新型コロナウイルス感染拡大にともない、現金のやりとりを避けるために急速に広がったキャッシュレス決済。特にQRコード決済は雨後の筍のようにサービス乱立状態です。こんなQRコード決済に未来はあるのでしょうか?
QRコード決済の現状
現在非常に多くのQRコード決済が乱立しています。
Wikipediaで「QR・バーコード決済」を調べるとこれだけありました。
耳にした、目にしたことがあるものはごく僅かです。
いやはやびっくり!
会員数は不明のものが多いですが、トップはLINE Pay、次がPayPay、そしてd払いのようです。
決済プロバイダ
PayPay、LINE Pay、楽天ペイ、au PAY、メルペイ、d払い
金融機関系サービス
事業者型Pay(三井住友銀行の口座連動型銀行Pay)、ほくほくPay、はまPay、YOKA!Pay、OKI PAY、ゆうちょPay、J-COIN Pay、BankPay、りそなウオレット、Payどん、&Pay、PayB
イベント会場での決済や個人間送金決済を想定して提供
pring、pixiv PAY、SMa-sh pay、SKIYAKI PAY
ハウスカードとして提供
FamiPay、Tマネー、コーナンPay、CooPay、さるぼぼコイン
その他
QUOカードPay、EPOS Pay、PAY ID、atone、WILLERSアプリ
QRコード決済の問題点
メリットは現金を扱わなくて済むのでレジ締めが楽だとか、現金を扱うリスクが減るというのはわかりきった話なので、ここでは問題点に注目します。
レジ精算の手間
利用者側
SuicaなどのICカードタッチ決済は、店頭読み取り端末にスマホやICカードをタッチするだけですので、基本的には操作は一切不要です。
タッチの種類によっては指紋認証などのセキュリティ認証が入る場合もあります。
QRコード決済は違います。
アプリを立ち上げて決済バーコードを表示させる。表示させるのが早すぎるとタイムアウトを食らって再表示しなくてはならずレジで慌てることもよくある。
読み取り方式では、アプリを立ち上げて店頭のQRコードを読み取り、支払い額を入力して店員に見せて確認してもらってから支払いボタンを押し店員に結果を確認してもらう。
読み取り方式は読み取り機が必要ないので店の初期コストは安いですが利用者はまあめんどくさい。
モバイルTカードでポイントをためてPayPay支払いとかめんどくさいの絶頂で最悪です。
どう考えても、カードかスマホをそのままかざすだけのほうが圧倒的に速い。
それに引き換え、QRコード決済はロック解除してアプリ起動しないといけないという絶対的に不利で面倒くさい。
面倒くさいのみならず、アプリを起動して操作が必要なので、スマホに慣れていない高齢者の方などにはハードルが相当高い。
レジ側(スマホのバーコードをレジ操作でスキャンする場合)
- 商品の価格などを入力するかスキャンするなどで通常どおり請求金額を提示する。
- 客が決済アプリを開いてコードをバーコードを表示するのを待つ
- ハンドスキャナで客のスマホのバーコードをスキャンする。
レジ側(店に用意されている印刷されたQRコードをスマホで読み取る場合)
- 商品の価格などを入力するかスキャンするなどで通常どおり請求金額を提示する。
- 客が決済アプリを開いてレジにあるQRコードをスキャンする。
- 決済アプリの店名に間違いがないことを客自身が確認する。
- 店から提示された合計金額を入力して店員に見せる。
- 客が支払いボタンを押す。
- 店員は客のスマホが支払い済みになったのを確認して精算終わり処理。
まあ、手間のかかること。下手すりゃ現金精算のほうが速いです。
QRコード決済は利用者・店側ともに操作に手間がかかり、レジが混雑する時間帯では現金精算のほうが速いくらいになりますし、操作も煩雑でスマホ不慣れな方には向いていません。
まとめ
個人的な意見ですが、とりあえずはFelica決済、将来的には世界共通のNFC決済が主流となると考える。
QRコード決済は、利用者・レジ担当者にかかる手間から考えるとキャッシュレス決済黎明期だけの存在でしかない。