Garminのフラグシップウォッチfenix 7 Proシリーズとepix Proシリーズ。筆者はfenix 7X Proとepix Pro 51mmを自腹購入所有しています。レビュー記事やレビュー動画ではfenixやepixの稼働日数について公称日数だけを紹介しているものばかりで、実際にどれくらいもつのかレビューした記事はほとんどありません。今回はfenix 7X Proとepix Pro 51mmについて筆者が日常使う条件下での稼働日数を実測しました。
<参考記事> 2024/02/26記事追加訂正:GARMIN fenix 7X Pro vs epix Pro (Gen2) 51mm、自腹購入比較
(おことわり) 記事中のepix Pro 51mmの画像は、筆者が撮影したepix Pro 51mmにスクリーンショットをはめ込んだものです。
fenix 7X Proとepix Pro 51mmのバッテリー消費比較
条件
・ペアリング相手はASUS Zenfone 10 (Android 13)
・通常時の明るさはどちらも全点灯の2/3
・ジェスチャでの表示はオン
・epixはアクティビティ中常時点灯オン
・通知は30〜50回/日程度 ・週に4回2時間ほどジムトレーニングし、45分程度のトレッドミルと筋トレ(フリー)のトラッキング。インドアなのでGPSは不使用
・週に数度程度は15〜30分程度のウォーキングのトラッキング(GPSオン)
・GPSは自動選択
・心拍モニターは終日ON
・睡眠モニターはON
・血中酸素(SpO2)は終日ON
・毎朝のアラームを1回セット
・睡眠中(23:30〜06:20に設定)のタッチパネルとジェスチャはオフ
・使用フェイスはどちらも「BIG EASY」
・音楽再生には使用しない
fenix 7X Pro Sapphire Dual Power
使用開始 | 100% | 2月13日 22時03分 |
使用日数 | 6日間と31分 | 2月19日 22時34分 |
バッテリー残量 | 64% | |
バッテリー使用率 | 36% | |
1日あたり使用率 | 6.0% | |
推定残り稼働日数 | 10日間 | Battery Graphによる |
稼働日数(推計) | 15日間 | 100%から残10%になるまで |
稼働日数(推計) | 16.5日間 | 100%から残量ゼロになるまで |
ソーラー充電は室内では効果がゼロであり、屋外に出てもジャケットやセーターの袖に隠れてしまうので事実上ソーラー充電はないのと同じ状態です。
1日6%なので100%フル充電から残り10%になるまではこの使用率だと15日間稼働、バッテリーが空になるまでならば16.5日間稼働となりとなります。
epix Pro 51mm(常時表示オフ)
使用開始 | 100% | 2月25日 22時22分 |
使用日数 | 6日間 | 3月02日 22時22分 |
バッテリー残量 | 69% | |
バッテリー使用率 | 31% | |
1日あたり使用率 | 5.2% | |
推定残り稼働日数 | 13日間 | Battery Graphによる |
稼働可能日数(推計) | 17.3日間 | 100%から残10%になるまで |
稼働可能日数(推計) | 19.0日間 | 100%から残量ゼロになるまで |
1日5.%なので100%フル充電から残り10%になるまではこの使用率だと17.3日間稼働、バッテリーが空になるまでならば19.0日間稼働となります。
epix Pro 51mm(常時表示オン)
フェイス「BIG EASY」のAOD(Always On Display)設定は「L2:L1+Tio abd bittin netrics+Notifications」に設定してある。筆者の設定は上から曜日と日付、時分、最下段のBluetooth接続アイコン、アラーム設定アイコンと通知数が常時表示された状態で、秒表示はされていない。
使用開始 | 100% | 3月02日 23時35分 |
使用日数 | 6日間と24分 | 3月08日 23時59分 |
バッテリー残量 | 34% | |
バッテリー使用率 | 66% | |
1日あたり使用率 | 11% | |
推定残り稼働日数 | 3日間 | Battery Graphによる |
稼働可能日数(推計) | 8.1日間 | 100%から残10%になるまで |
稼働可能日数(推計) | 9.0日間 | 100%から残量ゼロになるまで |
1日10.8%なので100%フル充電から残り10%になるまではこの使用率だと8.3日間稼働、バッテリーが空になるまでならば9.2日間稼働となり、常時点灯ONで筆者の使い方で1週間は持つようです。。
実測テストの結論
まず言えるのはどちらのモデルも、冒頭の条件でepix Proを常時表示オフにすれば、51mmモデルであれば稼働日数は2週間はいけるので、公称18時間と1日持たないApple Watchとはえらい違いです。
稼働時間テスト結果一覧表
一連のテストを表にまとめます。
6日使用時点での使用量と残量、それらから計算した残り10%になるまでの稼働日数と残りがカラになるまでの使用日数です。
機種 | fenix 7X Pro | epix Pro 51mm 常時表示オフ | epix Pro 51mm 常時表示オン |
---|---|---|---|
6日使用後の残量(実測) | 64% | 69% | 34% |
6日間の使用量(実測) | 36% | 31% | 66% |
1日あたりの使用量(実測) | 6% | 5.2% | 11% |
残10%になるまでの総稼働日数(推計) | 15.0日間 | 17.3日間 | 8.1日間 |
残りゼロになるまでの総稼働日数(推計) | 16.5日間 | 19日間 | 9日間 |
- fenix 7X Proよりepix常時表示オフのepix Pro 51mmが長持ちする。
- epix常時表示オンならばfenix 7X Proのほうが2倍近く長持ちする。
- epixで常時表示オンにすると稼働時間は半分になる。
- いずれの場合も1週間は持つ。
- よほど設定などに工夫しないとメーカー公称の稼働日数は持たない、Garminの場合基本は話半分で捉えれば間違いない。その点ではAppleは正直であり大抵の場合公称18時間より長持ちする。
fenixとepixで選ぶポイント
- 機能は全く同じであり「ソーラー充電有無」と「ディスプレイ(解像度と構造)」の違いだけ。
- 常時表示オンで使うことが重要重要であり、なおかつ稼働日数が長いほうが良いならMIP液晶のfenix。
- 常時表示オフでも問題ないか、必要な時だけ常時表示すれば良いのであれば、AMOLEDのepixのほうがfenixより若干稼働日数が長いし、表示も圧倒的に美しい。
- fenixのソーラー充電は、夏場半袖で屋外作業が多い時などで威力を発揮するが、それ以外ではソーラー充電はないのとほぼ同じ。これはInstinctシリーズのDual Power3機種を使ってきた経験からも同じことが言えます。ソーラー充電をあてにしないのは重要なポイントです。
- epixのAMOLEDは晴天下屋外でも非常に見やすいので、屋外での見やすさを選択ポイントとして考慮する必要はない。
- 使えるフェイスは解像度と色表現の問題から、epixのほうが種類が多くフェイス変更の楽しみは間違いなくepixのほうが大きい。
常時表示ONが非常に重要な要素でない限りはepixのほうが間違いなく買い!だと思います。