Garminのウェアラブルが血中酸素ウェルネスに対応

Garminのウェアラブルが血中酸素ウェルネスに対応

腕時計型ウェアラブルデバイスの技術では世界トップレベルと言っても過言ではないのがGarminです。新型コロナ感染拡大にともない注目を浴びている血中酸素飽和度(SpO2)で、Appleを含め各社ともウェルネス目的・非医療目的での血中酸素ウェルネス測定に対応してきており、Garminも日本では昨日(28日)に対応デバイスのファームウェアアップデートを実施しました。

GarminでのSpO2測定が可能になった

ソーラー充電対応で相当長くバッテリーが持つ愛用のスマートウォッチです。

バッテリーに関する限り一日半しか持たないApple Watchは敵ですらありません。

Garminに今までなかったのが、新型コロナ感染拡大に伴って注目されている血中酸素飽和度の測定機能です。

厳密に言うと、薬機法の承認をとっているわけではないので医療目的での血中酸素飽和度測定ではなく、結句酸素ウェルネスみたいな感じで、自分のウェルネス目的で使うものです。

そして日本向けのGarmin製品の一部に昨日28日にアップデートが配信され、対応機種であれば何らかの形での血中酸素のレベルが測定できるようになりました。

Instinct Dual Powerの場合

スポット測定と睡眠中の連続測定の両方に対応しています。

測定に要する時間は20秒から30秒程度とスマートウォッチとしては短め。

スポットで測定するとこんな画面です。

イマイチわかっていないのですが、スマートフォンアプリのGarmin Connect Mobileではスポット測定の値を見ることはできないようで(Ver4.42です)すが、睡眠中連続測定を有効にしておきますと、翌朝起きて同期するとGarmin Connect Mobileではこんな画面をみることができます。

寝ている間の連続測定ですから、横向きに寝てGarminを装着したほうの腕が体の下敷きになったりすると一時的に血行がわるくなり値が下がることがあるそうです。

一般にスマートウォッチでの測定は、画面を上にして腕を心臓の高さに上げて静止させた状態にするわけなので、寝ている間にどうなっているかわからない状態との値とは異なって当然かと思います。

睡眠中のSpO2を連続測定するのは始めてですので面白いといえば面白い。

Garminの血中酸素測定バリエーション

スポットではどのモデルでも測定できると思いますが、モデルによって測定可能な方法が異なります。

モデル特化用途直販税込価格SpO2測定方法
Enduroマルチスポーツ115,500円スポット、終日、睡眠時
Venu Sqマルチスポーツ28,800円スポット、終日、睡眠時
Descent Mk2ダイビング162,800円スポット、終日、睡眠時
Descent Mk2iダイビング195,800円スポット、終日、睡眠時
Approach S62ゴルフ68,200円スポット、睡眠時
fenix 6X Pro Dual Powerマルチアクティビティ143,000円スポット、終日、睡眠時
fenix 6 Pro Dual Powerマルチアクティビティ132,000円スポット、終日、睡眠時
fenix 6S Pro Dual Powerマルチアクティビティ121,000円スポット、終日、睡眠時
fenix 6Xマルチアクティビティ121,000円スポット、終日、睡眠時
fenix 6マルチアクティビティ115,500円スポット、終日、睡眠時
fenix 6Sマルチアクティビティ99,000円スポット、終日、睡眠時
fenix 5X Plusマルチアクティビティ120.780円スポット、終日、睡眠時
quatix 6X Dual Powerマルチアクティビティ143,000円スポット、終日、睡眠時
Instinct Dual Power Surf Editionアウトドア54,780円スポット、睡眠時
Instinct Dual Power Tactical Editionアウトドア54,780円スポット、睡眠時
Instinct Dual Powerアウトドア51,480円スポット、睡眠時
Legacy Hero Seriesライフログ54,780円スポット、終日、睡眠時
Legacy Saga Seriesライフログ54,780円スポット、終日、睡眠時
vívomove Luxeライフログ55,000円スポット、睡眠時
vívomove Styleライフログ39,600円スポット、睡眠時
vívomove 3/3Sライフログ30,800円スポット、睡眠時
vívoactive 4/4Sライフログ43,780円スポット、終日、睡眠時
Venuライフログ54,780円スポット、終日、睡眠時
MARQ Golferゴルフ286,000円スポット、終日、睡眠時
MARQ Driver自動車レース363,000円スポット、終日、睡眠時
MARQ Adventure登山275,000円スポット、終日、睡眠時
MARQ Aviator飛行機操縦308,000円スポット、終日、睡眠時
MARQ Captainボート・ヨット操縦286,000円スポット、終日、睡眠時
MARQ Athleteランニング231,000円スポット、終日、睡眠時
ForeAthlete 945ランニング76,780円スポット、終日、睡眠時
ForeAthlete 745ランニング49,280円スポット、終日、睡眠時
ForeAthlete 245 Music Japan Limited Editionランニング49,280円スポット、睡眠時
ForeAthlete 245 Musicランニング43,780円スポット、睡眠時
ForeAthlete 245 BEAMS限定モデルランニングスポット、睡眠時
ForeAthlete 245ランニング38,280円スポット、睡眠時
vivosmart 4ライフログ18,130円スポット、睡眠時

