5年間クラムシェルで使っていたので、電源オフせずスリープのみで使っていたWindowsノートPCのHP OMENのバッテリーがくたびれてきたので、膨張して回収してもらえなくなる前に交換しました。HP OMENはPCの底パネルを外すだけで簡単に内部にアクセスできるでこの手の作業は楽ちんです。
注意 ノートPCの分解やパーツ交換を行うとメーカー保証対象外となり、最悪は修理も拒否される場合がありますので、その覚悟ができない人は絶対行ってはいけません。
交換前のバッテリー診断
HPノートPCの場合、インストールされている「HPサポートアシスタント」アプリでバッテリーの消耗度合いを診断できます。
[公式] Notebook PC シリーズ – HP バッテリチェックでバッテリーの状態を詳細に確認する方法
実際にOMENをバッテリーチェックしました。

診断が終わったらこのような画面になりますので(正常な場合)、「詳細情報を表示」をクリックします。

ここで確認するのは次の2点です。
- サイクル数 = X/Y (筆者のOMENでは4/1000)
- フル充電容量 = **WHr (%)
実際の結果は サイクル回数は“4/1000”でフル充電容量は46WHrで67%となっています。
交換の目安:
・サイクル回数が300回になった場合(Long-Lifeバッテリーの場合は1,000回)
・フル充電容量が設計容量の40%以下になった場合
・3〜5年経過後
ノートパソコンのバッテリーは安全のために上記のいずれかに達したら要交換と考えた方が安全です。
筆者のOMENのように始終クラムシェルで常時電源接続しているような場合は、経過年数を最重視した方が良いと思います。持ち出しせず常時電源接続しているとサイクル回数が300回とかになることはありえないですし、フル充電容量の減りも比較的穏やかですが、バッテリー自身は確実に劣化していきます。
交換バッテリーを買う
交換バッテリーは通販で買うしかありませんが、その際は「絶対に互換バッテリーは使わない」ことです。Amazonなどでは純正のフリをしてよく読むと互換品なんてのがザラにありますので、Amazonでの交換バッテリー購入はおすすめしません。
筆者はYahoo!ショッピングのミスターサプライというお店を利用しました。
昔のノートパソコンのように底部やヒンジ付近にバッテリーが嵌め込まれていて、普通に消耗品の扱いで一般店舗で購入できるようなものならばいいですが、ノートパソコンが薄くなりとてもそういうバッテリーを使うのは無理になったので、最近はほぼ全てがバッテリーは内臓であり、一般の人は交換できないようになっています。
ですから、ヨドバシカメラとかビックカメラに出向いても購入できません。
外したバッテリーの処分
外したバッテリーはリチウムイオン電池なので処分に困ります。
JBRC会員企業の製品はJBRC加盟店で回収してもらえますが、分解して取り出したバッテリーは回収対象外となっていますので、本記事のようなケースではJBRCでも回収してもらえません。
筆者が過去にJBRC非会員企業のモバイルバッテリーの処分に困って探したバッテリー専門店がありまして、ここはモバイルバッテリーやノートPCの内蔵バッテリーも回収してもらえます。もちろん有償です。
内蔵バッテリーを引き取ってもらえるかどうか、筆者は事前にストアに質問して確認いたしました。利用される際は念の為確認されることを勧めます。
厳重な注意: 何があっても絶対に一般可燃ゴミや一般不燃ゴミに捨ててはいけません。ゴミ集積場やゴミ収集車はゴミ処理場で火災が発生する可能性があります。自治体でリチウムイオン電池を回収している場合は、回収対象と手順などを確認してください。機器を分化して取り出したリチウムイオン電池は対象外のことがあります。
交換手順
OMENの分解は難しくありません、以下の記事を参考にしてください。
[自己責任] HP OMEN 15-dh0010TX のHDDをSDDに換装する
記事にもありますが「ヒンジ側のネジ2箇所は斜めに入っていて非常に硬いので、絶対に頭をなめないように慎重に」外してください。頭をなめてドライバーで回せなくなるとアウトです。
外したらこのようになります。

せっかく分解したので少し掃除しましょう。

クーリングファン(2箇所)の誇りをエアーダスターで吹き飛ばします。背面の排気口拭きも吹き飛ばしましょう。モデルによっては両側面にも排気口がある4方向排気のものもあります。底板のメッシュ部分は吸気口にあたるので埃が付着しているので、こちらは綺麗に拭き取りましょう。
掃除が終わったら基盤にささっているケーブルを静かに外します。絶対に金属ドライバーとか使わず、分解した時に使ったオープナーのようなものが良いでしょう。

4箇所ネジで止められていますのでそれを外せばOK。

新しいバッテリーを取り付けてコネクタを慎重に接続します。
斜めに入っていないかなどを慎重に目視確認。
問題なければ元通り底板をはめてねじ止めして終了です。
確認と後始末
ACアダプタを接続し、起動して「HPサポートアシスタント」でチェックしましょう。
サイクル回数は0回のはずです。
最大容量では新品の純正でもばらつき等の関係で100%にはならないかもしれません。

筆者のOMENでバッテリー交換後は97%でした。
交換後のバッテリーを発送するわけですが、購入した新品バッテリーが入っていた梱包をそのまま利用します。
しっかり入れてオリジナルの薄っぺらいダンボールに入れてから、緩衝材をしっかり入れてさらに段ボールに入れます。万が一にも大きな衝撃がバッテリーに加わらないようにしましょう。安全な梱包で発送するまでが責任です。
バッテリーストアから来る伝票は佐川急便の着払い伝票です。自宅の郵便番号・住所と電話番号、氏名をしっかり書いて貼り付けます。
佐川急便では集荷依頼はネットより電話がよろしいでしょう。
というのも佐川急便ではネットから依頼すると、送り先住所等等を全部いれないとならず、さらに追跡番号もバッテリーストアの伝票とは別に発行されてしまいます。下手するとバッテリーストアの伝票を剥がされてしまう可能性がありますので、電話で着払い伝票はすでに貼り付けずみで集荷だけしてほしいことを告げた方が安全です。
リフレッシュできたので、またガンガンつかってあげましょう!