Galaxy S24シリーズ搭載のAI機能の一つに「通話アシスト」があり、その機能の一つに「テキスト通話」があります。これは相手の声を文字にしてGalaxy S24に表示し、こちらが入力した文章を相手に音声として届けるというものです。両方がテキストならLINEなどのメッセージングですが、相手が普通の音声通話というのがミソです。移動中・会議中などに着信しても音声通話ができない時に威力を発揮します。
テキスト通話を使う条件と事前設定
相手:音声が明瞭であれば固定電話でも携帯電話でも何でも良い 自分のスマホ:Samsung Galaxy S24またはS24 Ultra(S23以前はダメです)
他に日本語入力が「Samsungキーボード」でなければいけません。Gboardなどでは本機能は使えません。
「テキスト通話」機能や「リアルタイム通訳」機能はSamsungキーボードを使用しないとアクティブになりません。
事前にテキスト通話が有効になる用に設定していないといけません。
「通話設定」画面になるので「テキスト通話」をタップします。
「テキスト通話」画面で上にあるスイッチを「ON」にします。
下の方にある「ボイス」をタップすると、女声(音声1)、男声(音声2)を選べます。また読み上げ速度も変更できます。その場でリアルタムに聞きながら調整できますが、男声か女声かだけを選べば速度はデフォルトで良いでしょう。
事前設定はこれでOK。
着信に応答する実例
よくあるのは電車の中など電話に出られないときの着信です。
着信音だけ止めて放置し相手が諦めるのを待つとか、いきなり切るとかありますが、仕事でくる電話だと相手にも失礼になります。
小さな声で折り返し電話しますとつたえても、乗車時間が長いと折電することを忘れてしまったり…。
それでは実際に着信したということでやり取り画面を見てみます。
着信画面
Galaxy S24の着信画面です。
事前準備で「テキスト通話」をONにすると今までは出てこなかった「通話アシスト」というボタンが現れます。
通話できない状況で着信した場合には「通話アシスト」をタップします。
次の画面で「テキスト通話」を選択することで、電話が繋がり次に説明する自動応答が流れます。
自動応答
最初の応答はこちらからの自動メッセージです。
こんにちは。音声アシスタントでは、あなたの声をテキストに変換して応答します。続行する場合は、電話の要件を教えてください
ちょっと唐突で相手はいきなり驚きますね、多分。しかしこのメッセージは決め打ちで変更できませんので、筆者は以下のようなクィック返信を設定して、この自動応答に続けて以下のメッセージを選んで流します。
申し訳ありませんが、今、電話で話ができません。スマートフォンのAIがあなたの声を聞き取って文字にして私につたえてくれますので、少しゆっくり目に話してください。また、私が返信を文字で入れますので、応答に少々時間がかかりますのでご容赦ください
これで相手は「へぇ!?」とか思いながらも、半信半疑で話をしてくれます。
向こうが話をすると即座に文字なりますが、こちらはテキスト入力しないといけないので思った以上に無言の時間が流れます。時間がかかるというのを伝えておくのがポイントです。
テキスト通話中
相手は音声、こちらは文字での不思議な会話が始まります。
下のスクリーンショットで大きな白い文字は相手がしゃべった言葉です。普通の話し言葉よりはゆっくり話してもらいました。
それに対して小さなグレーの文字が私が入れた文章で、相手には合成音声で伝えられます。
複雑な話は入力も面倒なので難しいのですが、簡単な要件であればあれば事足ります。
これを使うことで「折り返し電話します」といって忘れてしまう事態をかなり防げるでしょう。
相手を待たせる時間を短縮するコツ
ワンタッチで選べるクィック返信を登録できますので、ありそうな返信を事前に用意しておくのこつです。
聴覚障害の方にも有効では?
聴覚に障害があって音声通話が難しい場合でもこれは使えるのではないでしょうか?
普段連絡を取る相手は、LINEやメールなどのメッセージングツールでやり取りすると思うのですが、そうは言っても電話がかかってきてしまう場合もあるのではないかと推測します。
Galaxy S24またはS24 Ultraであれば、相手は音声、こちらはテキストメッセージングという異種の手段の合成でコミュニケーションが可能になります。
(関連記事)Galaxy S24の「テキスト通話」で声を出さずに電話で意思疎通ができる、これ結構いい!
(関連記事)使用1ヶ月経過レビュー:コンパクトなハイエンド、Galaxy S24
(公式)Galaxy S24