知っている人は言わずとも知っている全日空の2レターコードが「NH」である理由。JALの2レターはJLで3レターはJAL。ANAの2レターはNHで3レターはANA。なぜNH?
IATAとICAO
航空会社を表すコードはIATAの2レター(アルファベット2文字)とICAOの3レター(アルファベット3文字)があります。
IATA
IATAとはInternational Air Transport Associationの略で日本語では国際航空運輸協会といい1945年4月に設立された、言ってみれば「業界団体」です。
そのIATAが定めた航空会社コードがアルファベット2文字のIATA Airline designators(IATA航空会社コード)と呼ばれるものです。
日本航空はJL、全日空は今回話題にしているNH、シンガポール航空はSQ、マレーシア航空はMH、ニュージーランド航空はNZ、カンタス航空はQF、エールフランスはAF、アメリカン航空はAA、ユナイテッド航空はUA…..と、ANA以外はなんとなく連想できますが、NHはうーんですね。
ICAO
国際航空運輸に関してはもう一つ組織があります。
国際連合経済社会理事会(United Nations Economic and Social Council、略称:ECOSOC)の専門機関として国際民間航空機関(International Civil Aviation Organization)があり、1947年4月に発足した、各国政府によって構成される「公的な国際機関」です。
そのICAOが定めた航空会社コードが3文字のICAO airline designatorsです。
日本航空はJAL、全日空はANA、シンガポール航空はSIA、マレーシア航空はMAS、ニュージーランド航空はANZ、カンタス航空はQFA、エールフランスはAFR、アメリカン航空はAAL、ユナイテッド航空はUAN…..とこちらも容易に推測できます。
NHの由来
さて、全日本空輸、いわゆるANA(エー・エヌ・エー)の話です。
なぜ「NH」か?
それは全日本空輸の社歴を紐解くとわかります。
ANAの始まりは1952年12月に設立された「日本ヘリコプター輸送株式会社」 (Nippon Helicopter) です。その Nippon Helicopterの頭文字であるNHから2レターコードがNHになりました。
YouTubeにANAの歴史を語った動画がありました。
Part-1 (前編)
ANA TV Premium Traveler ANAの創世記日本ヘリコプター輸送時代の物語
Part-2(後編)
ANA TV Premium Traveler そしてANAへ、〜世紀を超えて人々の夢を乗せて〜
なるほど…。
ANAの公式サイトでの社歴はこちら。
一日も早く、以前のように飛行機に乗りまくれる日が戻ることを祈ります。
まとめ
航空会社を表す略号は2文字のIATA Airline designatorsと3文字のICAO airline designatorsがある。
全日本空輸(ANA)の2文字のコードがANとかでなくNHなのは、総業時の社名である「日本ヘリコプター輸送株式会社」 (Nippon Helicopter)に由来する。