この記事では、スマートウォッチとして代表的なApple Watch (Series 5)とアクティビティトラッカーとして定評のあるGARMIN社の新製品VENUを比較しています。
Apple Watch Series 5
筆者がメインで使っているスマートウォッチです。
ソフトウェア機能的にはあまり不満はないのですが、
・バッテリーが6時~22時の装着で残量50%を切る
・タフネスさがない
・おしゃれ度が高いわけでもない中途半端でダサいデザイン
のは、PC系メーカーが出しているスマートウォッチの多くにに程度のさこそあれ共通するものだと思います。
しかし、表示が美しいことと、通知が非常に優秀であることは評価に値します。
Series 3の常時表示がないことがSeries 5で解消されたかわりに、バッテリー駆動時間という非常に大切なものを失ってしまいました。
それにデザインがダサいですね。Series 2、Series 3とSeries 5と使ってきた私が言いますが、はっきり言ってデザインがダサ過ぎます。おしゃれ度ゼロといってもいい。
GARMIN VENU
昨年(2019年)10月に発売されたウェアラブル・ライフログデバイスであり、いわゆるスマートウォッチの顔をしています。
従来のGARMINの製品とは違い、Apple Watch並の高精細な液晶を搭載しており表示が美しいのが特徴です。公式紹介動画がありました。
GARMINの製品は、機能的にはライフログ・スポーツトラッキングウォッチとして非常に優秀で定評がありますが、表示については文句なく荒いです。
我が愛用のGARMIN INSTINCはいかにもG-SHOCKの二番煎じみたいで正直なところやはりおしゃれ度ゼロですが、みるからにタフな感じは男心をくすぐります。
さて本題のVENUです。
Apple Watcch Series 5ユーザーの私がVENUに乗り換えると仮定してスペック的にどうかをみてみましょう。(比較対象はApple Watch Series 5のGPSモデル)
GARMIN VENU vs Apple Watch Series 5
一般的なスペック
VENU | Apple Watch 5 | |
ガラス | Corning Gorilla ガラス 3 | Ion-X ガラス / サファイアクリスタル |
ベゼル | ステンレス | アルミ/チタン/ステンレス/セラミック |
ケース | FRP | |
サイズ | 43.2 x 43.2 x 12.4 mm | 34 x 40mm / 38 x 44mm |
タッチスクリーン | ○ | ○ |
ディスプレイ | 直径30.4 mm | (データなし) |
解像度 | 390 x 390px | 324 x 394px / 368 x 448px |
重量 | 46.3g | 30.8〜39.7g / 36.5〜46.7g |
稼働時間 | MAX 5日間 GPSモード18時間 | MAX 18時間 |
防水 | 5ATM | 50m(5ATM相当) |
対応OS | Android 5以降/iOS 10以降 | iOS13以降のiPhone 6s以降 |
決定的な差は、Apple Watchで不満な1日持たないバッテリー駆動時間がMAX5日、話半分としても3日程度はもつだろうということ。
さらに決定的なのはApple WatchはiPhoneあってのApple Watchですが、VENUはAndroid/iOS両刀使いです。私のように両刀遣いにはGOODです。
機能比較
VENU | Apple Watch 5 | |
通知機能 | ○ | ○ |
テキスト応答 | ○ (Androidのみ可) | ○ |
カレンダー | ○ | ○ |
天気 | ○ | ○ |
スマホ音楽リモコン | ○ | ○ |
音楽プレーヤー | ○ (MAX500曲) | ○(最大約12GB程度と推定) |
スマホ探索 | ○ | ○ |
電子マネー | Garmin Pay | Apple Pay |
事故検出 | ○ | ○ |
援助要請機能 | ○ | ○ |
スペック上はほとんど差がありません。Felicaに対応したApple Payが使えるかどうかです。使っていれば便利ですが、囲い込まれて身動きが取れなくなるので、私はApple WatchでのApple Pay(特にSuica)はヤメました。今後Apple WatchのSuicaを復活させることはありません。
Apple WatchにはCellularバージョンがあり、iPhoneを介さずとも直接LTE通信が可能です。私はApple Watch Series 3ではCellularバージョンを買いましたが、2ヶ月くらいLTEをアクティブにしてあとはやめました。
いつもiPhoneを持っているので、Apple Watch単体で通信できる必要は全くありませんでした。それにスパイ映画よろしく腕時計で電話しようとは思いません。というか、そもそも通話そのものをほとんどしないので….。もちろん電話以外にもいろいろできるようになるわけではありますが、Apple Watchだけを持っていてiPhoneを持たないシーンがなかったのです。
センサー比較
VENU | Apple Watch 5 | |
GPS | ○ | ○ |
GLONASS | ○ | ○ |
みちびき | ○ | ○ |
Galileo | ○ | ○ |
心拍センサー | ○ | ○ |
気圧高度計 | ○ | ○ |
電子コンパス | ○ | ○ |
ジャイロ | ○ | ○ |
加速度センサー | ○ | ○ |
このあたりは価格層が近い製品同士ということもあって極端な差がありません。
必要なセンサーはどちらもしっかりと装備されています。
ライフログ機能
肝心のライフログですが、センサー比較同様に表を掲げるのも阿呆らしいほど同じことができます。
ただし、Apple Watchには単体では睡眠モニター機能を持っていませんが、VENUには睡眠モニターがあり深い睡眠・浅い睡眠・レム睡眠を分析してくれます(脳波とかみられないのであくまで目安ですが)。
ワークアウト支援
面白いのは、VENUにはその高精細な液晶表示を生かして、動画によるワークアウト支援があるということ。
これは面白いアイデアです。
ワークアウトにバリバリ慣れてもうこんなのは卒業なんて人は別にして、週に二度とか三度程度ジムでワークアウトする人には嬉しいガイドです。
適当にやって自己満足で終わりがちなワークアウトですが正しくできれば効果も違いますから。
価格
VENU | Apple Watch 5 | |
メーカー直販価格(税込) | 54,780円 | 47,080円〜158,180円 |
価格.com 最安 | 49,300円 | 45,650円 (40mm, GPS) |
VENUがやや高いので、Apple Watch Series 5のモデルによってはVENUのほうが高くなります。
ただし、ヨドバシなんかだとVENUは10%ポイントがつきますが、Apple Watchは3%しかつきません。
全体的評価
実機を手にしてのモニタリングではないので、あくまでスペックやメーカーの紹介、他者のレビューなどからのインプレッションですが、日常使いそうな機能でApple WatchでしかできないのはFelicaチップによるApple Pay機能だけといてもいいでしょう。
何と言ってもVENUのほうがはるかに長いバッテリー駆動時間。
デザインはApple Watchのダサいデザインよりもいろいろなシチュションに合いやすいと感じました。
一番の違いは、Apple Watchを使うと絶対iPhoneが不可欠になるということ。他のAndroidにしたいといった選択肢はありません。Appleと生死をともにすることになります(大げさな!)。こうした囲い込まれるのが嫌ならApple Watchという選択肢はありません。
スマホの機種をいろいろ変えたりしたいということなら、本記事の範疇ではVENUということになります。
私の使い方だと、今までの情報ではGARMIN VENUは十二分にApple Watch Series 5に取って代わることができると感じました。
財布に余裕がでれば買ってレポートしたいと思います。