CES 2024 Innovation Awards、Garmin epix ProとVenu 3の比較

昨日の記事のとおり、CES 2024でGarmin epix ProとVenu 3がInnovation Awardsを受賞しました。どちらもGarminスマートウォッチの代表的なモデルと言えるものです。今回はその2機種についてスペック上の機能を比較します。筆者はVenu 3ユーザーですがepix Proにも憧れるところです。

違い全般について

両モデルは実のところかなり近い存在だと思います。

epix ProがGarminのメインストリームモデルであれば、Venu 3は音声通話可能・音声アシスタント対応などのガジェット色を強める反面、素材は他社同価格帯機種と同様の一般的な素材にして価格を抑えていますが、Garmin自慢の長時間駆動は確保しているモデルです。

GarminがXの公式アカウントで「我々はバッテリー寿命を月で測る、時間ではない」と言っているのが印象的です。

We measure battery life in months. Not hours. #Enduro2 pic.twitter.com/OcTLdpvHV6

— Garmin (@Garmin) September 8, 2022

Venu 3はGarminで迷ったらまずこれを買えば後悔はしないというモデルです。

Venu 3で足りないとしたらランニングやスイミング、ゴルフ、アウトドアなどに特化したより高度な機能でしょう。

epix ProはランニングはForerunner、ゴルフはApproach、アウトドアはInstinctに匹敵する機能を持っていますので、マルチ種目のガチ・アスリートには好適で、この領域になるとスマートフォン系のスマートウォッチではとても太刀打ちできない性能・機能を持ちます・

基本仕様の比較

価格は倍以上違い、本体重量も二倍の差があります。epix Pro 51mmはVenu 3の二倍の60gです。筆者のInstinct 2X Dual Powerが67gですのでそれよりは軽いです。

ディスプレイは両方ともAMOLEDの1.4インチ、454x454pxと同じもの。

AMOLEDだけに室内では非常に明るくてクリアで、屋外晴天下でもMIP液晶ほどではないにせよくっきりと問題ありません。

ただしベゼルやケース、ガラスの素材が価格が違うだけにかなり違います。高い方のepix Proは…

と一級品を使用しています。

普通の腕時計でもサファイアクリスタルガラスを使っているのは少々お高いモデルですからね。

各種機能の比較

Venu 3は睡眠コーチや昼寝検出などガジェット要素がありますが、epix Proにはそうしたものはありません。

GPSはepix ProはGNSSマルチバンドに対応し、これを使うことで測位精度が向上します。

Garminの公式情報によれば、「他のモデルの精度が +/- 3 メートルまたは 10 フィートであるのに対し、理想的な条件下では約 +/- 2 メートルまたは 6 フィート以内の精度を達成」できるとしています。

ぶっちゃけ誤差3mなのが、誤差1.8m程度まで向上するということですね。これ以上の精度は民間では利用できない軍用のL2バンドを使わないと無理です。

トレーニング機能全般の比較

epix Proはフラグシップモデルだけあって、ランニング用のForerunner、ゴルフ用のApproach、アウトドアについてはInstinct 2Xと同等かそれらを上回る機能をもっています。

epix Proが対応できないのは、専用の機能が必要なダイビング用のDescent、ミリタリー・航空機能を持つMARQ Commander、航海機能を持つMARQ Captain、航空機能のMARQ Aviatorくらいではないでしょうか。

どちらを選ぶ？

一般の人、ホリデーアスリートであればVenu 3で十分だと思います。

ガジェットとしても楽しみたいし、それに加えてガチ・ランナー、ガチ・サイクリスト。ガチ・スイマーなどであるか、それを目指すのであればepix Proも選択肢に入れて良いでしょう。

Venu 3は1サイズですが、epix Proは好みや手首・手のサイズに応じて3サイズ展開ですので、そういう視点での選び方もあります。

価格が安い普及モデルを使ってすぐに飽きるようりは、少なくともVenu 3くらいの価格のものを買った方が飽きないと思います。

最初のGarminは安い普及モデルで良いですが、2台目だとしたら筆者的にはVenu 3やepix Proがいいなぁ、と思います。