ギグエコノミー
「ギグエコノミー(Gig Economy)という言葉をご存知でしょうか?
Gigをロングマン英和辞典で調べてみると2番目に次の意味がありました。
米 〘インフォーマル〙 (短期の)仕事
ロングマン英和辞典
この意味がGig EconomyのGigに一番近いです。あえていうなら古くは1ステージ単位でギャラをもらうような仕事のことだそうであります。
ギグエコノミー(Gig Economy)は、インターネットを通じて単発の仕事を受注する働き方や、それによって成り立つ経済形態のことをいいます。
iFinance 金融情報サイト
最近だとCMでも見るようになりました。
記憶にありますよね、多分。
ランサーズはフリーランスのランスからとった社名だと推測します。
要するに特定組織に属さず、自分の専門スキルを生かせる仕事を単発で取って糧を稼ぐというもの。
私たちおじさん世代が若い頃の日本にはほとんどありえなかった感じです。いや、もちろんフリーランスはありましたが、それは特定の仕事あるいは業種の話でした。カメラマンとかね。
専門スキルは不要なのでGigとはちょっと違うかもしれませんが、Uber Eatsの配達パートナーなんてのもそれに近いイメージがあります(どちらかといえばバイトの延長かも)。
本来のギグワーカーもここ何年かは増えているそうであります。
統計的には非正規雇用になるのかもしれません。しかし、非正規には本来正規雇用を望のだがそれがかなっていない人、ギグワーカーのように正規雇用を好まず自分の生き方として選んでいる人の2種類がいます。
なので、一概に非正規増加=よろしくない、とも言い難いですね。
発注側の立場
メリット
発注側のメリットが一番大きいかもしれません。ランサーズのCMもその視点に立っています。
- 常時必要ではない専門家を正社員雇用する必要がない。
- 外部発注(業務委託)をすると高くつく。
- 結果的に人件費削減につながる。
ただ、いいところだけではないはずです。
ディメリット
- 発注業務の成果物をメンテナンスする必要ができたときに、それができる専門家がつかまるとは限らない。(継続性がえられないリスク)
- 仕事によってはセキュリティや品質が重要だが、単発のギグワーカー頼りではそれがえられない可能性がある。まあ、そういう業務をギグワーカーに委託するのは間違っているというのがありますが。
ギグワーカーの立場
メリット
- 自分の専門的なスキルや知識を活かせる仕事を選べる。
- 自分の専門性を伸ばす仕事を自分で選べ、自分の将来を自分で切り開くことにつながる。
- 時間や曜日など自分に適した仕事を選べる。
- 副業を認める企業が少しずつ増えており、そのチャンスを活かせる。
ディメリット
- 安定雇用ではないため、食いっぱぐれる可能性がある。
- フルタイムの終身雇用ではないため、企業年金や退職金などがない。
- 単発のフリーランスなので、最低賃金もへったくれもない。
- フリーランスと同じで個人事業主として税務・会計処理は全て自分でやるか有償で税理士に委託することになる。
まとめ
労働形態は昔とは大きく変わっていて選択肢も広くなっています。
若い人は安定志向で一つ企業に雇用されることに拘らず、いろいろな可能性にチャレンジするべきです。親御さんたちにはそういう若者をあたたかく見守ってほしいです。
昭和の時代のように、大企業に入れば死ぬまで安心、なんて時代はとっくにおわっています。大企業に入ってもいつリストラされるかわからない時代。あるいはM&Aでいつのまにか全然違う会社に所属するかもしれない時代。
若い人、ぜひ以下のことを忘れずに努力してください。
誰にも負けない専門知識・高度なスキルを身に着けること。ただし、その分野は時代を見越したものでなければならず、Out of dateになるような知識・スキルではダメである。
頑張ってください。