Ankerから発売されている充電器+モバイルバッテリーの一体型はPowerCore Fusion 5000とPowerCore III Fusion 5000の2週類があります。どう違うのの比較を含めてレビューします。これらの一体型モバイルバッテリー、実は宅内利用がとても便利なのです。
2つのモデルの仕様比較
いつものように仕様比較しましょう。
PowerCore Fusion 5000 | PowerCore III Fusion 5000 | |
価格 | 2,899円 | 3,590円 |
サイズ | 約72 x 70 x 31 (mm) | 約78 x 71.5 x 30mm |
重さ | 約189g | 約176g |
バッテリー容量 | 4,850mAh | 4,850mAh |
充電時間 | 非公表 | 約2時間40分 |
入力 | 100 – 240V~0.6A 50 – 60Hz または 5V 2.1A (microUSBから充電) | 100 – 240V~0.6A 50 – 60Hz (充電はACからのみ) |
出力 | 5V 3A 合計15W以内 | USB-Aポート:5V 2.4A USB-Cポート:5V 3A / 9V 2A 合計15W以内 |
低電流モード | なし | ○ |
パッケージ内容 | Anker PowerCore Fusion 5000 Micro USBケーブル トラベルポーチ 18ヶ月保証 + 6ヶ月 (Anker会員登録後) 取扱説明書 | Anker PowerCore Fusion III 5000 トラベルポーチ 18ヶ月保証 + 6ヶ月 (Anker会員登録後) 取扱説明書 |
容量はどちらもほぼ5,000mAh。
10,000mAhが普通になっているので小容量と言わざるを得ません。
ACからの充電は容量が5000mAしか無いので充電時間はできれば2時間を切ってほしい所です。
PowerCore Fusion 5000はAC直接充電と他の充電器経由でのmicroUSB充電の2系統が用意されていますが、PowerCore IIII Fusion 5000のほうはAC直接充電のみです。正直な所PowerCore Fusion 5000でmicroUSB充電って使ったことがありません。それを使うくらいなら一体型は使わないのでは?
写真で比較
白いほうがPowerCore III Fusion 5000です。
大きさはほとんど差がありません。
PowerCore IIII Fusion 5000の実測重量。
TYPE-Aが2つと外部から充電するためのmicroUSBポート。
PowerCore IIII Fusion 5000のポート。
どちらも出力専用でこれらのポートから充電できません。
TYPE-C(PD対応)とTYPE-A各1ポート。
一枚目の写真と五枚目の写真を見るとわかりますがスイッチの位置が違います。
PowerCore Fusion 5000は側面ですが、PowerCore IIII Fusion 5000はポート側にあります。
側面だとなにかの折に触れしまいますが、ポートのそばだと誤って触れることはありません。
触れたからといって、ずーって給電しっぱなしとかにはなりませんが、ま、気持ちの問題。
PowerCore IIII Fusion 5000のスイッチは後述しますが、TYPE-Aからの低電流モードに切り替えるのにも使用します。
使ってみた違い
実際問題、実装ポートの差からくる使い勝手の差がないと思っても支障ないと思います。すなわちPower Delivery(PD)に対応しているかどうかです。
デバイスがPD充電に対応していればPowerCore IIII Fusion 5000のほうが良いという当たり前の結論です。
PowerCore IIII Fusion 5000はPD対応ですが、TYPE-Aポートは低電流モードがありますので、ウェアラブルデバイスやワイヤレスイヤホンなど小電流で充電するほうが良いものは低電流モードが使えます。
低電流モードはスイッチを2回押すか2秒間をし続けることでランプがグリーンになり低電流であることを示します。解除はもう一度スイッチを押せばOKです。
どちらにも言えることですが、接続されたデバイスへの給電が先でそれが終わってから内蔵バッテリーの充電となり、同時に給電と内蔵バッテリーの充電はできません。
一体型故の欠点
重く・大きくなっているのでコンセントの場所によってはコンセントに差し込めない場合があります。
カフェや空港ラウンジ・待合のコンセントなど利用頻度が高い場所ではコンセントがゆるくなっており、200g近い本品を挿すと抜け落ちてしまうことがありますので、JGC修行・SFC修行のお供にはオススメいたしかねます。空港ラウンジやウェイティングエリアの充電コンセントは結構緩んでいるものがあり、小型のアダプタでも抜けてしまうことがあります。
同じ5,000mAhのバッテリーより重くて大きいので、誤って落下させた時のダメージも考えられます。
外出時常用は疑問
容量は5,000mAhしかなく外出時にいつもコンセントで充電できるわけでもない。コンセントからの充電は時間がかかるし、デバイス充電とこのバッテリー自身の充電は同時にはできないので、せっかくの2-in-1のメリットが全く生きません。
一日出かけるだけなら、10.000mAクラスのモバイルバッテリーを使ったほうがずっと得策だと思います。
自分で買っておいてなんですが、正直な所「外出時にスマートフォン充電用にこれを持ち出すかなぁ?」と思います。給電と内臓バッテリーの充電が同時にできて、内蔵バッテリーへの充電が高速なら抜群の存在感になりますが、今は時代遅れ商品をくっつけて一応PD対応出力はつけました、って商品。
宅内利用はとても便利
前項ではけなしてばかりいましたが、実はやってみて判ったのが宅内での小物充電にとても重宝するということです。
自宅内ではスマートフォンは普通の充電器を使えば良いのですが、ワイヤスイヤホンやスマートウォッチなどバッテリー容量が少ないデバイスを、自宅内で手軽にどこでも充電するには実に便利だということが使ってみてわかりました。
SONYのワイヤレスイヤホン WF-1000XM3を充電しているところ。
普通に宅内でこれらを充電すると、
・コンセント→充電器→USBケーブル→デバイス
・モバイルバッテリー→USBケーブル→デバイス
のいずれかです。
前者はコンセントの近くに行かないといけないので面倒くさい。
後者は上の写真の例と同じですが、このモバイルバッテリーを充電するために前者の接続が必要になりますのでやはり面倒くさい。
PowerCore Fusion 5000・PowerCore IIII Fusion 5000は宅内でワイヤレスイヤホン・スマートウォッチ・Unihertz Jelly 2やRakuten Miniなどの超小型スマートフォンなどの小容量バッテリーデバイスをこまめにに充電するのにとても便利。
一度使ってみると、
・AC電源無しでデバイスの充電できる
・モバイルバッテリーはケーブル不要で近くのコンセントに挿すだけ
という、当たり前の2つの事実がとても便利なのです。
そしてこれらの小容量バッテリーのガジェットを充電するには10,000mAhとか20,000mAhといった大容量は不要で、5,000mAhで十分お釣りが来るくらいです。
まとめ
Ankerの充電器一体型モバイルバッテリー PowerCore Fusion 5000とPowerCore IIII Fusion 5000の最大の違いは後者がTYPE-C PD出力を備えていること。
両機種とも5,000mAhと容量小さめなので今どきのスマートフォン充電には不足。
コンセントの場所によってはこの大きさは直接差し込めないことがあり、コンセントが緩んでいると重い一体型は抜け落ちる。
両モデルともスマートウォッチやワイヤレスイヤホン、ミニスマートフォンのJelly 2などの小容量デバイスを宅内で手軽にどこでも充電するのにもってこいである。