先日の記事 で、GARMINスマートウォッチのVenu 2 PlusとVenu 3の比較をしました。今回、自腹でVenu 3を購入しましたので実際に使って感じた点で比較してみます。Venu 2 PlusにするかVenu 3にするか迷っている方の参考になるかも?合わせてApple Watchとの違いなどもシリーズ中7機種を使用してきた立場で率直なところを書いています。
<注意>
本記事ではフェイスにVenu 3、Venu 2 Plusともに3rdパーティ製の”GLANCE watch face”というものを使っています。組み込みのフェイスではありません。
Venu 3とVenu 2 Plusの大きな違い3点
細かなスペック比較は以下の記事をご覧ください。
大きな違い3点:
・公称稼働時間55%増加
・昼寝(仮眠)検出
・HRVステータス
この3点がスペックの上で一番進化したと思える点です。
進化した3点について使ってみて感じること
稼働時間が長くなった
公称稼働時間が長くなっていますが、もともとVenu 2 Plusでも1週間以上持ちますので、これくらいが当たり前になっており正直なところ感動はありません。
数日の旅行では旅行中に運動してトラッキングしたりGPSを高頻度で使わない限りは、充電ケーブルは不要です。
Apple Watchと違って磁気充電器などは不要で、GARMINの主要機種共通のケーブル(Type-AまたはType-C)だけがあれば良いので荷物の負担にはなりません。
稼働時間が長いので、1日あたりのバッテリー消耗は非常に少ないため、仮に毎日充電すると充電完了までの時間は短いです。一方Apple Watchは丸一日使うとシャワータイムだけでは充電がおわらない(Apple Watch Series 7)ので毎日の充電不可欠であり、いい加減嫌になりました。
GARMINを使うようになってから、1週間は当たり前の世界になりまして、その基準から言えば9日が14日なるのは大変こころ強いですが使ってすぐにありがたみがあるものでもないです。
昼寝が検知できる
これまでGARMINウォッチでは昼寝は検出できませんでしたが、Venu 3では昼寝というか夜の睡眠以外のうたた寝や仮眠が自動検出されるようになりました。
この例は夕方、動画を見ながらこっくりこっくりやってしまったところ。
54分間も寝てしまったので「30分未満にしましょう」とVenu 3に叱られています(笑)。
睡眠モニターのように必須ではないですが、なかなか面白い。
HRVステイタス
これについては12月14日の記事で取り上げています。
上の記事に書いていますが、気になることが頭から離れない状態が続いて低迷していました(赤い三角)がそれが解決したので、急速にHRVステイタス(7日間平均)は回復しているのが下の図でわかります(Garmin Connectアプリのスクリーンショット)。
ストレスの状況を顕著に表すと言われているHRV(心拍変動)を目で見てわかるのは、目に見えないストレスを可視化するということで、自分の体調管理・気分の管理・仕事効率の管理などに必要不可欠のように思います。
筆者が使っているGARMINではInstinct 2X Dual Powerでも同じように取得できます。
使ってわかった変化点
画面サイズの違い
Venu 2 Plusの解像度は1.3インチディスプレイで416 x 416 px、Venu 3は1.4インチで454 x 454 pxと進化しています。
写真で見ると大差ないように見えますが手に着けると明らかに差があります。
右がVenu 2 Plus、左がVenu 3。微妙に左側のほうが大きいです。
大きなフォントを使える
時刻・データ表示のフェイスは冒頭のように3rdパーティ製のGLANCE watch face”を使っており、フォントはフェイスアプリで固定のため、純粋にディスプレイが大きくなった分、Venu 3のほうがフォントも大きいです。
ここでいう大きなフォントは、Venu 3の中でフォントを標準のものと大きめのものに変えることができるということで、これはウィジェットや設定画面、通知表示などで表示されるフォントに影響を与えます。
大きなフォントをオフにした標準状態がこちら。
大きなフォントにしたのがこちら。
写真ではわかりにくいのですがやや大きくなっていると思います。実機で大きなフォントをオン・オフすると「おお!」とプチ驚きます。
老眼の方(筆者もそうですが)で裸眼で見るときに楽です。
おまけ:Venu 3とApple Watch
筆者はApple WatchをSeries 1、2、3、5、7と使ってきたファンですので、決してApple Watchを敵視するわけではないですが、これらの進化点についてApple Watch Series 9と比べてみましょう。
両者は価格も近く、サイズや重さも非常に近い存在です。
GARMIN Venu 3 | Apple Watch 9 | |
直販価格 | 60,800円 | 64,800円 (アルミニウム、45mm) |
稼働時間 | 14日間 | 18時間 |
重さ(本体のみ) | 30g | 38.7g (アルミニウム、45mm) |
サイズ | 45 x 45 x 12 mm | 45 x 38 x 10.7mm |
ディスプレイ | 454 x 454 px | 396 x 484 px |
本体での昼寝(仮眠)検出 | 対応 | X |
本体でのHRV(心拍変動)ステータス | 対応 | X |
心電図 | 機能は搭載しているが、日本では現時点で利用不可で、米国・香港・台湾・ベトナムで利用可能 | 日本でも利用可能 |
利用できるスマホ | iPhone, Android | iPhoneのみ |
音声アシスタント | Siri Googleアシスタント | Siri |
音声通話 | 可能 | 可能 |
GARMIN Venu 3を基準に比較しているのでApple Watchにはちょっと気の毒ではありますが、決定的に違うのは稼働時間です。
Venu 2 Plusは公称9日間でしたが、Venu 3は公称14日となり控えめにみても、1週間〜10日は無充電で使えます。筆者がApple Watchを歴代つかっていて一番我慢できなかったのが稼働時間の短さ、1日持たない短さでした。
昼寝(仮眠)については、Apple Watchでは3rdパーティアプリをiPhoneにインストールすることである程度可能になります。HRV(心拍変動)も昼寝同様3rdパーティアプリが必要です。GARMINではどうなっているかわかりませんが、Apple Watchは心拍波形をiPhoneに全部送っているので、アプリ側でそれを解析することで対応できるようです。
心電図解析による心房細動を早期に捉えることができる可能性があります。これがApple Watchでは本体で可能です。GARMINもVenu 2 PlusやVenu 3は当初は米国内のみでしたが、香港・台湾・ベトナムでも認可が得られて利用可能になりました。日本でも来年には利用可能になるかもしれないと個人的に期待しています。その機能はもっているので、アプリ側で機能ロックを外すだけのはずですから。