ご夫婦が新居購入と同時にベッドを買おうという場合のベッド選び指南の連載5回目(最終回)となります。今回は、折角大枚はたいて買ったベッドを良い状態で長く使えるかというメンテナンスの話と、実店舗で選ぶときのポイントなります。
ベッドパッドは必需品
ベッドパッドが必要な理由
ベッドを良い状態で長くつかうには、ベッドパッドは重要です。
ベッドパッドはスプリングマットレスの上、ボックスシーツの下に挟み込みます。ポリエステル綿や羊毛綿を使った薄っぺらい敷パッドのようなものです。
目的は寝心地にできるだけ影響を与えずに、寝ている間の湿気が直接スプリングマットレスに伝わるのを防いだり、マットレスが汚れるのを防ぐためです。
どんなに詰め物がふかふかで良くても、必ずベッドパッドは使うようにしてください。
ベッドパッドの素材
中綿素材で大きくはポリエステル綿と羊毛綿にわかれますが、吸放湿性では羊毛綿の圧勝でしょう。
羊毛綿のベッドパッドで良いものは、安物スプリングマットレスよりずっと高かったりしますが、良いものはフェルト化しにくいし長く使えます。
選べるなら羊毛綿のベッドパッドをおすすめします。
ベッドパッドの手入れ
ベッドパッドは敷ふとんと同じように考えて、湿度の低い晴れた日には外に干したほうがよいでしょう。
溜まった湿気を吐き出させないと、大切なスプリングマットレスを痛めてしまいますし、何より寝心地がよくありません。
汚れたら洗濯するのも良いでしょう。
といっても、家庭の洗濯機ではあらえないと思いますので、コインランドリーの布団も洗える大型ものもを使うとかすれば良いと思います。代金は調べてみると、例えば白洋舎でシングル1枚につき1,100円+税といいうことで、ダウンジャケットより安いクリーニング代金です。
羊毛綿とポリエステル綿では扱いが違いますが基本は適宜の日干しです。さらに汚れが目立ったりしたら取り扱いタグに従ってコインランドリーの大型洗濯機での水洗いや、クリーニングを選んでください。
マットレスの手入れ
ベッドパッドの日光浴
ベッドパッドは適宜日干しして湿気を抜きましょう。
湿ったままだと、体に悪いしマットレスにも必要以上に湿気が伝わります。
これは前項で書いたとおりです。
面倒ですがきちんとやりましょう。
マットレスのローテーション
マットレスで一番痛みやすいのは体重がかかるお尻の部分です。
この部分ができるだけ一箇所にならないようにすればそれだけ長持ちします。
そのためにはスプリングマットレスは、ポンネルコイルでもポケットコイルでも、3ヶ月を目処にローテーションします。
- 頭と脚の側、つまり上下を入れ替える。
- 表と裏をひっりかえして裏返す。
- 頭と脚をひっくり返す。
- 表と裏をひっくりして最初に戻す。
これが一年かけてもとに戻るローテーションです。
ローテーションは晴れて湿気の低い日に行い、半日くらい立てかけて湿気を抜きましょう。
ローテーション作業を一人でできるのはシングルが限界。ダブルサイズとかローテーション不可能に近いです。
これもシングルサイズを勧める理由の一つです。
マットレスを実店舗で選ぶポイント
どこで選ぶ?
可能であれば家具店よりはメーカーショールームをおすすめします。家具店のようにノルマがかかっていてとにかく売らないというノリは少ないので、ゆっくり冷静に選べます。
4大メーカーのショールームへのリンクを記載します。
選び方のコツ
必ず靴を脱いで横になる:
当たり前ですが腰掛けただけでは寝心地はわかりません。必ず横になりましょう。そして寝返りをうったり横向けに寝たり、普段の寝姿勢を試しましょう。恥ずかしがらないこと!
普段使う枕に近いものをする:
枕無しで寝心地をためしてもちょっと違います。可能であれば普段使う枕に近い硬さ・高さを使わせてもらいましょう。
必ずベッドパッドを敷いてもらう:
ベッドパッドの有り無しでは寝心地がかなり違います。それを確認する意味からも、何でも良いのでベッドパッドを敷いてもらいましょう。
靴を脱いで横になるとか、枕をつかうくらいまでは誰でも思いつくと思いますが、ベッドパッドは重要です。これをめんどくさがるような店は信用できません。
店舗では怪しいですが、ちゃんとしたメーカーショールムでは対応してくれるはずです。私が以前シモンズ日比谷ショールームに行ったときは、枕とベッドパッドをちゃんと用意してくれました。
今回のまとめ
ベッドパッドはマットレスを痛めないために必ずつかう。
ベッドパッドは敷ふとんと同じで適宜日干しし、必要に応じ洗濯・クリーニングする。
マットレスは3ヶ月に一度向きや裏表を変えるローテーションする。その際に半日くらい立てかけて湿気を抜くとよい。
ベッドを選ぶにはメーカーショールームへ足を運ぶのが一番。販売店のような売るためにある製品を押してくることがない。
ショールームでは、かならず試しに横になりいろいろな寝姿勢を試す。
ショールームで試す場合には、かならず枕とベッドパッドを用意してもらう。それらの有無で寝心地は全く異なる。