前回の基本編では、旅にノートPCやタブレットを持っていくかどうかについて一般論で説明しました。
今回は、ノートPCかタブレットを持っていくことに決めたとして、それではどういうものがいいのかを私の持っている機種をベースにまずはタブレットについて論じたいと思います。
迷っている方の参考になれば幸いです。
タブレット
タブレットの特徴
- 8インチ~12インチとスマートフォンより大きな画面なので、地図やWebの情報を見やすく一覧性が高い。
- 画面が大きい故に、旅行の同行者と情報や地図をみながらワイガヤするのに適している。
- 画面が大きいので、移動中の飛行機や列車内で新聞紙面(有料購読がほとんど)を見るには好適。
- PCよりはるかに軽いし薄いので旅行の荷物の邪魔になりにくい。
- 平均的にはPCより安い。
- LTE通信のできるモデルであればPCと違って単体で通信できる。
- 充電器は小型で、機種によってはスマートフォンと充電器が兼用できるので荷物をさらに増やさなくて住む。
- アプリや操作性はスマートフォンの延長上でしかない。(Windowsタブレットを除く)
- iPad ProやiPad Air、Surfaceなどキーボード兼カバー付きのモデルを除けば使い勝手が良いキーボードは存在しない。
ざっくりこんなところでしょうか。
水色の下線部のところが自分の旅のスタイルにフィットする方はタブレット導入を検討しても良いと思います。
iPadやiPad Pro
今更言うまでもないですが一応。
- 操作系はiOSなのでiPhoneユーザーならすぐに慣れる
- iPad用に最適化されたアプリも多く、そういうのは使い勝手が良い場合が多い
- なんと言ってもワールドワイドで仕様が統一されているのでアプリの種類が非常に多い。
まあキリがないです。
私が持っているのはiPad Pro 10.5のCellularモデルです。タブレットにする以上どこでも通信できないと意味がないというのが私の持論。
この写真のようにスマートキーボードを装着できます。
スマートキーボードは、一世代前のiPadにBluetoothキーボードをあとから付けるのとは全く使い勝手が異なります。キーボードを装着する事を全く意識せず、カバーと同じ扱いで薄型キーボードもついている感じ。
iPad ProやiPad Airはスマートキーボードをつけられますが、タッチパッドがない、マウスは付かない、OSはiPhoneとほぼ同機能でありWindowsのような多機能性はないといったことから、2ーin-1ノートPCとは本質的に異なる存在であり、あくまでスマートフォンの延長上としてのタブレットです。価格がやや高いのが問題。
スマートキーボードとApple Pencilは秀逸、買うならスマートキーボード対応のiPad AirかiPad Proだが、キーボード入力をほとんどしないなら通常のiPadで良い。iPad miniは中途半端。iPad miniなら後述するHUAWEI MediaPad M5 LTEを勧める。
過去、iPad miniにBluetoothキーボードをつけたことがあります。
別売りのサードパーティ製品としてはとても良くできていますが、充電対象デバイスが一つ増えるのは想像以上に面倒くさいものです。
iPad Proのスマートキーボードに比べると、はっきり言ってダサいし時にペアリングが切れたりして…面倒。で、嫌になりましたとさ。
iPadやiPad Proが向いている人
- iPhoneユーザー
- マウスやタッチパッドを多用する使い方をしない人
- OSやアプリの設定や細かいチューニングなど面倒なことが嫌いな人
- Apple信者
iPadやiPad Proが向いていない人
- iPhoneが嫌いな人
- マウスやタッチパッド必須の使い方が多い人
- 自分で細かい設定やチューニングをしたい人・あるいはそれらが全く苦にならない人
- アンチAppleな人
- Microsoft信者
Androidタブレット
近年鳴かず飛ばずでパッとしないのが実情です。各メーカーとも撤退が目立ち、どうにも選択肢も少ないです。というか、ほとんどHUAWEIの天下になりつつあります。
iOSのようにタブレットとしてのAndroidが明確ではないので、タブレットに最適化されたアプリがiOSほど多くない。(今はマシになったのかな?)
4年近く前の話になりますがSONY Xperia Z4 tabletを持っていたことがあります。au契約のキャリア回線付きです。
このZ4 tabletのキーボードはよく出来ていましたが現在のiPad Proとは比較になりません。
今、愛用しているのはHUAWEI MediaPad M5 LTEです。
何かと話題のHUAWEIですが、このタブレットはよく出来ています。
Androidタブレットであるが故の弱さ(タブレットなのにデカいスマートフォンと同じ画面が開くアプリやサイトが多い)があるのは変わりませんが、それを吹き飛ばす実力がこれにはあります。
- ローコスト・ハイパフォーマンス
- バッテリーの持ちが恐ろしいくらい良い
- バックグラウンドで動くアプリを制御できる
- 横長方向に持った時にスピーカーは左右に来てステレオ感が出て、なおかつ音も想像以上に良いので個人映画鑑賞にピッタリ
現状で、なにか手頃なAndroidタブレットは?と聞かれたら、ためらいなくHUAWEI MediaPad M5 LTEを勧めます。
Androidタブレットは近年不作で、iPad Proのようなものはないが、HUAWEIのMediaPad M5 LTEはバッテリー持ちが驚異的で、動きはサクサクで安い。格安SIMを入れればバッチリ。これ以上のコスパ優秀なタブレットは存在しない。
Androidタブレットが向いている人
- Androidスマホユーザー
- マウスやタッチパッドを多使いたい人
- OSやアプリの設定や細かいチューニングなど面倒なことを楽しめる人
- アンチAppleかつアンチMicrosoftな人
Androidタブレットが向いていない人
- iPhoneが好きな人
- 自分で細かい設定やチューニングをするなどもってのほかの人
- Apple信者
Windowsタブレット
OSにWindowsを採用したタブレットというのは、現状メジャーどころではほとんど2-in-1タブレットというか2-in-1ノートになってしまいます。
例えば代表的なのがMicrosoft社のSurfaceシリーズです。かなりのハイスペックモデルもありますが、ノートPCを極限までスリムにして薄いキーボードやペンを扱えるようにしたものです。
Windows OSということで中身は良くも悪くもPCであり、AndroidタブレットやiPadのようにスマートフォンの延長で出てきたデバイスとはまったく異なります。
AndroidやiPadと同列に語れるWindowsタブレットは現存しないといっていいと思います。
したがってWindowsタブレットについては2-in-1ノートPCのところで説明します。
まとめ
- タブレットと呼べるものは、iPad系とAndroid系があるがAndroid系は近年ぱっとしたものがない。
- Windows系は2-in-1ノートPCの仲間であり、iPadやAndroidタブレットとは全く性格が異なる。
- ポインティングデバイス(マウスやタッチパッド)を多用する使い方の人にはiPadやiPad Proは向かない(Androidには基本的にはマウスは接続できる)
- iPad Proのスマートキーボードは秀逸であるが日本語入力性能はiPhoneと同じなので、PCのように長文入力をスムーズに行うのは難しい。
- どのタブレットにせよ画面が大きいので、旅先で翌日の計画をワイガヤで決めるには使い勝手が良い。
- 予めダウンロードした映画を旅先や移動中に見るには8インチタブレットは非常に都合が良い。
次回は2-in-1ノートPCにスポットライトを当てます。