飛行機好きな筆者でも一度は乗りたいのが、毎日運転している最後の寝台特急サンライズ出雲・瀬戸です。東京駅経由で横浜方面へ通勤していた時、毎朝東京駅に到着するサンライズを見て、いつかは乗りたい!と思っていました。
ダイヤと編成
ダイヤ
2023年7月16日時点でのダイヤは次の通り(始発駅・岡山発着・終着のみ記載)。
下り | 上り | |
東京 | 21:50 ↓ | 07:08 ↑ |
岡山 | 06:34 ↓ | 22:34 ↑ |
出雲市 | 09;58 ↓ | 18:55 ↑ |
およそ12時間の旅です。
編成
サンライズ出雲・瀬戸は東京駅を出て岡山駅までは「サンライズ出雲」と「サンライズ瀬戸」を併結している14両編成です。
下りは岡山駅で7両・7両に切り離されて、先頭7両がサンライズ瀬戸として高松へ、後ろ7両がサンライズ出雲として出雲市に向かいます。
上りは高松から来た7両を先頭側とし、出雲市から来た7両がその後ろに連結され14両編成のサンライズ出雲・瀬戸として東京へ向かいます。
車両により編成が異なる場合がありますが、基本は以下の表の通りでA寝台とB寝台の区分は次のようになります。
A寝台:シングルDX(シングルデラックス)
B寝台:シングル、ソロ、シングルツイン、サンライズツイン
285系 | 号車 | 座席 | 備考 |
下り:サンライズ瀬戸 | 1 | 1F:シングル (10室) | 全室禁煙 |
2 | 1F:シングル (11室) 1F:シングルツイン (3室) 2F:シングル (9室) | 全室禁煙 | |
3 | 1F:ソロ (10室) 2F:ソロ (10室) | ラウンジ シャワー室 | |
4 | 1F:サンライズツイン (4室) 2F:シングルDX (6室) | 半数喫煙 シャワー室(A寝台専用) | |
5 | 1F:のびのび座席 (14席) 1F:のびのび座席 (14席) 1F:シングル (2室) | 全室禁煙 | |
6 | 1F:シングル (11室) 1F:シングルツイン (3室) 2F:シングル (9室) | 全室喫煙 | |
7 | 1F:シングル (10室) 1F:シングルツイン (1室) 2F:シングル (9室) | 全室禁煙 | |
下り:サンライズ出雲 上り:サンライズ瀬戸 | 8 | 1F:シングル (10室) 1F:シングルツイン (1室) 2F:シングル (9室) | 全室禁煙 |
9 | 1F:シングル (11室) 1F:シングルツイン (3室) 2F:シングル (9室) | 全室禁煙 | |
10 | 1F:ソロ (10室) 2F:ソロ (10室) | ラウンジ シャワー室 | |
11 | 1F:サンライズツイン (4室) 2F:シングルDX (6室) | 半数喫煙 fシャワー室(A寝台専用) | |
12 | 1F:のびのび座席 (14席) 1F:のびのび座席 (14席) 1F:シングル (2室) | 全室禁煙 | |
13 | 1F:シングル (11室) 1F:シングルツイン (3室) 2F:シングル (9室) | 全室喫煙 | |
14 | 1F:シングル (10室) 1F:シングルツイン (1室) 2F:シングル (9室) | 全室禁煙 |
食堂車はないので、車内の飲み食いは乗車前に調達して乗り込む必要があります。
料金と座席
料金(東京〜出雲市)
寝台料金 | 特急料金 (通常期) | 運賃 | 合計 | |
シングルDX | 13,980円 | 3,300円 | 12,210円 | 29,490円 |
ソロ | 6,600円 | 3,300円 | 12,210円 | 22,110円 |
シングル | 7,700円 | 3,300円 | 12,210円 | 23,210円 |
シングルツイン(一人) | 9,600円 | 3,300円 | 12,210円 | 25,110円 |
シングルツイン(二人) | 15,100円 | 6,600円 | 24,420円 | 46,120円 |
のびのび座席 | 0円 | 3,830円 | 12,210円 | 16,050円 |
サンライズツイン | 7,700円/人 | 3,300円 | 12,210円 | 15,510円 |
ちなみに羽田-出雲はJALが飛んでいてJALの料金だと、11月中旬で11,920円(スペシャルセイバー)〜37,220円(フレックス)。株主優待があれば18,795円です。フレックスというのは正規料金ですから、大抵の場合はJALのほうが絶対安いわけです。
時間余裕がないビジネス出張ではないのでたまには贅沢して寝台特急旅も良さそうですよ。
座席の種類
一人旅でプライバシーと快適さが良さそうな順番では以下の様になりそうです。サンライズツインと二人での利用が前提のいわゆるツインなので省略。シングルツインは上下にベッドがあるタイプで一人でも二人でも利用できますが、純粋に一人用ではないので省略。
- [1位] シングルDX(29,490円):一人用個室で一番広いA寝台で独立デスクや洗面台があります。1編成6室のみ。さすがに個室トイレはついていません。