<測定方法の説明>
・スポット:ワンショットでその時点のみの測定
・睡眠時:睡眠を検知している間は連続測定
・終日:24時間連続測定

他社のスマートウォッチのSpO2測定(推定)にはワンショットのみのもの多くありますが、GarminではSpO2測定対応モデルでは、最低でもスポット測定と睡眠時測定に対応しています<赤字>

上の表示でおわかりの通り、過半数のモデルはスポット測定と睡眠時測定に加えて24時間測定する終日測定にも対応しています。



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実売5万円以下で終日SpO2測定可能なモデル

おすすめは2モデル

終日測定可能なモデルで実売が5万円を切るであろうモデルを青文字でマークしました。

以下の表がSpO2のスポット測定・終日測定・睡眠時測定に対応した実売5万円以下のモデルです。意外と少ない6モデル。

モデル直販
税込価格
ディスプレイアプリ
対応
Suica常時
表示
その他
Venu Sq
(エントリー)
28,800円1.3インチ、
LCD、240 x 240
X 
Venu54,780円1.2インチ、
AMOLED、340 x 340
X 
Legacy Hero Series
(アメリカンヒーロー)
54,780円1.3インチ、
MIP、260 x 260
X直射日光下でも見やすい半透過メモリインピクセル採用。
Legacy Saga Series
(スターウォーズ)
54,780円1.1インチ、
MIP、218 x 218
X直射日光下でも見やすい半透過メモリインピクセル採用。
vívoactive 443,780円1.3インチ、
MIP、260 x 260
直射日光下でも見やすい半透過メモリインピクセル採用。
vívoactive 4S43,780円1.1インチ、
MIP、218 x 218
直射日光下でも見やすい半透過メモリインピクセル採用。
ForeAthlete 74549,280円1.2インチ、
MIP、240 x 240
直射日光下でも見やすい半透過メモリインピクセル採用。

注目したいのはメモリインピクセル(MIP)採用のモデルです。

スマートウォッチがもっとも使いにくい点は手首を返す仕草をするか、ボタンを押すか、タッチするかでないと画面が表示されないので、いわゆる「チラ見」ができないことです。チラ見ができないのはシチュエーションによっては困ることもあります。

MIP採用モデルは、常時表示であり自ら光らないので、大抵のディスプレイが見にくくなる真夏の直射日光下でも全然平気なことです。むしろ明るければ明るいほど見やすくなります。そのかわり暗いと見えないのでバックライトがついています。

ただし表示の明るさ・鮮やかさでは圧倒的にAMOLEDのVENUの圧勝だと思いますが、チラ見非対応(笑)です。AMOLEDの鮮やかな表示(HUAWEI Watchとかすごく鮮やかです)に見慣れてしまうと、MIPのカラーはうーん、なんだかんぁと感じるのが正直なところで、わかってはいても見るとがっかりするでしょう。

それでも晴天下では逆に非常に見やすいこと、常時表示であることは時計として当然だと思います。鮮やかさはその次です。

筆者が常用するInstinct Dual Powerは、鮮やかどころかモノクロMIPです。モノクロですよ、モノクロ!でも、直射日光の下でスマホのAMOLEDが見えなくても、MIPのInstinct Dual Powerははっきりくっきりです!

