1日目
昨日書いたように、初日午前中は整備士と現役787キャプテンの講話、プロの航空写真家 伊藤久巳氏の講話、そして、ハンガーでの実機撮影会です。
ここで撮影した実機撮影会の写真は、SNS・メール等での送信・共有が禁止されているので残念ながらここに掲載はできません。
また、講話の中でもまあここに書くのはやめたほうが良さそうなこともあるので、結構歯がゆいのですが、伊藤氏の話はとても参考になりました。
整備士の方はJALというか日本でもトップレベルの整備士の方で、飛行機に詳しいのは当然としても、飛行に関連しそうな地球物理学や気象学などいろいろな分野に幅広い知識をお餅になっているのは驚きました。
驚くと同時に、専門家は専門馬鹿であってはいけなくて、関連分野も幅広い知識を持つことが、技術者として人間としての幅を広げるのだと、この年になってあらためて実感、というかそういう人物を前にしてすごく感動しました。
JAL関係者の説明などは詳しくはかけないので省略します。
航空機写真を撮るコツ(伊藤カメラマン談)
列車の写真ほど馴染みはないですし、航空写真家というのもあまり多くないそうです。
離陸する飛行機は787キャプテンの話ですと、ケースバイケースですが時速にすると三百数十キロの速度だそうです。なので、新幹線を想像するとあっという間に目の前を通り過ぎそうですが、そんなことはありません。
新幹線は結構間近で通過を見ることがありますが、飛行機の離陸を滑走路脇で眺めるなんてことは絶対ありえないですよね。相当な距離を置くので実際には結構ゆっくりと感じる速度だったりします。
伊藤氏の話をざっくりまとめると、こんな感じ。
- 止まっている飛行機を撮るのは全体を撮るのもいいけど、距離が近いので思い切って切り出して撮るのがオススメ。
- 飛行機は距離が違い場合は、普段は上から見ることが多い。送迎デッキしかり、ボーディングブリッジしかり、搭乗待合室しかり。しかし、ハンガーでの写真は飛行機のタイヤと同じ高さに立てるので、止まっている飛行機はカメラを地面に置くくらいの高さで切り取って撮ると、おお!という写真が撮れる。
- 飛んでいる飛行機を撮るときファンダー越しに視点は機首に置く。
- 飛んでいる飛行機は、流し撮りの連写でC-AFで撮る(まあ当然ですね)、シャッターを押すときに止めない(ついやりがちです)。
私が感じた撮影のポイント
- 成田空港近くのさくらの山公園やさくらの丘(前者はA滑走路北端の先、後者はA滑走路南端近く)で撮るような場合なら、35mm換算で300mmもあれば良い。
- ただし、単焦点300mmでは飛んでいる飛行機は取れない、ズーム必須。
- 三脚に固定して飛んでいる飛行機は取れないので、自分が余裕をもって振り回せる重さ・大きさの望遠ズームレンズが良い。女性の場合なら小型軽量のフォーサーズが良いと思う。でかい白レンズはかっこいいですが、重すぎて振り回せない。
- 300mm相当を手持ちで振り回して撮るので、高性能な手振れ防止がないと厳しい。私はOLYMPUS E-M1 markIIを使いましたが、これが非常に強力な手ぶれ補正です。14-150mmのズームを使いましたが、テレ端でC-AFにするとシャッター半押しにすると、それまでプルプル細かく震えていたファインダー内の画像がピタリと止まります。これは本当によく効きます。
- 格好よさだけを第一に、フルサイズ一眼でどでかい400mmとかつけると、重くて振り回せない、やっと振り回してもブレブレなんてのもありがちな気がします。
ハンガーでの撮影
ハンガーには整備を終えて出番待ちのBoeing 787-8 Dreamlinerが被写体でした。周りに整備用の機材もなく綺麗に撮れるのですね。
写真掲載がJALから禁じられているのでお見せできないのが残念です。
Boeing 787-8 Dreamlinerの顔というか真正面って結構可愛いんですよね。初めて気づきました。なんか愛らしいというかひょうきんな感じ。
ここで20名ほどが、伊藤カメラマンのアドバイスを受けながらたっぷり40分ほど撮りまくりました。
先に書いたように、地面にカメラを置くくらいで撮ると、我ながら「おお!」という写真が撮れます。
なので、バリアングルの液晶か、アングルファインダーは必須です。これがないと本当に寝そべらないと撮れません。
普通は旅客機をハンガーで撮る、空港内の停止している状態でたっぷり時間をかけて撮るなんてのは不可能なのであまりこのテクを生かせるチャンスはないですが、知って置くと良いと思います。
私も聞いた時は目から鱗でした。
2日目は明日。