誰しも、仕事中にインタラプト(割り込み)をされて嬉しい人はいません。ですが、それを許容しなくてはならないときも多々あるはずです。
典型的なのは部下を持つ管理職の場合。
上司として多数の部下を持ったときの経験からいえますが、上司である自分が何か書類作りあるいは書類のチェックなどをしていたとしても、部下が「すみません、相談があるのですが…」といってきたら、間違っても「今、忙しいから後にしろ」なんて言ってはいけません。上司は部下からの相談や報告を受ける義務がありますし、それが最も大切な仕事の一つです。
部下が相談したいとき、報告が必要だと思って報告したいときに、それを一時的にせよ受け入れない上司を部下が信用するでしょうか?
部下にしてみれば、「まあ、忙しいから仕方ないか」と最初は思っても、何度も続くと、そのうち相談しなくなりますし、報告もしなくなります。そして、ことがこじれてから上司は「なんで、もっと早く相談しないのか?報告しないのか?」と怒るかもしれませんが、それはその上司が相談を受けようとしない、報告を受けようとしなかったからです。些細なことかもしれませんが、部下は何かに気づいて相談したり報告したりする、それを受けて判断し次の指示を下すのが上司の仕事なのです。
こういう上司、大きな会社では必ず一人や二人はいるものです。どうしようもないクズ上司なのですが、そういうのに限って処世術に長けていて、上の受けが良くて出生したりすることもあるので、まあ、上の上は人を見る目がないなぁ、とか部下は思うわけで、こういう上司が目立つ会社のESは低く結果的に見て成長しない会社です。とっととサヨナラしたほうが良いとも言える会社です。
さて、それでは管理職の立場にない人はどうか?
同僚が相手の様子をみながら声をかけたとしても、「いま、忙しいから」と言い放つ人がたまにいます。客観的に見て、そういう時に限って、さして忙しくもなく、さして急ぎでもない仕事を、さも忙しそうにしていることも多いと感じるわけです。
もちろん、仕事の種類によっては本当に邪魔されたくないときもあるのは間違いなくて、声をかけたのも仕事を手伝おうか?とかいう理由だったりすることもあります。
そうでない場合において、先のように拒否る人の何割かは対人関係に問題があったり、仕事をこなすのが遅かったり、要領が悪かったりすると思うわけです。ビジネスパーソンとしての出来はいまいちなんてのが多いケースがある。ある程度マルチに仕事ができないといけないんだけど、それについていけていない。
これ、本人は分かっていないと思うのですが、周囲の同僚や上司から見たら結構まるわかりなんです。
私?基本的に相談や報告は、自分がどんな仕事をしていても、言下に拒否したことはありません。どうしてもまずい状態であれば、「申し訳ないけど、10分待ってくれない?」と必ず時間を切って待ってもらいます。そして、たとえば10分待って来てくれれば話を聞くし、来なかった時はこちらから出向いて「さっきはごめんね」といって話を聞きます。
さあ、どうでしょう?
管理職はこういうことが出来て『あたりまえ』ですが、管理職でない人でも同僚や後輩に対してもできますか?こういう小さなことの積み重ねが職場での信頼につながることをお忘れなく。