MIP採用モデルのうちLegacyシリーズは、アメリカンヒーローやスターウォーズ絡みのデザイン(というかフェイス)があり、その使用料がかかっているからでしょう、割高になっています。このあたりがよほど好きな人でない限り、Legacyシリーズは選ぶ必要性がありません。

筆者のおすすめは….
・vivoactive 4
・ForeAthlete 745
…..の2モデルです。

おすすめの理由:
・実売5万円以下
・Suica対応
・MIP採用で常時表示、直射日光下でも見やすい
・終日SpO2(血中酸素レベル)測定可能
・Connect IQストアのアプリやフェイスのダウンロードしての利用に対応

vivoactive 4Sはフェイスが小さめで解像度がやや落ちますが機能的には同じ。小さめフェイスが良いかたはvivoactive 4Sでしょうか。

2モデルの違い

では、vivoactive 4/4S、ForeAthlete 745の違いをざっくりと見ましょう。

vivoactive 4/4SForeAthelte 745
操作タッチ操作ボタン操作
バッテリー駆動スマートウォッチモード:最大5日間
GPSモード:最大18時間
スマートウォッチモード:最大7日間
GPSモード:最大16時間
呼吸数ヨガ・ブレスワーク中
終日、睡眠中
終日、睡眠中
ゴルフ機能
事故検出○(スマートフォン接続時のみ)○(スマートフォン接続時のみ)
希望小売価格43,780円49,280円
Amazon価格
(Amazonが販売するもの)
37,730円44,027円
“vivoactive 4”“ForeAthlete 745”
向いている人タッチ操作で普通にスマートウォッチが気軽に使いたい人向け。でもそこはGarminなのでトラッキングは充実。これで不満がでれば、各アクティビティに特化したタイプを買うと良い。ラン・バイク・スイムの機能が充実している。トライアスロンとかやる人はこれ一択。普通の人が使ってももちろんOK

タッチ操作とボタン操作

vivoactive 4/4S(両者の大きさはフェイスのサイズの違いで4Sが40mm、4が45mm)が一般のスマートウォッチと同じくタッチ操作です。

ForeAthlete 745は走りながらでも簡単な操作はできるようにボタン操作でありタッチパネルではありません。

筆者のInstinct Dual Powerもアウトドア仕様なのでボタン操作です。

タッチ操作:
操作が直感的にで簡単であるが、濡れた手、手袋をした手や水中ではアウト。
スマホ同様フェイスのガラスが指紋や皮脂ですぐに汚れて見苦しく汚らしい。

ボタン操作:
操作は煩雑になるが、手が濡れていても水中でもOK、それこそ手でなくてもボタンが押せれば操作できる。
タッチ操作に比べるとフェイスは汚れにくい。

標準的バッテリー寿命

vivoactive 4は最大5日、ForeAthlete 745は最大7日間。

経験的には推定で控えめにみて前者は3日ほど、後者は5日ほどとみてもよいでしょう。
できれば5日は持たせたいですね。
5日持てば2泊旅行でも充電ケーブルなしでいけますから。

どちらが良い?

はっきり言ってこちらが抜きん出ているというのはありません。

最大の違いであるボタン操作とタッチ操作で決めても良いかもしれませんが、アスリートな方はもちろんForeAthleteだと思います。

筆者の好みはInstinct Dual Powerのように操作は面倒でも確実なボタン操作を選びたいですね。

Garminのメリット

はっきり言ってApple Watchのような派手さはありませんが、いろいろなアクティビティに特化したモデルがあるのはGarminです。

気になるのは、ダイビングのときはDescentを使うけれどお仕事のときはvivoactive 4を使いたいなんてときです。

Garminが良いのは、複数のGarminウェアラブルデバイスをもっていてもそれらの基本的なデータが相互に反映されることです。

vivoactive 4で8,800歩まで歩いて、そこからDescnetに取り替えたとしたら優先デバイスをDescentに切り替えるだけで、Descnetのほうにもそれまでの8,800歩が反映されてそこから歩数が加算されます。取り替えてゼロから始まるわけではありません。

デバイスを一つしかもっていないと関係ないですが、状況により使い分けたいときには助かりますね。



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