noteに「旅路の部屋 別館」を作りました。毎日更新中。

【実測検証】Galaxy S25 Ultraのカメラ自動切り替えを距離別テスト

モバイル・デジタル一眼
記事内に広告が含まれています。
■ 広告 ■

はじめに

前回の記事「Galaxy S25 Ultra vs Xperia 1 VII、どちらを選ぶべきか?」(https://aichanworld.com/wd/2025/07/05/flagship/)の最後で「Galaxy S25 Ultraを選択したと書きました。購入してから日が浅いものの、カメラメイン用途で使っているiPhone 15 Pro Maxの標準カメラアプリとは振る舞いが違うことに気づきました。

Galaxy S25 Ultraでは、被写体との距離が非常に近い場合、まず超広角カメラ(0.6倍)を使用して撮影し、そこから倍率を上げていっても焦点が合ったまま拡大されていきます。一方、iPhone 15 Pro Maxではカメラが自動で切り替わり、焦点が合わなくなることがあります。

この違いを理解するため、実際にGalaxy S25 Ultraで撮影距離を変えて検証してみました。

■ 広告 ■

Galaxy S25 Ultraの自動カメラ切り替えとは?

なぜ自動で切り替わるのか?

Galaxy S25 Ultraの標準カメラアプリでは、ユーザーが選んだズーム倍率に相当するカメラが必ず使われるわけではありません。被写体との距離や光量をAIが分析し、最適なカメラを自動で選択します。

たとえば、5倍ズームを選択しても、被写体との距離が近すぎる場合は、最短撮影距離の短いレンズが自動選択され、デジタルズームで補完される仕組みになっています。

4つのカメラの最短撮影距離

Galaxy S25 Ultraには、以下の4種類のリアカメラが搭載されており、それぞれ異なる最短撮影距離を持っています。

  • 超広角カメラ (0.6x):約3cm
  • 広角カメラ (1x):約10cm
  • 3倍望遠カメラ (3x):約18cm
  • 5倍望遠カメラ (5x):約24cm

この最短撮影距離が自動切り替えの重要な要素となります。

5倍ズームを選択しても、被写体との距離が20cm以内など、5倍望遠カメラではピントが合わない場合は、自動的に広角レンズや3倍望遠カメラに切り替わり、そこからデジタルズームで5倍相当の画角を作り出します。

■ 広告 ■

【実測検証】被写体との距離1mでのテスト結果

実際にGalaxy S25 Ultraで、被写体との距離約1mに設置した被写体を、ズーム倍率を0.6倍、1倍、2倍、3倍、5倍、10倍、30倍、100倍と変更して撮影しました。

以下の表のデジタルズームの焦点距離はAdobe Lightroomで確認したものです。

設定倍率:0.6
自動選択されたカメラ:超広角13mm
設定倍率:1
自動選択されたカメラ:広角23mm
設定倍率:2
自動選択されたカメラ:広角23mm
(クロップズーム、46mm相当)
設定倍率:3
自動選択されたカメラ:望遠69mm
設定倍率:5
自動選択されたカメラ:超望遠115mm
設定倍率:10
選択されたカメラ:超望遠115mm
(デジタルズームで230mm相当)
設定倍率:30
自動選択されたカメラ:超望遠115mm
(デジタルズームで690mm相当)
設定倍率:100
自動選択されたカメラ:超望遠115mm
(デジタルズームで2300mm相当)

検証結果の分析

距離1mでは、選んだズーム倍率に応じて光学的に最適なレンズが自動選択されています。5倍を超えるズーム倍率ではデジタルズームで補完されています。

■ 広告 ■
■ 広告 ■

【実測検証】被写体との距離10cmでのテスト結果

次に、被写体との距離約10cmで同様のテストを実施しました。1mの場合との違いに注目してください。

設定倍率:0.6
自動選択されたカメラ:超広角13mm
設定倍率:1
自動選択されたカメラ:超広角13mm
(デジタルズームで21mm相当)
設定倍率:2
自動選択されたカメラ:超広角13mm
(デジタルズームで43mm相当)
設定倍率:3
自動選択されたカメラ:超広角13mm
(デジタルズームで65mm相当)
設定倍率:5
自動選択されたカメラ:超広角13mm
(デジタルズームで108mm相当)
設定倍率:10
自動選択されたカメラ:超広角13mm
(デジタルズームで216mm相当)
設定倍率:30
自動選択されたカメラ:超広角13mm
(デジタルズームで649mm相当)

検証結果の分析

距離10cmでは、1mの場合とは大きく異なり、どの倍率でも確実に焦点が合う超広角カメラが選択されています。0.6倍を超える倍率は全てデジタルズームで処理されています。

これは、他のカメラでは最短撮影距離の制約によりピントが合わないためです。

■ 広告 ■

AI最適化による暗所撮影への対応

明るさによる自動選択

暗い場所での撮影では、より明るく撮影できるカメラが優先的に使用されます。望遠レンズは広角レンズに比べて暗いため(F値が大きい)、低照度下では明るい広角レンズで撮影し、デジタルズームで画質を補完します。

AIによるリアルタイム分析

Galaxy S25 UltraはAIを活用して被写体やシーンをリアルタイムで認識しています。このAIが以下の情報を総合的に分析します:

  • ズーム倍率
  • 被写体との距離
  • 光量(明るさ)
  • 撮影シーン

これらの分析結果に基づいて、その場面で最も高品質な写真が撮れるレンズと画像処理を自動で選択・適用しています。

■ 広告 ■

自動切り替えのメリット

この自動カメラ切り替え機能には、ユーザーにとって大きなメリットがあります。

最大のメリットは、ユーザーが意識しなくても、様々な撮影状況においてカメラの特性を気にすることなく、シャッターチャンスに集中できることです。

従来の標準カメラアプリでは、撮影距離や光量を考慮してカメラを手動で選択する必要がありましたが、Galaxy S25 UltraならAIが最適解を自動で判断してくれます。

■ 広告 ■

手動でカメラを選ぶ方法

プロモードの活用

背景ボケを大きくしたい場合など、自分でカメラを選びたいこともあります。そのような場合は、以下のいずれかの方法を使用しましょう:

  • 「プロ」モードに切り替え
  • 純正の「Expert RAW」アプリを別途インストール

Expert RAWアプリはSamsung Storeアプリを使用してインストールします。Google Playではありませんのでご注意ください。

これらのカメラアプリでは、設定したカメラで確実に撮影されます。

使い分けの提案

  • 日常撮影:標準カメラアプリ(AI自動選択)
  • 作品撮り:プロモードまたはExpert RAW
■ 広告 ■

まとめ

検証結果から分かったこと

今回の実測検証により、Galaxy S25 Ultraの標準カメラアプリは、最短撮影距離・被写体との距離・光量をAIが総合的に判断し、最適なカメラレンズを自動で選択することが確認できました。

特に注目すべきは:
距離1m:各倍率に応じた光学レンズが選択される
距離10cm:超広角カメラ固定でデジタルズーム処理

距離は今回検証した実例ですが、被写体との距離に応じてこのように自動的に処理が行われることを覚えておきましょう。

ユーザーへのメリット

これにより、ユーザーは細かな設定を気にすることなく、あらゆるシーンで高画質な撮影が可能になります。特別な操作をしなくても、様々な状況でシャッターチャンスに集中できるのが大きなメリットです。

使い分けの推奨

この自動カメラ選択に頼りたくない場合は「プロ」モードか「ExpertRAW」アプリを使いましょう

■ 広告 ■

参考情報

カメラ仕様と最短撮影距離

自動レンズ切り替えとAI最適化

タイトルとURLをコピーしました