- [2位] シングル(23,210円):1Fと2Fがあり、2Fのほうが天井が低く圧迫感がありますが眺めはGOOD、1Fは天井はフラットですが眺めは期待できないようです。荷物を置くスペースも2Fのほうがゆとりがありそうです。2Fが取れなければ1Fという選択でしょうか。
- [3位] ソロ(22,110円):安いのですが荷物を広げるスペースもなさそうで本当に寝るだけで、荷物置き場にも苦労するようです。
シングルとソロはキャリケースの置き場所にも苦労するようなのですが、以下のサイトが大変参考になります。
[荷棚調査] サンライズ瀬戸/出雲の荷物置き場【シングル編】 |
[荷棚調査] サンライズ瀬戸/出雲の荷物置き場【ソロ編】 |
次に、YouTubeで車内の様子がよくわかる動画でできるだけ新しいものを探してみました。At JAPANさんの動画で全て字幕ですので音なしでもOKです。チャンネルオーナーさんは女性の方で、動画も女性らしい細かな点まできちんと紹介されているのでとても参考になります。室内をさらりと流す動画が多い中で、ナレーションなしの字幕だけでわかるように非常にゆっくりと丁寧に紹介してくださっています。この撮り方はとても勉強になりました。
まずはシングル。
日本唯一の夜行列車に乗る🚃 😪【大阪~東京】7時間ひとり旅|サンライズエクスプレス
つづいてシングルDX。
日本唯一の寝台特急の最高級席🛏シングルデラックスでドキドキ一人旅🥰🚃|サンライズエクスプレス
日本唯一の夜行列車で一人旅🥰【岡山~東京】ドキドキした連結シーン🚃🚃|サンライズエクスプレス
寝台列車の一番安い雑魚寝シート「ノビノビ座席」で過ごす夜😴🚃|サンライズエクスプレス
ちなみに、シングルは1Fと2Fで雰囲気が違うようですが、その違いがよくわかる動画です。こちらは週末乗り物ゆる旅さんのチャンネル。
【サンライズ出雲・瀬戸】B寝台「シングル」の紹介 2階・1階
コンセント問題
今や旅に欠かせないのが充電用コンセントで、At JAPANさんの動画から確認できました。
シングルDX | 1部屋に1口 | 100V 15A |
シングル | 1部屋に1口 | 100V 2A |
ソロ | 1部屋に1口 | 100V 2A |
ノビノビ座席 | 席内にはなし、通路に共有なので注意 |
A寝台のシングルDXは15AなのでドライヤーOKですが、B寝台のシングルとソロは2Aなのでスマホ充電くらいしか使えません。
こんなところに座席クラスの差があるとは予想しませんでした。
女性の方で朝ヘアセットでくるくるドライヤーやヘアアイロンを使い方はシングルDX以外は洗面所を使わないといけませんので要注意です。
ノビノビ座席では夜寝ている間に充電というのは無理かもしれないと思ったほうが無難でしょう。
選ぶなら?
筆者が選ぶならファーストチョイスはシングルDX、ついでシングルの2Fです。両者の料金差は6,280円(片道)です。シングルDXの29,490円は一番安い料金を使えばJALで往復できてさらにお釣りがくる値段ですので悩ましい。
往路をシングルDXで復路をJALスペシャルセイバーを利用すれば交通費は約4万円少々なので、このあたりが落とし所でしょう。
ソロは狭いので荷物が置けない、ベッド以外のスペースがないのが難点です。
ソロならば2,900円を追加して、シングルツインの一人利用のほうがスペース的にゆとりが出ますのでそれもありかもしれません。ただ2Fで寝るのはちと怖いけど下段がソファーになるがGOODですね。寝るまでの時間が長い出雲市発東京着ならばありかもしれません。
シングルツインの下段をソファに変えるという動画がありました。
シングルツインの寝台の下段をソファーに変えてみる(苦戦したけど)
シングルツインの一人利用というのも有りの気がしてきました。
ノビノビ座席は気の置けない友人や家族でならいいかもしれませんが、一人旅ではセキュリティの問題があるので熟慮して選ぶべきです。誰か一緒ならトイレやシャワーのときに荷物を見ててもらえますが、一人だと貴重品はどこへ行くにも持ち歩かないといけない。2〜3時間の新幹線や特急ならいいですが、12時間の東京-出雲市の旅でそれは危険です。
爆睡している間に荷物を持ち去られて途中で下車されたら一貫の終わりです。
まとめ
東京-出雲で往路をサンライズ出雲のシングルDX、復路をJALのスペシャルセーバーを使うと交通費はおよそ4万円少々で、往復JALなら最安2万3千円少々で悩ましいが、毎日運転している最後の寝台特急であることを考えると乗る価値がある。
一人旅でまず乗ることのない寝台特急なので、ここはやはりシングルDXを奮発したい。シングルDXならばデスクもあるのでMacBook AirやiPadで書き物ができる。ただし1編成6室しかないので競争が激しいそうだ。
シングルDXが取れなければ、次善の選択はシングル2F、それもダメならシングル1F。ソロは狭すぎるので外したい。