Googleのクラウドサービスには、現在は個人向けのGoogle Oneと法人向け(個人契約もOK)のGoogle Workspaceがあります。どちらが良いかは一口には言えませんが、セキュリティ面を考えるとGoogle Workspaceだということになります。
Google One
Google Oneは一般個人ユーザー向けにGoogleが提供するクラウドサービスの名称で主に以下の機能をユーザーに提供します。
上記の記事ではGoogle Oneの機能についてあまり触れていませんでしたので概略を説明します。
Google Drive
お馴染みのクラウドストレージであるGoogle Driveです。
無料では15GBまでの容量があります。この容量にはファイルや写真の格納スペース、Gmailの格納スペースが含まれています。
15GBというと、文書ファイルやメールを格納している分には結構十分な容量に思えますが、写真を多く格納すると一発でオーバーします。特にAndroidユーザーはGoogle Driveがある意味不可欠でもありますので、このあたりは要注意点です。
iPhoneユーザーにiCloudが必要なように、AndroidユーザーにもGoogle Driveが同じ意味で必要だとも言えます。
Google OneではこのGoogle Driveの容量を増やすことができ、プランにより100GB、200GB、2TBの3種類を選べます。200GBと2TBでは随分開きがありますね、500GBとか1TBがあっても良さそうなものですが….。
Gmail
基本的な機能は無料版でもGoogle Oneでも変わりません。
格納容量(100GB〜2TB)の中にGmail格納容量も含まれるのも同じ。
Google Oneを契約したからといってGmailの使い方が変わるわけではありません。
サポート
無料アカウントではWEB情報でのセルフサポートのみですが、Google Oneではライブチャット・メール・電話による23言語でのサポートを受けることができます。23言語ってさすが世界に展開するGoogleです。
筆者の場合、何かどうしても困った不具合っぽいものがでない限り、各種クラウドサービスを利用する中でサポートがなくて困ったことはありませんし、Googleのように普及率の高いサービスを利用している場合は、いわゆる「Google先生」(Google検索のこと)でかなり解決できることが多いです。
といっても、Google検索で得られる情報は玉石混合でシステムの変更などもあって結果的に事実ではなくなっていることも多いので、時短のためにはこうした正規のサポートがタイムリーに使えるのは助かるシーンがあるかもしれません。
プレミアム(2TB)プランのみの機能
ビデオ通話機能の強化
・Google Meetでの最大24時間通話が可能。プレミアム以外は最大1時間。
・YouTubeライブ配信でのいビデオ通話。
・Google Meetでのノイズキャンセル。
・Google Meetのビデオ通話の録画。
Google One VPN
VPNとはVertual Private Networkのことで、既存の通信方法を使って行われるすべての通信を暗号化して、傍受などから保護することです。
パブリックなWifiなどを使うときには必須機能だと言えます。:
筆者は以前Express VPNというVPNサービスを利用していました。速度面でも定評のあるサービスですが、1ヶ月1,450円とお安くありません。
Google One VPNは利用地域のサーバーに接続されますので中国などでは利用できません(ジオブロック)が、Express VPNは中国でも利用可能です。
注意1:
Express VPNはサーバー側にログを残さないノーログポリシーを採用していますが、Google One VPNはノーログポリシーがありません。悪用されることはないとは思われますが、通信内容がGoogleにより傍受されている「かもしれない」ことは覚えておくべきでしょう。
注意2:
Google One VPNが使えるのはAndroidかiOSのモバイル端末だけでPCやMacには使えません。その点Express VPNはプラットフォームを選ばないので、空港などでMacでちょっと繋いで仕事をするときも十分役立ちますが、Google One VPNはスマホしか使えませんので要注意。
Google Workspace
Google Workspaceは個人事業主から大企業までカバーできるクラウドサービスですが、実は個人一人でも契約することができます。筆者は一人でGoogle Workspaceを使っています。
最大の違いはセキュリティ
Google Oneが無料のGoolgeサービスの延長上にあるのでセキュリティも然りです。
例えば、ファイル共有をした場合、Google Oneで設定によりGoogleアカウントを持つ人なら誰に対しても公開できてしまいますし、リンクを知っている人なら誰でもアクセス可能な状態にすることができます。
企業ユースでは作為不作為を問わず社員が勝手に社外の人にファイル共有して、会社の情報を漏洩するようなことは絶対にあってはならないわけです。
Google Workspaceは組織単位でアカウント管理を行うことができ、ユーザー毎にできることを制約できたりします。
デフォルト状態では、Google WorkspaceのGoogleアカウントを使って、Google Oneや無料Googleの共有にファイルを作ると、そのファイルはたとえ無料Googleアカウントの人のGoogle Driveであっても、Google Workspaceの組織のGoogleアカウントでしかアクセスできません。組織外の人(Google Oneのアカウントの人)にはアクセスできないファイルをGoogle Oneの共有に作ってしまいます。
クラウドストレージは金庫!
