iPhone 16シリーズが発表されました。中身はおおかた事前のリーク情報通りであり、iPhone 15 Pro / Pro MaxユーザーはiPhone 16 Pro / Pro Maxに買い換えるのは「無駄遣い」です。iPhone 17か18を待つのが吉です。その理由は?
理由1:性能向上はわずかの差で投資に値しない
Appleの公式発表によれば、iPhone 16 Pro / Pro MaxはiPhone 15 Pro / Pro Maxと比較して….
としています。わずかこの程度の差です。これがiPhone 13 Pro / Pro Maxから比べると、
となりますのでこれだけで買い換える価値はありそうです。
お金が余っていて使わずにいられない人を別にすれば、性能向上を理由に買い換えるのはほとんど無駄な投資でしょう。
理由2:Apple IntelligenceはiPhone 15 Pro / Pro Maxでも対応
Apple InteligenceはiPhone 15 Pro / Pro MaxでもiOS18から対応可能になります。
ただし、英語飲み先行し多国語対応は来年以降とされており、日本語対応がされるのはいつのことか現時点では全くわかりません。
英語だけでiPhoneを使っている人ならいざしらず、日本在住の普通の日本人がApple Intelligenceの大きな恩恵を受けるのは最速でも来年以降となります。ならば来年秋のiPhone 17 Pro / Pro Maxでもいいでしょう。
理由3:カメラコントロールはグリップやケージの邪魔
スマホをホルダーやジンバルにつけるとき、横向きにして上下を挟むことが多いと思います。このときに実にナイスな場所にカメラコントロールが付けられています。
一眼の操作性が良いのは手頃な大きさがあり、親指と人差し指だけでほとんど制御できるようなダイヤルなどが複数設けられているからです。もちろん手探りOK。
筆者はジンバルやグリップを使いますので、むしろこのカメラコントロールのボタンを無効にできるかどうかが重要なくらいです。
見ているとどうも裸族には良さそうですが、ケースを使うとなかなか使いづらそうな気がしますが…
理由4:Proの望遠5倍対応は出番が少ない
以前使っていたSamsung Galaxy S22 Ultraは望遠は光学3倍の他に光学10倍、デジタルズームを使うと最高で望遠100倍になりました(画質が落ちるので光学10倍は望遠鏡代わりに使いましたが、写真にはほとんど出番無し)。
Galaxy S22 Ultraと現在のiPhone 15 Pro Maxの5倍ズームを使った経験から光学5倍って意外と使いづらいです。35mm換算ですと5倍は120mm相当、3倍は70mm相当です。120mmの5倍だとポートレートには不向きですし、世間のミラーレス用標準ズームの望遠端は大抵60〜70mmあたりになっています。
筆者はiPhone 15 Pro Maxを使っており望遠は5倍、家人のiPhone 14 Proは3倍です。光学5倍だとちょっと倍率高すぎるので、メインの広角カメラで2倍のほうが圧倒的に出番が多いです。これはデジタルズームではなく48MPのセンサーの中央をクロップしていますので、デジタルズームとは全く違い常用可能なクオリティです。
ここは3倍のままで良かったのではないかと思います。
理由5:iPhoneで4K120fpsのドルビーシネマは撮らない
一眼でも4K120pを撮れるカメラは多くありません。
4K30pの動画でもサイズが大きいのに、4K120pをがっつり編集するとなると普通にちゃちなノートPCでは絶対無理です。
もちろん4Kのスローが綺麗にできるというメリットはありますが、それ以外はストレージをめちゃ食うことになるのでそれはそれで大変です。
一般ユーザーは4K60pまで取れればそれ以上は今のところほとんど不要でしょう。
理由6:超広角48MPは無意味
無意味というのは言い過ぎかもしれませんが、iPhoneの超広角は13mm相当の焦点距離です。一眼で13mm相当というとかなり使いづらく出番が限られるレンズになります。魚眼一歩手前という感じで歪曲も大きくあまり使い道がないです。
実際、現有iPhoneで超広角を多用しもっと解像度が高ければ!と思ったことがある人ってすごく少ないのではないでしょうか?
筆者はほとんど彫刻角は使いません。画角が広すぎるのです。
Appleが触れなかった無関係なこと
無関係:USBの速度はiPhone 15シリーズと同じ
iPhone 15からUSB Type-Cになりましたが、速度は無印とPlusがUSB2.0の480Mbps、ProとPro MaxがUSb3.1Gen2の10Gbpsです。
これはiPhone 16でも全く同じですので何も変わりません。
無関係:日本では5Gのミリ波非対応
5Gでより高速な通信が期待できるミリ波には、日本で発売されるiPhoneは非対応ですが、これは良くないし悪くもありません、はっきり言って現状では関係ない。
ミリ波は28GHz帯の電波を使用し、情報量が多く高速に通信できる反面、電波の直進性が高くて障害物には極めて弱く到達距離も短いというデメリットがあります。そのため、広域をカバーしたいような用途に使うのは不可能でありスポット的な利用に限られます。
総務省はこの資料の中で以下のように説明しています。
・ミリ波などの高い周波数帯の電波は、半径数十から百メートル程度までしか届かないが、伝送情報量は多い。
・携帯電話事業者4社は、エリアマップを各社ホームページで公開している。これによると、ミリ波はスポット的に利用されている。
・楽天モバイル提出資料によれば、基地局数はサブ6とミリ波でほぼ同数であるにもかかわらず、月間総トラヒックのうちミリ波はわずか1%程度にすぎない。 ミリ波の人口カバー率は1%未満
これらのことから、iPhoneに限らずミリ波されていないことは全く不利益ではありません。
まとめ
6つの理由によりiPhone 15 Pro / Pro MaxからiPhone 16 Pro / Pro Maxへの買い替えは無駄です。少なくとも来年のiPhone 17までお金を取っておきましょう。
iPhone 13 Pro / Pro Maxかそれ以前のモデルからは大きな進歩がありますので、買い換えると楽しいでしょう。