート数上限50個までというのは、事実上無料プランの廃止で単なるトライアルプランになってしまいました。
タダほと高いものはない
昔から「タダほど高いものはない」とは良くぞ言ったものです。
世間様ではWebなどで無料で使えることを売りに紹介しているようなサービスについては、最初から疑ってかかるべきです。
民間企業が営利事業としてサービス提供する以上無料でずっと通せるなんてのは絶対あり得ません。
他にメインとなるビジネスがあり、その契約推進・販売促進材料として無料提供というのならともかく、Evernoteのような一本足打法ビジネスで無料が継続できるなんてのはあり得ません。
企業ユースで個人メモからチームコラボレーションが重視されるようになっても、Evernoteは対応せずPeekとかHelloとかFoodとか訳のわからないものを提供したけれど収益にはつながらず、もはや完全に周回遅れになりビジネスは崖っぷち。
警告:
これ以上、Evernoteを使い続けるとEverenoteに保存してある大切なものを一切合切失うリスクが高くなります。今のうちに脱出することを強く推奨します。
まとめ
これまでFreeでノート数は50個までとなりましたが、とりあえず今の所それを超えるノートについては参照・編集・削除はできますが新たなノートは作れません。いきなりバッサリ削除されるまえにエクスポートして、他のシステムに避難しましょう。
年間9,300円のプランに移行するのも手ですが、そこまで出すなら他のものを検討すべきですし、有償プランに移行してもEvernoteのビジネス継続性にかなりの暗雲が漂っていますので、使い続けるのはリスクが高いです。
もはやEvernote自身の機能云々の問題ではなく、使い続けることの危険性の問題です。いつなんどきサービス停止となっても何も不思議はありません。
まだEvernoteのサービスが生きているうちに、時間をかけてでもよいので他に移行しましょう。