そんな厳しいせキュルリティ個人で使う分には関係ないと思いますか?
筆者はGoogle WorkspaceとMicrosoft 365 Apps for Businessという法人用サービスを個人で利用しており、昔ならローカルPCに保存していたような個人データもこれらのクラウド上に保管しています。
それらの中には他人には見られなくない・見られると少々困るかもしれないファイルもあるわけです。今時、皆さんのタブレットやスマホ、PCの中にはそういうファイルが必ずあるはずです。
ローカルPCやスマホ、タブレットにしか保存されていないデータはハードウェアが壊れたり紛失したりすると取り戻せません。しかしクラウドストレージの場合は、データセンター内でバックアップされていますので、少なくともハードウェアの故障によるデータロストは防げます。
重要な情報が本来共有させたくない相手に誤って共有をかけてしまい、さらに招待まで送ってしまうようなことは絶対あってはなりません。
Google Workspaceは契約した範囲内のユーザーしか使えません(組織内)。
一人だけでで契約すれば自分だけ、数名程度の小さな会社であったとしても、従業員をGoogle Workspaceで管理者(通常は契約した人)の操作でユーザーを作って必要な権限だけ与えれば良いのです。退職したらアカウントを削除すればその従業員は2度とあなたのGoogle Workspaceにはアクセスできなくなります。
独自ドメイン
Google Workspaceの場合のアカウントは***@gmail.comではありません。
利用する条件として独自ドメインを設定する必要があります。といっても、Google Workspace申し込み時にGoogle Domainsというサービスを使って一緒に設定できるので難しくありません。
費用はドメイン名の末尾により変わりますが、.comや.netでは1,400円/年となります。その代わり、ありふれた如何にもGoogleでございという***@gmail.comではなく、***@hogehoge.netといった独自のもの、会社名や組織名などを反映したアドレスを取得できます。
こうして作った独自ドメインのアドレスもGoogleアカウントですので、多くのGoogleサービスでは自動的にGoogleアカウントとして扱われます。
Google Oneのアドレス(アカウント)は無料の***@gmail.comなので世間一般での信用を得るのは厳しいものがあり、特に個人事業主であったとしても名刺に***@gmail.comアカウントを刷るのは信頼を揺るがせる一因になります。
「え、フリーメアド使っている奴に仕事頼んで大丈夫か?セキュリティとかも心配だな」
同じGmailアカウントでもGoogle Workspaceの独自ドメインのい***@hogehoge.netなどだと、相手はGoogleとは思いませんし、オフィス名を入れたドメインだと相手も普通に納得するはずです。
料金比較
個人用と法人用なので一律比較は難しいのですが、Google Driveの容量が同じ2TBのプランで比べましょう。
(2TBプランで比較) | Google One | Google Workspace |
プラン名称 | プレミアム | Business Standard |
Google Drive容量 | 2TB | 2TB/人 |
月額(税込) | 1,300円 | 1,496円/人 |
年額(税込) | 13,000円 | 17,952円/人 |
Google Workspaceの方は年払いによる割引がありませんし、ドメインの維持費が年間1,540円(税込)必要になります。
価格的にはGoogle Workspaceの方が高くなりますが、セキュリティ・安心度がかなり違います。この程度の価格差で安心レベルがかなり違いますので、クラウドストレージにお金を払う気になったら、筆者はGoogle Workspaceの方を勧めます。
Google Workspaceのプロモーション(初年度10%オフ)
ここから申し込めば、Business StarterあるいはBusiness Standardの初年度10%オフになります。申し込みをされる方の所在が日本国内のみに限ります。
STEP1:当サイト限定で下記のボタンから14日間無料試用を申込みください。
STEP2:下の緑色の大きなボタンからプロモーションコード申込をしてください。プロモーションコードの発行は自動ではありませんので若干のお時間を頂戴いたしますが、1回だけ有効なプロモーションコードをお送りします。
STEP3:14日間の試用期間期間中にプロモーションコードを使用して支払いの登録をしてください。請求時に10%オフの額で請求されます。
なお、Google OneからGoogle Workspaceへの移行はできないので注意してください。
両者は似ていますが全く別のシステムですので、最初はGoogle Oneで使ったけれど、セキュリティなどが心配だからGoogle Workspaceに変えたいと思っても移行はできません。
新たにGoogle Workspaceを契約してGoogle Driveの中は自分でシコシコ移動することになります。固定回線でアップロード容量(上り)に制限がある場合には注意が必要です。